大日本史年表(明治時代)

1868年   旧幕府軍が新政府に攻撃開始。
         鳥羽・伏見の戦いが起こる。
        これにより( 戊辰 )戦争と、くくられるものが始まる。     
         新政府、徳川慶喜追討令をだす。これに対し慶喜は恭順し。江戸城を開城し、水戸に退去する。
         新政府が( 政体書 )を制定し、太政官七官両局の制ができる。
         会津藩など周辺各藩が( 奥羽越列藩 )同盟を結成し、新政府に対抗。しかし、敗北。
         江戸を東京に改称。
         一世一元の制が定められ、天皇1人につき1つの元号とする。そして、明治と元号が改められる。
1869年   東京に遷都。
         五稜郭の戦いで反政府軍の総大将( 榎本武揚 )が降伏。ここに戊辰戦争が終結する。
        人民と土地を藩から天皇に返しますという( 版籍奉還 )が薩長土肥の4藩主の提案という形で実行される。藩主はそのまま知藩事としてのこる。
         蝦夷地を北海道と改称。( 開拓使 )という役人がおかれ、北海道開発を進める。初代は黒田清隆。
1870年   衆議院と工部省ができる。           
         平民が名字を名乗れるようになる。
        ( 岩崎弥太郎 )が三菱の原型である( 九十九商会 )を設立。
1871年   藩を完全にやめて県をおくという
        ( 廃藩置県 )が行われる。
         →旧藩主は華族として東京へ行くことに。
         初の対等条約である( 日清修好条規 )が
         結ばれる。
         政府の使節として( 岩倉遣外使節団 )が
        欧米各国へ出発する。
        ( 前島密 )が郵便制度を開始。
         金本位制・円銭厘の十進法を定めた
        ( 新貨条例 )が制定される。 
1872年   琉球王国を琉球藩にする。
        ( 太陽 )暦を採用する。
        ( 田畑永代売買の禁 )を解禁し、田畑の売買を自由化する。
         新橋・横浜間に( 鉄道 )が開通する。
         官営( 富岡 )製糸場ができる。
         国立銀行条例が発布される。
1873年   徴兵令が発布される。
         仇討ちの禁止。
         岩倉遣外使節団が帰国。
         西郷隆盛・板垣退助・江藤新平ら、韓国へ出兵し士族の不満をそらそうという( 征韓論 )を唱え、
         岩倉具視の策謀で敗北し、辞職する。なお、西郷隆盛としては韓国の開国をさせたかったという想いが
         あったらしいが・・・。一方で、ナショナリストという意見も。
         大久保利通の主導で( 内務 )省が設置される。
         地租改正。年貢をやめて、土地の評価額の3%を支払うことを命じる。
         →これに農民達が各地で一揆を起こす。
1874年   板垣退助ら( 愛国公 )党を結成。また、同時に国会を開けと明治政府に対し( 民選議院設立 )
        の建白書をだす。
         福沢諭吉らが( 明六 )雑誌を創刊する。
        ( 佐賀 )の乱。江藤新平を担ぎ出し、士族が反乱を起こす。敗北して江藤は死刑になる。  
         板垣退助、今度は( 立志社 )を設立。
        ( 征台 )の役。西郷従道(隆盛の弟)ら、沖縄の漂流民が台湾で殺されたことを口実に台湾に出兵する。
         北海道において( 屯田 )兵制度が定められる。
1875年   板垣退助、今度はさらに( 愛国 )社を設立。
         元老院・大審院ができる。
        讒謗律・新聞紙条例が制定。
        朝鮮に余計なちょっかいをだした、( 江華島 )事件が起きる。
1876年   ( 日朝修好 )条規が結ばれる。
         金禄公債証書発行条例、いわゆる( 秩禄処分 )が行われ、士族に対して俸禄の支給をうち切る。また、廃刀令も出る。
         神風連の乱・秋月の乱・萩の乱など士族の反乱が相次ぐ。
1877年   士族に推された西郷隆盛らが鹿児島で反乱。( 西南戦争 )が起こり、鎮圧される。隆盛は自害。
