1.はじめに〜成田空港〜台中編

 2006年11月3日〜5日の、2泊3日というスケジュールで裏辺所長はムスタファ顧問の引率の下(笑)、生涯初めての海外旅行として台湾へ行ってまいりました。そういえば昨年は、大黒屋所員も生涯初の海外旅行として台湾を選んでおり、ここにレポートも掲載されていましたね。羨ましいなあ、と思っていましたが、まさか私も同じことになるとは。

 というわけで、海外旅行に慣れている人には「そんなの常識だけど〜」というコメントが出ることを覚悟しながら、初の海外旅行として率直に感じたことを書き加えつつ、しかし通常の日本国内の旅行同様に、物凄く密度の濃い、特に古建築、近代建築を徹底的に紹介したいと思います。

○デューク所員を突然呼び出し、成田空港へ

 2泊3日の旅行といっても、出発日の11月3日は14時00分に出航し、日本時間で18時00分に台北に着く飛行機に乗るため、実質的に旅行は2日目からだな・・・と思っていましたところ、結果的に予想を大いに裏切られるのですが、いずれにせよ、所長にしては珍しく、早朝出発&ドタバタ状態ではありません。しかし、それでも神奈川県藤沢市の自宅を出たのが午前9時。昼飯を食べることや、出国の手続きなどを考えると、どうしてもこのぐらい早く出ざるを得ない。

 さて、JR藤沢駅から東海道線の普通列車に乗り、1駅隣の大船駅で成田空港行きの普通「エアポート成田」に乗車。ここのところ、特に行先を決めずに旅行に行く裏辺所長は、今回も同様。車内で、今さら旅行のガイドブックを広げ始めます。そして、新橋駅で今回の水先案内人、ムスタファ顧問と合流。
「少しは予習したかい?」
「全く予習しておりません。裏辺研究所のトップページでも書いたとおり、覚えた中国語もニーハオ、シェシェだけです。」
「現地では基本的に助けないからね。」
「!!」

 さて、このまま普通に成田空港に到着し、出国をするのかと思いきや、さにあらず。列車が千葉県の総武本線に入り、稲毛駅についたところで、当研究所のデューク所員が列車に乗り込んでくるではありませんか。
「デュークさん、なんと奇遇でしょう。まさか、成田空港に行くんですか?」
「寝ぼけたことをいわないで下さい。前日の夜に呼びつけたのは貴方でしょう」
「記憶にございません。」
 冗談はともかく、ムスタファ顧問とデューク所員の熱い、飛行機に関する議論を聞きながら成田空港へ到着します。

長楽(エバー)航空カウンター
 まずは先にチェックインを済ませておかなければなりません。まあ、これは国内で飛行機に乗るのと基本的に同じですね。というわけで、今回乗ることになる、長楽(エバー)航空のカウンターで手続きを済ませます。ちなみに、全日空とのコードシェア(共同運航)便。
 ちなみに、全日空のマイレージカードが直ぐ発行できるというので、空港内で早速作ってもらいました。

大韓航空
 チェックインが終われば、早速飛行機の撮影。さすがは成田空港。色とりどりの飛行機が多数やってきます。
FedEx
全日空
エールフランス航空
ノースウエスト航空
ノースウエスト航空
 当たり前といえばそうですが、飛行機の機種によって停止位置が決められており、路面に表記されています。
長楽航空
 今回、我々が乗ることになる飛行機がこちら。出国審査でパスポートと搭乗券のチェックを受けた後(簡単に終わりますが、出国する人が多いので時間がかかる)、飛行機に乗り込み出航!! 約4時間の空の旅でございます。
 ちなみに、機内では入国審査票を記入。ここに、氏名、住所や、何の飛行機で来て、いつの何の飛行機で帰るのか、宿泊先、職業、などを記しておきます。入国審査で必要なんですよ。ちなみに、台湾では○○県は、「○○縣」と書きますので、せっかくなら神奈川縣、みたいに書きたいところ。

○入国審査に、両替に・・・

 台湾と日本の時差は1時間。現地時間の17時、日本時間の18時に台湾桃園国際空港に到着。東京と成田空港、の関係にも近く、ここも便宜上、台北とはいわれますが、あくまで桃園県にあります。ちなみに、2006年9月5日までは、中正国際空港という名前だったため、
「台湾桃園国際空港って何?」
 という方も多いはず。

