2013年3月13日・14日 紀勢貨物を夜討ち朝駆け…ではなく夜駆け朝撃ち。

〇撮影&執筆:リン

 昨年4月はレンタカーで訪問し2日目朝のみ撮影という行程でしたが、金環日食の撮影時に夜通し高速道路を走れば充分に間に合わせられるということで今回も前回同様に新名神経由で乗り込むことにしました。

 22時に家を出発し、山陽道・中国道・名神と走り抜けて大津SAに0時40分着。前回、金環日食の撮影で走った時は淡河PAで最初の休憩を取ったのでずいぶん長く走ったことになります。
 大津SAで1時間弱の仮眠を取り、1時30分すぎに出発。新名神を経由しそのまま一気に阿曽〜伊勢柏崎の撮影ポイントまでノンストップで走破し3時30分着。そのまま車中で朝になるのを待ちました。

 さて。
 2089レは定刻にやって来たのですが。


 霧が完全には晴れませんでした。背景の山は山頂付近を除き霧に隠され、上空も晴れていたものの霧に遮られ薄日のような状態でした。
 まあ、前回は853号機でしたが今回は更新色スノープラウ装備と全く異なる857号機だったので良しとしましょう。

 ここから追っかけ開始。と言っても無謀な走りは一切しません。そもそも初めて走る道をそんなに攻めることは出来ません。
 国道から見えた場所がそれとなく良さそうな場所だなと思っていたら伊勢柏崎で一緒だった前のクルマもそちらへと曲がっていったのでついて行く形に。


 適当に走っていただけなのに某お方が撮影されていたのと同じ場所でした。

 ここから一路鵜殿を目指すのですが…ペースメーカーの介入もあり鵜殿駅に着いたのが9時38分。2分間に合いませんでした。


 仕方なく、入換風景を撮影し…。


 邪魔にならないよう気をつけつつ引き込み線でも撮影。

 さて…ここからどうしたものか。復路の紀勢貨物までは5時間ほど空きますし、ここから四日市界隈に戻るのも一苦労。新宮市内の観光でも、とは思いましたが先日所長一行が粗方巡ってしまったようなので…


 片道50km・1時間をかけて本州最南端の潮岬灯台まで足を伸ばしてみました。昼からは天気が崩れるとのことでしたが昼前ということもあり晴れ空の下で撮影できました。
 うーん…でもやっぱり日御碕燈台の美しさには及びませんね。アレはもう別格です。

 そそくさと撮影を終えて新宮市内に戻り、昼飯を食べてそのまま駐車場で1時間ほど昼寝。起きたら3時だったのですが、雨が降り出していました。

 時間が迫っていた2088レは新鹿駅北方のカーブで撮影することに。


 折からの雨で露出が上がりませんでしたがISO1600あたりまで引き上げてなんとか処理しました。
 ちなみに、通過直前に鵜殿から追っかけてきたという3人組が来られた以外は私だけで静かに撮影できました。
 アウトカーブから狙うこの構図、いろんなところで撮影してますが個人的に好きな構図です。長い編成を強調できスピード感も出せるのがいいですね。

 さて翌日、松阪市のホテルを午前6時前にチェックアウトし、空模様を眺めた結果、三瀬谷へ。晴れたら松阪付近から追っかけようかとも思ったのですが、この空模様では露出も上がるまいとの判断でした。

 三瀬谷に着き、三脚をセッティングして待つことしばし。上空の雲は取れず、露出が厳しいままに通過時刻となりました。


 昨年訪れて場所は知っていたものの、紀勢貨物の撮影は最初で最後となる宮川橋梁。昔は順光となる進行方向左側からの撮影も出来たようですが、今は木が茂りこの右側からのアングルに限られるようになってしまいました。
 とは言え、深い谷を渡る鉄橋の姿は見事なもの。もっと下に構図を構えるかどうするか迷ったのですが、結局列車を中心に据えてしまいました。

 すぐさま三脚を撤去し追っかけ開始。ムービーももちろん撮影していましたが、クランプで三脚にくっつけているだけなので非常に楽です。
 紀勢道に乗り、信号の運にも恵まれ大内山駅の手前で追い抜き、大カーブには余裕を持っての到着となりました。


 紀勢道を走っているうちにみるみる雲が取れ、朝日が眩しい絶好のコンディションに。こりゃ伊勢柏崎も晴れだったか…?
 ともあれ、初の大内山で最高の1枚を撮影することが出来ました!昨年のと合わせ、紀勢貨物での思い出の1枚になりそうです。

