2013年6月4日〜7日 青函・日本海縦貫旅行

〇撮影&執筆:リン

 昨年から1日増え4日間となったリフレッシュ休暇。特に希望を出さなかったところ、昨年と同じ6月に決められたので、それならば北海道へと軽く決定しました。
 梅雨入りの発表はあったものの晴天の日が続き、元より梅雨のない北海道や梅雨入りの遅い東北は終始天候が安定してくれました。勿論、台風など来る気配もありません。

 4日の始発電車で岡山へ出て、のぞみで姫路まで、さらに新快速に乗車…とここまでは良くあるパターンなのですが、今回は西明石で新快速を降りて普通電車に乗り換え舞子駅へ。
 この日はトワイライトエクスプレスを使用した呉線ランチクルーズ列車の運転日だったため、飛行機を1便遅らせてこれの送り込み回送を撮影することにしました。その場所として選んだのが舞子駅。


 朝に西へ下る列車を撮影するので光線はハッキリ言ってよろしくありませんが、これはどこで撮っても大体一緒。ということで、線形重視で場所を決めました。
 まずは遅れていた5077レで練習。この後もう1本下り貨物があったので、これと新快速も使って練習しておきます。


 そして8時27分、定刻に通過。この日の牽引機は貫通扉の塗り分けが省略されていない1135号機の牽引でした。
 何回も運転されるのでそれなりに撮影回数は稼げるかと思っていたのですが、休みが重ならず2月の2回のみとなりました。あとは秋の運転待ちですね。

 飛行機までは時間がまだあるのですが、特にやることもないので元町に移動し上り列車を軽く撮影。


 72レ。今年3月の改正までは長らくEF65形の牽引であり、関西でEF65形を順光で楽に撮影できる列車として有名でした。やはりEF210形牽引では目立たないですね…。


 「はまかぜ2号」。竹田城跡のシール式ヘッドマークを掲出して運転中です。結構な頻度で6両に増結されて運転されているので、意外と3両の撮影機会が少なかったりします。

 この後は貨物列車も特にないので早々と神戸空港へ移動。


 空港に着くと、ちょうど茨城行きの便が離陸するところだったので展望デッキから撮影。と言っても、西に向かって上がっていく方だったのでテイクオフの場面は撮れず…。

 私の乗る新千歳行きも定刻に出発。窓側席だったので下を見ていたところ、神戸空港から西に向かって離陸し、網干総合車両センター上空で北へ旋回。敦賀市・福井市・高岡市上空を経て一旦日本海へ。秋田市・大館市・青森市・下北半島西岸を抜け、新千歳空港に南側からアプローチするという航路でした。これまで何度か飛行機には乗っていたものの、大体曇りばかりでここまで下がスッキリ見えたのは初めてでした。
 で、写真はと言うとカメラを預けていたためにナシ。あってもマトモに撮影できなかったでしょうけど。

 新千歳空港から1駅移動し、南千歳で時間潰し。


 苫小牧方面行きの後追いが順光で撮影できたので、「すずらん4号」をまずは撮影。


 本当は入線が撮りたかった「トワイライトエクスプレス」。ただ、順光の後追いをきっちり撮影したことはなかったので、発車直後の低速と言うこともあり後追いに専念してみました。

 ここからは後続の「スーパー北斗16号」で函館へ。「トワイライトエクスプレス」の40分ほど後に南千歳を出るのですが、洞爺で追い抜き、トワイが砂原支線を経由することもあり、函館には20分ぐらい先着できます。
 北海道らしい、列車を駆使した壮大な追っかけですね。本州でも新幹線を使えばできますが…。


 ただ、撮るものは撮っておかなければいけませんので、「北斗19号」と「白鳥96号」の並びを撮影。定期運用同士では1日1回だけの並びです。明るい中で撮影できるのは夏場に限られそうですね。


 留置線にいたオハフ51 5004。どうせ翌日撮れるだろうからと横着して簡単に撮影を済ませたのですが、翌日にはいなくなっていました。
 防災代用車両ということですが、今は北海道新幹線の工事に伴う救援車のような使われ方をしているようです。