         農民反乱を恐れ、地租を( 2.5 )%に軽減。
1878年   ( 紀尾井坂の )変。大久保利通が暗殺される。
         日本文化を海外に紹介することになるアメリカ人の( フェノロサ )が、東京大学教授になる。
1879年   琉球藩を沖縄県とする。これを( 琉球処分 )という。
        ( 植木枝盛 )が民権自由論を著す。
         アメリカ的教育制度を参考に教育令が出る。
         モースが大森貝塚についての調査結果を発表する。
1880年    国会を開けという( 国会期成 )同盟が結成される。
         ( 集会 )条例が出る。これにより集会がしにくくなる。
1881年    北海道( 開拓使官有物払い下げ )事件がおこる。 つまり、官と民の癒着。不正に官有物をながす。
         大隈重信がこれを暴露。これに怒った伊藤博文らにより罷免される。これを( 明治十四年の政変 )という。
         国会開設の勅諭がでる。これに呼応して板垣退助らが( 自由 )党を結成。
         松方正義蔵相が、歳出削減と増税と紙幣の整理・日本銀行設立などを柱とした、いわゆる( 松方財政 )を行うが、インフレになる。
         ハワイ王国が日本との不平等条約を改正し、対等条約にする。日本にとって初めての対等条約。
         華族が中心となって( 日本鉄道 )株式会社<今の東北本線>を設立。
1882年    大隈重信が( 立憲改進 )党を結成。( 福地源一郎 )が政府支持の立憲帝政党を結成。
        ( 壬午 )事変。朝鮮で反日暴動が起こる。朝鮮政府は日本と( 済物浦 )条約を結び謝罪。
         渋沢栄一が( 大阪紡績会社 )を設立。渋沢は、日本のあらゆる産業の基礎を築く。ちなみに、ひょんなことから徳川慶喜の家臣となり、慶喜が将軍の頃、幕府の使節としてヨーロッパに送ってもらったことが大きく影響しているだろう。渋沢自身、朝敵となった慶喜の名誉回復に尽力している。
         中江兆民が( ルソー )の著を訳した( 民約訳解 )を出版。
         ( 福島 )事件。県令三島通庸が道路工事に強制労働をさせて事に対し、自由党員の河野広中らが抵抗する。
1883年    鹿鳴館が完成。
1884年    外国の憲法などを調査する( 制度取調 )局が設置される。
         ( 加波山 )事件。自由党員が県令・三島通庸暗殺を計画し、蜂起するが鎮圧される。
         ( 秩父 )事件。困民党を名乗る3000人のグループが蜂起して鎮圧される。
         自由党解党。
         ( 甲申 )事変。朝鮮で親日派の独立党が蜂起。
1885年    清と( 天津 )条約を結ぶ。
         ( 大阪 )事件。( 大井憲太郎 )らが朝鮮の独立党を支援しようとして逮捕される。
         初めての内閣、( 伊藤博文 )内閣が成立。
         坪内逍遙が( 小説神髄 )・当世書生気質を著す。
1886年    星亨が( 大同団結運動 )を唱える。
         ノルマントン号事件。
1887年    保安条例がでる。
         二葉亭四迷が( 浮雲 )を著し、言文一致体を提唱。
         徳富蘇峰が( 民友社 )を結成。
         岡倉天心とフェロノサが( 東京美術 )学校を設立。
1888年    三宅雪嶺・志賀重昂らが( 政教社 )を結成。
1889年    黒田内閣の下で大日本帝国憲法が公布される。同時に黒田首相は、政府は議会に左右されないという( 超然 )主義をとる。
1890年    板垣退助が立憲自由党を結成。翌年自由党に改称。
         足尾鉱毒事件。翌年、田中正造が足尾銅山周辺の惨状を天皇に直訴したが失敗。
         教育勅語が出る。井上毅<こわし>と( 元田永孚 )<もとだえいふ>が起草。
1891年    大津事件。来日中のロシアの皇太子<後の最後のロシア皇帝・ニコライ2世>が警備の巡査に斬りつけられ負傷。
1892年    北里柴三郎が( 伝染病 )研究所を設立。
1893年    北村透谷ら( 文学界 )を創刊。
1894年   ( 甲午農民戦争 )が朝鮮で起こる。
         陸奥宗光外務大臣の下でイギリスと( 日英通商航海条約 )が結ばれ、領事裁判権が撤廃。各国もそれにならう。