 そして追っかけ続行。荷坂峠を越える長距離の追っかけですが、紀伊長島で大体は追い抜けるようです。

 3カ所目は適当に決めた船津〜相賀の踏切脇。単純に国道脇でのアクセスの良さ重視。雑草も多く、光線もイマイチということで私ともう一方での撮影でした。


 この後は大した運転停車もなく、R42もそんなに快走路ではないので鵜殿まで向かってほぼ同着か間に合わない程度。曇っていたらここで引き返して福山へと思っていましたが、快晴ということで昨日と同じく鵜殿へ直行。

 常識的な運転を繰り広げつつ、路線バスのケツを眺めながら鵜殿駅に着いたのは9時35分。ギリギリで入線に間に合いましたがもう構内に差し掛かるところでした。


 さらっと書いてますが、三瀬谷からの走行距離は100km。福山からなら広島の中心部へ向かう程度の距離を追っかけたことになります。我ながら2日連続でようやる…。


 入換は昨日とは違う角度で適当に撮影。


 そして最後に鵜殿で休む853号機を撮影し、撤収。上手く更新色と国鉄色で1運用ずつ撮影できて、最後の鵜殿詣でながら良い結果が残せました。

 さて。帰るまでが遠足です。
 ここから福山まで、ヴィッツを転がして行かねばなりません。
 NAVITIMEに聞いたところ、R169を抜け西名阪道に入るルートを示してくれました。5年前の地図を搭載したカーナビに聞いたところ、R168→R311と走って和歌山県田辺市から阪和道に入るルートを示してくれました。
 ということで、R168を五條市までブチ抜くルートにしました。地図上で道が繋がってんなら走れる。

 というわけで、鵜殿駅を11時10分に出発。新宮市内から、熊野川に沿って北上開始。しばらくは川沿いの快走路で常識的な範囲で飛ばしていたのですが、伏拝地区を抜けたあたりから道が細くなり始め、酷道の様相を呈してきました。まあ、紀伊山地を抜ける国道は有名な牛廻越を擁するR425を始めだいたいどれも似たような感じらしいので驚くものではありません。
 …が。


 いきなり高規格道路キター!?
 どうやらこれ、R168バイパスとして事業中の五條新宮道路の一部。特に狭い区間をバイパスするために先行して作られたようです。この写真はしばらく走行してからなので分かりづらいですが、深い谷に高架道路がにょ〜んと伸びる様は異様。そして終点から一気に酷道化するのもまたカオス。

 Wikipediaによると、五條から新宮への最短経路としてそれなりに需要のある路線らしく、早期開業が望まれるとか書いてありますが、台風のたびにどっか崩落してたら維持すら大変なのでは。事実、年度末も重なったせいかあちこちで工事してましたが、新道の建設4割、災害復旧6割と言う感じでした。作るのは結構なことですが、ここまで豪華なものがい要るのやら…。

 さて、ガンガン車を走らせるのですが、どこまで行っても奈良県十津川村。何せ、R168の十津川村に属する区間は50km弱。隘路が大半で速度も出せず、通り抜けるだけで1時間〜1時間半はかかるのです。流石は日本一広い村。


 五條市に入ると、車窓に線路の跡のようなものが見えてきました。
 これは五新線の跡というか建設予定地だった場所。途中まで着工されたのですが、結局頓挫しバス専用道などに転換されたとのこと。仮に開業していれば只見線と並ぶ秘境路線として脚光を浴びていたか、三江線のように1日数往復の超閑散路線となっていたか…。ま、後者でしょうな。

 そんなドライブを繰り広げて五條市内のコンビニに1時40分頃に到着。昼飯のパンを調達し、すぐさま出発。10分も停車していなかったように思います。
 R24を走って南阪和道に入るつもりでしたが、つい間違えて並行するr30で南阪和道に接続できました。

 あとはひたすら高速道を西へ。料金が安いのは阪神高速経由だそうですが、今回だけは時間を最優先に考え吹田経由。福山東ICまで275kmを突っ走ります。と言っても、制限速度をそれなりに遵守しつつ100km/hちょいで走ります。というかそれ以上出したら怖いのがヴィッツ。元々街乗り仕様なので高速運転はやや不向きな感じがします。
 途中、高速料金を節約するために備前ICを4時30分頃に流出・即流入。これは備前IC〜福山東ICが100km未満となる最長区間で、福山東ICの流出予定時刻が17時30分だったので通勤割引を狙っての行動。実際いくら安くなるのかは知らずに実施しましたが、計算したところ100円安かったようです。缶コーヒー1本分…ま、ランプを走行した分だけ時間を1分ロスはしましたが、それで100円なら仕掛けた甲斐はあったか…?

 そして福山東ICに無事に17時30分に到着、そのまま飲み会の会場まで15分ほど走って無事に到着。気づけば4時間ノンストップでの帰着でした。ヴィッツで3時間半の連続100km/h運転はかなりハードでした…。

↑ PAGE TOP