6.聖ポール天主堂跡

 マカオの中でも特に人気のスポットが、この聖ポール天主堂跡。世界でも屈指の美しさを誇る彫刻が見事な建築なのですが、なぜか壁1枚というギャップ。さて、その歴史を紐解いてみますと・・・。

 元々は1602年から1640年にかけ聖母教会(聖ポール天主堂跡にて)として建てられたのが始まり。アレッサンドロ・ヴァリニャーノ司祭という、日本にも来訪した人物が創建し、イタリア人修道士スピノラが設計を担当。ローマ以東でもっとも傑出した教会と完成時には讃えられたほど、素晴らしい教会として誕生しました。

 ところが1835年の火事で焼け落ちてしまい、正面部分のみが焼け残りました。その後は再建されることは無く、1990年から95年にかけて正面部分の復元整備と、天主教芸術博物館、納骨堂の建設が行われ、人気のスポットとして今に至ります。


聖ポール天主堂跡にて
様々なもの描かれた素晴らしい彫刻の数々。

聖ポール天主堂跡にて

聖ポール天主堂跡にて

聖ポール天主堂跡にて
正面部分の壁は裏側を登ることが可能(通路が設置されています)。
そこから眺めた、かつては壮大な礼拝堂があったであろう空間です。

聖ポール天主堂跡にて

聖ポール天主堂跡にて
聖フランシスコ・ザビエル礼拝堂跡、南側壁の土台

聖ポール天主堂跡にて
こちらは側廊跡。

聖ポール天主堂跡にて
裏面を見ます。

聖ポール天主堂跡にて
こちらは地下聖堂(納骨堂)で、正面はヴァリニャーノ司祭のものと考えられています。
日本殉教者
展示されている絵画の1つ。
作者は不明ですが、1597年2月、長崎で26名のキリシタンが殉教した風景を描いたもの。

旧城壁とナーチャ廟
 聖ポール天主堂の隣に、ひっそりとあるため見落とさないよう注意!1569年、ポルトガル人の居留が始まった頃に造られた古い城壁で、西洋技法の城壁を東洋の材料で造ったのが特徴。さらに、その脇には1888年に建立された神童ナーチャを祀る小さな中国式寺院があり、両方とも世界遺産に登録されています。