         ( 日清 )戦争勃発。
1895年    日本の勝利で( 下関条約 )が清と結ばれる。
         日本軍が朝鮮でクーデターを起こし、反日派の閔妃を殺害する。
         三国干渉で日本は、清から獲た遼東半島を返還することになる。ロシアがそこを租借。
1897年    ( 高野房太郎 )らが労働組合期成会を結成。
1898年    自由党と進歩党(96年に大隈がつくる)が合同し憲政党を結成。第1次大隈内閣の成立。
         しかし、内部がうまく結束できず、尾崎行雄文部大臣が( 共和 )演説<仮に日本が大統領制で
         あったら・・・・と、天皇制のない状態の日本を仮定して演説したこともあり、解党する。
         要は、仲が悪かったんです。
         ( 片山潜 )らが社会主義研究会を結成。
1899年    横山源之助が( 日本之下層社会 )を著す。
1900年    ( 治安警察 )法が発令。
          義和団の乱。清で排外運動が起こり、日本を中心に各国が出兵し鎮圧。
          伊藤博文、( 立憲政友会 )を結党し、議会へ乗り出す。
          与謝野鉄幹ら雑誌( 明星 )を創刊する。
1901年    片山潜・幸徳秋水ら( 社会民主 )党を結党するも、その日のうちに禁止となる。
         田中正造が、足尾銅山鉱毒問題を天皇に直訴するも失敗。
         ( 高峰譲吉 )がアドレナリンンの特許を取得。
          八幡製鉄所が操業開始。
1902年    第1次( 日英 )同盟が締結される。
         木村英<ひさし>が、緯度変化のZ項を発見する。
1904年    日露戦争勃発。
          日本が韓国に( 日韓議定書 )を結ばせる。
         ( 長岡半太郎 )が原子のモデルを発表。すごいなあ。
1905年    日本海海戦で東郷平八郎率いる連合艦隊がロシアの( バルチック )艦隊を破る。
         日本とアメリカが、それぞれの権益を認めあった( 桂・タフト )協定を結ぶ。
         日本とロシアが講和を決めた( ポーツマス )条約が結ばれる。日本側の全権大使は( 小村寿太郎 )で、ロシア側の全権は ( ヴィッテ )である。なお、この人物は世界史でもロシア帝国の首相として登場。
          上記の条約内容<賠償金獲得できず>に腹を立てた民衆が( 日比谷焼き打ち )事件を起こす。
          第2次日韓協約が結ばれ、韓国の( 外交 )権がなくなる。
          韓国を管理する( 韓国統監 )府が設置され、初代統監に( 伊藤博文 )が就任。
          夏目漱石が「吾輩ハ猫デアル」を発表。
1906年    堺利彦ら( 日本社会党 )を結党。何故結党できたかというと、時の西園寺首相が社会主義にも
         理解があったから。
          鉄道国有化法が公布。これにより全国の主要な地方鉄道路線が国有化され、鉄道省の管轄に
         おかれる。なお、国鉄の名称になったのは戦後。
          満州において( 南満州鉄道 )株式会社が設立され、この地の経済を支配するようになる。
          →初代総裁は( 後藤新平 )。
1907年    韓国皇帝がハーグ平和会議に密使を送り、韓国の窮状を訴えたことを問題とし、伊藤博文統監が
         韓国政府に責任を追及する。
          就学率が( 97 )パーセントを超える。
1909年    伊藤博文がハルピンで韓国の愛国家( 安重根 )に暗殺される。しかし、これが逆に韓国併合へ・・。
1910年    ( 大逆 )事件。幸徳秋水らが天皇を暗殺しようとしたとして逮捕され、処刑。
          韓国併合。韓国を朝鮮と改称のうえ、朝鮮総督府が設置される。初代総督は( 寺内正毅 )。
1911年    児童就労などの規制を盛り込んだ( 工場 )法が、資本家の猛反対の中、内容が不十分ながらも
          公布される。しかし、それでもある程度の歯止めの効果があった。
1912年    明治天皇没。乃木希典夫妻殉死。



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