 撮影を手早く済ませ、レンタカーを借りすぐさま五稜郭駅へ。


 追い抜いていた「トワイライトエクスプレス」が到着しました。国道の歩道から安全に撮影できるので、前回は撮影しに来なかったこともあり今回の行程に組み込みました。
 やっぱりDD51形の重連は良いですね。色が違ってもこれはこれで。


 ただ、ED79形の方は駅構内に完全にかかっており外からも中からも撮影は不可能。結局、駅から少し離れたところで発車していくのを眺めるだけでした。これについては、七重浜までの区間で夕陽を浴びるところを撮影するしかないようですね。

 さて、翌日の午前3時半。空が明るくなる頃に行動開始です。まさか函館で車中泊する羽目になるとは思わなんだ…。
 こんな早くから始動したのは「はまなす」を狙うため。昨年の訪問時に函館駅で見送っていたのですが、その時点でいくらか明るく「撮影できるのでは?」と思ったのです。


 ただ、木古内付近ならもうちょっと明るかったのだろうとは思いますが、渡島当別〜釜谷のこの場所では感度を引き上げてギリギリ。明るいレンズが欲しい…。


 「はまなす」から50分ほど後、お目当ての「カシオペア」の時間となりました。薄曇りだったので日が綺麗に当たりはしませんでしたが、陰も気にならず程良い明るさとなりました。
 1年越しの念願叶ってのED79形「カシオペア」撮影成功です!いや〜満足満足。

 今日は「トワイライトエクスプレス」の運転は無し。あれば続行運転なのですが。
 そんなわけで「北斗星」まで待つことなく、この「カシオペア」の撮影のみで撤収。
 「北斗星」を追っかけ撮影するため、動きやすい場所でと七重浜駅へ移動。

 「北斗星」の七重浜通過は6時30分前、さらにその前には6時ちょうどに五稜郭を発車するED79形牽引の3096レもあるのでそれに備えて車の中で待機していました。

 しかし6時前に電気機関車が迫ってくる音が聞こえたので確認したところ、木古内方からED79形の下り貨物が!


 59号機と53号機の牽引でした。臨時の8069レだったようで、臨時スジは運転されるか分からないということでチェックしていませんでした。知っていれば入線を撮影できたのに…。


 ただ、8069レの機次位が空車だったおかげで3096レとの交換を撮影することが出来ました。定期便同士でも94レと4061レが渡島当別で交換しているようですが、いずれにせよそう簡単に見られる光景ではないのでこれはラッキーでした。


 その後、「北斗星」も無事に定刻通過。函館に相当近い場所なので、秋頃までは撮影できそうですね。

 さて、R227を北上し小沼脇の有名ポイントへ。既に先客がおり、沼を絡めた広角寄りの構図で構えているようだったので、木の陰に隠れて目立たなくなれる立ち位置で撮影。


 この場所での凸凸は残すところ「トワイライトエクスプレス」。果たして撮影しに来れるのか…?

 一旦大沼駅前のコンビニで休憩し、DF200形貨物の撮影に臨みます。
 下り便2本、上り便3本が朝方の比較的まとまった時間帯に集中しており、キチンと狙えば効率の良い撮影が出来ます。


 早朝は曇り気味だった空模様も陽が高くなるにつれて晴れ上がっていき、3091レの頃には最高の光線に。コンテナの積載率も良く、少数派となる赤スカート装備の3号機で言うことなしの1枚が撮影できました。


 ちなみに、大沼と駒ヶ岳も非常に綺麗に見通せました。非常に豊かな自然で癒されます。

 さて、ここまで来たからには外せないのが流山温泉駅。200系新幹線の解体が始まって数日、まだ姿が見られるということで向かいましたが、流山温泉は定休日。入口にロープが張られていました。


 「駅利用者以外の立入はご遠慮ください」との但し書きがあったので、ひとまず駅へ向かうことに。大型車が出入りするための鉄板が敷かれており、200系は柵で囲われていました。


 ただ、ホームに上がる階段の途中からその姿を見ることはできました。


 車体の腐食も相当進行していました。いくら耐寒仕様の200系とは言え、手入れされなければやはり錆びるもの。


 解体は車内から進んでいるようで、中間車のグリーン車に使われていた座席や化粧板の取り外しが着々と進行していました。この様子だと7月中には跡形もなく解体が済んでしまいそうでした。


