秩父路号のモルドバ旅行’17(1)キシナウで撮り鉄&町並み


 モルドバに行ってきましたと、ロンドン在住の秩父路号所員から報告を受けた所長。脳内でモルディブのことか?と勝手に変換する体たらくでしたが、西はルーマニア、東と北と南をウクライナに挟まれた東ヨーロッパの内陸国で、首都は今回ご紹介するキシナウ。面積は九州よりやや小さい3万3,843平方km、人口は約355万人(2016年1月時点)です。
 その歴史は1349年にボグダニア公国(後のモルダヴィア公国)が建国されたのにはじまり、モルダヴィア公国の東部を構成していましたが、近世はモルダヴィア公国の流れを汲むルーマニアと、ロシア(ソ連)で領有権が争われます。1940年にはソ連がモルダヴィア・ソヴィエト社会主義共和国を創設し、ソ連の強い影響下にありましたが1991年にモルドバ共和国として独立。
 一方、ドニエストル川東岸地域、ウクライナ国境付近は沿ドニエストル共和国として事実上の独立状態にあり、1992年にはトランスニストリア戦争へ発展。現在は停戦していますが、ロシアの影響もあり政治的には未だ予断を許さない状況。
 それはそれとして、これより首都キシナウの風景、鉄道や軍事博物館などを紹介していきます。
(撮影&下解説:秩父路号)

○地図



○鉄道を撮影


2017年10月。モルドバへ週末弾丸旅行を敢行!まず、ロンドンからのWizz Airの深夜便で朝5時半にキシナウへ到着。お金などを整えてタクシーを捕まえて事前に印刷してあった地図をタクシーの運ちゃんに渡し、「Revaca駅へ連れてって!」と頼む。


今回の旅の目的、旧ソ連製のД1を無事Revaca駅で確保。独特な形状と時代に取り残された感溢れる雰囲気がたまりませぬ。

続いて、キシナウ中央駅へ。









そういえばキシナウ駅近くの留置線に放置してあったのですが、Д1って制御車の後ろ側が切妻型の簡易運転台になっているタイプのやつもあるようです。



キシナウ駅に朝9時半頃にはルーマニアのブカレストからの106番列車が到着。ЧМЭЗ型機関車に牽引され、青いCFM客車が到着。モルドバの軌間は1520mm、ルーマニアは1435mmなので国境ではクレーンで客車を持ち上げ台車を履き替えます。

キシナウ駅の北側にはЭR型蒸気機関車が展示。第二次世界大戦中に働いた鉄道職員を称えたものらしい。その上の跨線橋にはモダンな気動車が描かれているのだがこれはいつかCFMが導入する予定なのだろうか・・・?

キシナウ駅を後にして、今度はタクシーをつかまえて事前に教えていただいた沿線スポットで撮り鉄。ウンゲニ08:32~キシナウ11:15の828番列車を撮影。こちらはД1を改造・更新したД1M型が担当。

右の車両を近代化改造したら左の車両になる、と言ったら何人が信じてくれるでしょうね・・・。(※写真は別の日に撮影したもの)


そして北行は朝のサンクト・ペテルブルグ着の客車の折り返しのモスクワ行き47番列車。担当機関車も今朝と同じ1225号機。機関区に転車台がちゃんとあるのだろうか?縦に大きく特にローアングルからは迫力大。


キシナウ駅周辺は線路内侵入に関してはものすごく寛容でした。というか普通に地元民の近道として使用されており頻繁に人が行き交っており、おかげでヤードにいた車両や貨車なども撮影できました。

○町並みなど


街中に出てみました。


沿線撮りをした後は街中に徒歩とトロリーバスで戻ってきました。

以下、キシナウのトロリーバスコレクション。古いのもちょくちょくいましたが大半は新型に。中には次の停留所を表記するLEDディスプレイや車内に路線図が貼ってあってとても便利。ただ強いていえば停留所自体に路線図があればもっと便利に。




座席の様子



乗車運賃は2レイ、着いたばっかりだと小さい1レイの紙幣を用意するのにちょっと苦労するかも。 運賃は車内は私服の係員に手渡すがパッと見乗客と見分けがつかない。乗車証明として紙製のチケットが手渡されます。


続いてキシナウのバスをコレクション、また味が出ていい感じ。街中のイベントのためで迂回していたトロリーバス代行にも使用されていました。



連接バスも運転されています。


凱旋門
1846年にロシアがトルコに勝ったことを称えたものです。



中央繁華街であるステファン・セル・マーレ通りが歩行者天国となっており何事かと思ったらこの週末はモルドバ・ワインフェスタを開催していました。ワインはモルドバの一大産業で、世界的に有名です。

シュテファン3世 (モルドヴァ公)の像
シュテファン3世(1433年頃〜1504年)はモルドヴァ公国の君主で、ワラキア公ヴラド3世などと共にオスマン帝国と戦い、、ローマ教皇から「キリストの戦士」と称えられた人物です。

キシナウ市役所


トイレ
自分があまり旅慣れてないのもありますが敷居が低いタイプのキシナウ駅のトイレにはびっくりさせられましたね。

トイレ
ドアにはご丁寧に下痢止め薬の広告も。腹具合の悪い所長必見。

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