 さて、もちろん入国審査をまずは通過しないといけません。やはりパスポート、入国審査票がをチェックされ、パスポートに入国を認めた印を押されるのですが、たまに質問もしてくる模様。
「ワタシ、中国語ワカリマセーン」
 状態の所長は、実は顔面蒼白状態だったのですが、結果的には何も質問されず、そのまま通過。そこで、感謝の気持ちを込めて、台湾に来て最初の中国語を発しました。
「謝謝(シェシェ)」
 これからこの言葉を何度使ったことやら。これしか喋れないのが、ああ情けない。
 さて、上写真は台湾桃園国際空港のロビーですが、ゆっくりしている暇は無し。まずは両替を済ませます。日本円にして4円が、台湾の1圓にあたり、100圓からは全てお札です。硬貨は1圓、5圓、10圓、50圓があります。

 さて、さっそく高速バスに乗り込み、台湾西海岸の中部に位置する大都市、台中へ向かいます(本数がかなり多いのがありがたい)。実はまだ、どこで1泊するのか決めてなかったり・・・。当初の予定では、台中よりもさらに南下して台南に行く案もあったんですが、バスに乗っている間に「面倒くさくなったね。台中で一泊し、翌日の早朝に行きましょう」と、なりました。

 へい、普通なら台北に行くところでしょうが、変わり者なので台北は最終日に後回しです。

○台中

 17時25分(以下、原則として現地時間)に乗車したバスは、なかなか快適でしたが、所要時間が結構長かったですね。延々と高速道路を走り、高速を降りてからもかなり走行して、20時20分ぐらいに、台中駅前に着きました。3時間乗っていたことになります。朝から、よくまあ乗り物に乗り続けたものです・・・。

台中駅 [国家二級古蹟]
 疲れた所長の前にいきなり姿を現したのが、ライトアップされて荘厳さが圧巻の台中駅舎。1917年に建築されました。もちろん、日本統治時代の赤レンガの建物です。

台中駅ホーム
 夜のホームでは、列車が到着すると数多くの人が降りてきます。ちなみに、駅構内にセブンイレブンがあったので、早速飲み物を購入。まずは、絶対安心・・・を心がけ、日式緑茶という、読んで字のごとくの製品を購入。
台中駅
 駅舎内も荘厳なデザイン。また、明日台南へ行くための乗車券を購入。急行「光號」の指定席を確保します。
台中市内
 まだ宿泊先を決めていなかった所長達は、駅前の安〜いホテルが「泊まらないか?」と呼んで来るので、そこに決定。とりあえず荷物をさっさと置いて、夜の台中市内を観光。
 ウワサには聞きましたが、日本のアニメ専門店だとか、フィギュア専門店とか、凄いですね・・・。沢山あります。アニメなんか、日本語のままで店頭放映されてます。
100系新幹線
 鉄道といえば・・・日本の東海道新幹線100系新幹線らしい。そういえば、ムスタファ顧問のウズベキスタン紀行でも、現地で100系が描かれた袋がありましたね。ちなみに、後に台南を観光したときの観光案内図にも、駅名の隣に100系が描かれていました。たしかに、高速な車両というイメージでは100系は最適ですね。
台中市政府交通局
 1921年築。台湾は全般的に、日本が建てた政府関係の建築物が今も現役で残っています。ライトアップされて美しいですね。
台中市政府
 1924年築。これを見た瞬間、もうワタシのハートは完全にノックアウト状態。う、美しい・・・!!
台中市政府
 中に入ることが出来たので、ちょっと見学しますが、内部もなかなかレトロな感じが好印象。
台中市政府
 日本でも懐かしくなりつつある、黒電話が展示。
台中市政府
 煉瓦が印象的な庁内。
台中市政府
台中市政府
台中市政府
日本時代の木造家屋
日本時代の木造家屋
夕食
 散々観光したあと、遅ればせながら夕食。初めての、海外での夕食で、レストランではなく、露天に近いような店で食べましたが、豚の角煮が本当に美味しい。これで、日本円で200円ちょいだというのですから・・・。
 それにしても、言葉が出来ないと、何を食べたいのか店の人に伝えるのも手間取ります。結局、ムスタファ顧問が全て注文してくださったのですが・・・。
彰化銀行總行
 1910年築。これも日本時代の近代建築ですね。
宿
 日付が変わる直前にホテルに戻ってきました。内部はこんな感じ。写真に撮ると、そこそこ美しく見えますね(笑)。日本円で1人2000円ぐらいの値段だったか。
 それでは、おやすみなさい(次回に続く)。