 ちょうど普通列車がやって来たので、並べて撮影。昨年の北海道遠征の時に撮影しとけばもうちょっとマトモに撮れたのでしょうけど、今更言ってもしょうがないですね。

 これにて大沼付近での撮影は終了。函館市内へと戻ります。 函館市内に向かったものの、正午前に函館へと上るキハ183系集約臨を良い光線状態で撮影できる場所をナビで探した結果、七飯〜大中山にある踏切脇での撮影に決定。七飯までの区間で一番線路が北西〜南東方向に走る場所です。


 まずは281系「スーパー北斗6号」で練習。貫通路には保線員の姿が見えます。


 そして集約臨も定刻に通過。やっぱこの顔は無骨な感じがして好きですね〜。

 続けて折り返しの撮影のため、市内へ。今度はどこで撮っても逆光になると言うことと、津軽海峡線で運転されている485系の集約臨も狙うために五稜郭駅南の歩道橋脇から無難に撮影。




 5分ほどの続行運転なので非常に効率がいいですね。ひょっとしたら函館駅ホームで並んでいたのかも知れませんが…。

 これにて北海道での撮影メニューは全て終了。まだ時間はありますが、早めにレンタカーを返却しホームへ向かいます。


 留置線のオハフ51形を撮影しようと思ったのですが姿が見えず、代わりに昨日はいなかったマヤ34形がいました。
 この翌日に江差線の検測をDE10形PP牽引で行ったそうで…惜しいことをしました。


 隣にはワキ5000形。現存最後のワキ5000形ですね。木次線沿線には姿のよく似たワキ10000形がほぼ完全な形で2両いますが…。


 それでは「スーパー白鳥34号」で新青森まで…と行かずに、蟹田で下車します。
 そのまま新青森まで直行しても時間が大幅に余る一方、蟹田で後続の普通列車に40分で乗り継げる上に途中でED79形牽引の4061レも狙えて時間も程良く消化できるということでこのルートになりました。

 蟹田で下車する人はそれなりにいたものの、駅前の送迎に来た車に乗り込んだり三厩方面の列車に乗り継いだりしていました。


 普通列車まで何をして待とうかと思案したところ、3053レ・3081レの2本が続けて通過すると言うことで駅南方の踏切脇へ移動。3053レは間に合いませんでしたが、3081レはインカーブから何とか撮影できました。


 蟹田から乗車した普通列車は三厩から直通するキハ40形。これもこの乗り継ぎにした理由の1つです。


 4061レとは郷沢駅で交換となりました。普通は貨物が待って旅客列車が先に通過しそうなもんですが、駅で5分ほど待たされました。

 青森で奥羽本線の普通電車に乗り継ぎ、新青森には17時25分に着。レンタカーは17時30分からの予約ですが、既に2回ほど改札からレンタカーまで歩いたことがあるルートなので迷うことはありません。

 さて、今回のレンタカーは長距離・長時間になるということでヴィッツを車名指定。結果、先代のヴィッツが用意されましたが、何故か4WD。FFでも充分だったのですが…。おかげで微妙に燃費が悪い。
 とは言え走りに問題はないので、次の目的地へと早速移動を開始します。
 レンタカーを借り受け、さっそくR7を南下。向かったのは昨年と同じく大釈迦〜浪岡のストレート。


 カーブや山間の多い青森地区において、珍しく開けた直線です。
 ちょうど「あけぼの」の通過直前に「リゾートしらかみ」のくまげら編成が通過していきました。五能線もたまには目を向けてやらないといけないとは思いますが、何とも遠い…。


 お目当ての「あけぼの」は18時50分頃に通過。ということで、快晴でなければ日没となってしまう厳しい場所です。そもそも青森18時23分発というダイヤではどこで狙っても同じような感じなんでしょうけど…。

 これの撮影のためだけに30分ほどかけて来たので、宿のある青森市内まで引き返し無事にホテルに到着。
 …が、チェックインの際に予約の日付を1日間違えていたことが判明。幸いにも空室があったために追加料金無しで宿泊できましたが…7日へのフラグだったのでしょうか。

 コンビニ弁当でさっさと夕食を済ませ9時就寝。元々前夜にロクに寝ていなかったのもあり、あっという間に寝つけました。

 翌朝。3時起床、3時半出発。
 向かうは津軽宮田〜油川の定番ポイント。


 まずは札幌に向かう「北斗星」を撮影。本音を言えば蟹田の海岸沿いで狙いたかったというのもあり、実際にそこで撮影してここへ向かうのは不可能ではないようですが…横着したというのが正直なところです。


 貨物(3054レ)が前を走っているので練習。なかなか初期型に出会えないですね…。


 そして「はまなす」。この時期は陽が高くなるものの太陽も北寄りになるため、正面には日が回りません。8月頃の撮影だともっと斜光線になる代わりに正面にも辛うじて日が回るようで、それはそれで狙っておきたいものです。

 この撮影をもって青森を離れます。今日の宿のある新潟へ向けて、寄り道をしつつ14時間かけて南下することになります。


 最初の寄り道は弘南鉄道弘南線。しかし、時間が合わず電車の走行シーンは断念。敷地外からED33形を撮影だけしてさっさと離脱。

 そのままさらに車を走らせ、秋田県境を過ぎてしばらくのところにある有名ポイントへ到着。

 白沢〜陣場にある大カーブ。「あけぼの」「日本海」の撮影地として一度は目にしたことのある構図ではないでしょうか。
 本当は中継信号機の手前に機関車がある位置でシャッターを切るのが正解なんじゃないのかなと思いますが、そこまでのレンズを用意していなかったので、仕方なく手前まで引きつけました。
 むしろ、ここは晴れたら順光ということで選んだ場所。にもかかわらず、見事に曇られました。

 大館を過ぎ、鷹巣からR7を一旦離れ、R105で山間部へと突入。このまま秋田内陸縦貫鉄道に並行したまま角館まで走破します。

 途中、阿仁合駅で車庫の様子を観察。


 AN8905。AN8900形の中で唯一の両運転台車です。流線型の他車も見たかったのですが、残念ながら運用には就いていないようでした。

 何やら阿仁合の集落には国重文があったようですが、新潟を目指さないといけないので、角館から鷹巣方面へ向かう列車を適宜撮影しつつ南下し続けることになります。

 まずは萱草〜笑内の鉄橋で。R105から見えた非常に立派な鉄橋でした。
 「大又川橋梁」という、秋田内陸縦貫鉄道の中でもよく知られた撮影地だったようです。緑の中に赤い鉄橋、というのが非常に綺麗でした。

 ワインディングロードながらも立派に整備された峠を抜け、2回目の撮影。


 羽後長戸呂〜松葉の直線区間を周辺の風景を入れつつ撮影。背後の山が少々霞んでしまいましたが、黄色い鮮やかな車体が良く映えます。何より車両以外に人工物が写り込んでいないのがいいですねー。

 そのまま、角館へ到着。駅を見に行ってみると、発車待ちの急行「もりよし」の横でE3系同士が交換していました。


 その後にはE6系も到着。秋田内陸縦貫鉄道との並び、ということで。


 そして急行「もりよし」が発車。てっきりAN8900形が運用入りしているものと思っていましたが…。残念。

 角館で昼食となったのですが、旅先でもコンビニ弁当(今回はファミマ)というのがブレていなくて良いやら旅行感ぶち壊しで悪いやら…。

 これで秋田内陸縦貫鉄道の撮影は終了。次なる目的地を目指し、ナビに道を問うたところ、大曲までは引き続きR105で向かったあと、r36→R107→r32というルート。地図で辿れば分かりますが、比較的直線的なルートですが山を突っ切っていくルートでした。


 端的に言うと、r32の一部区間が県道ならぬ険道。とは言ってもそこまで酷くはなく、むしろ交通量に不釣り合いな改良区間もあるほどでした。

 そんなわけでいつものドライブを展開しつつ、由利高原鉄道の終着駅・矢島駅を目指します。

 山の中を横切り、由利高原鉄道の終着駅、矢島へ。駅の売店のおかみさんに勧められ、菜の花畑を急ぎ足で散策。


 YR-1500形だけ撮影し、撤収。


 明日夕方に新潟でレンタカーを返せばいいので一気に南下する必要はなかったのですが、明日1日かけて新潟近辺でじっくり撮影したいと言うことで青森→新潟を1日で移動しました。

最終日は485系による快速「おはよう信越」の撮影などからスタート。

国鉄色の北越。



485系きらきらうえつ。







 様々な車両を堪能し、撤収しました。

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