インターシティ225 

InterCity 225


IC225はスコットランド側にクラス91電気機関車が配置されていて、200km/hで列車を牽引する。
(撮影:ニュー・サウスゲート駅)

●基本データ

デビュー年 1983年
最高速度 200km/h
運行会社 ヴァージン・トレインズ・イースト・コースト (Virgin Trains East Coast, VTEC)
運行区間 ロンドン・キングズ・クロス(London King's Cross)〜リーズ(Leeds)、ヨーク(York)、ニューキャッスル(Newcastle)、エジンバラ(Edinburgh)、他イギリス北部の地方都市
編成詳細

(クラス91電気機関車+マーク4客車9両+マーク4制御車)x31本


●ポテンシャルを最大限まで発揮できない東海岸本線のスター

 IC225はインターシティ225の略称で、225km/hで営業する(と思われた)事からこう名づけられた。英国鉄が1970〜80年代に実行し、失敗したAPTプロジェクト(高速振り子式試験車)のスピンオフ的存在として31編成が製造され、導入以来東海岸本線の長距離列車に運用されている。

 編成の構成はロンドン寄りから順に MkIV DVT(制御車)+MkIV客車9連+クラス91電気機関車 の11連となっている。当時は160km/h以上で走る列車の先頭車に乗客を乗せてはいけないという法があったため、制御車は荷物車として使われている。クラス91のほうが先行して製造され、MkIV客車が製造されるまでMkIII客車とクラス43を制御車として使い、試験走行を行っていた。

 IC225の走行試験中では東海岸本線の信号システムを変更し、225km/h以上で走れるように点滅する緑信号を導入し、262km/hの最高速度を記録した。しかし実際の運用では新幹線のATCのよな車内信号システムがないため、営業時は200km/hに制限されている。

 デビュー当時は英国鉄がインターシティのツバメ塗装で東海岸本線で運用していたが、国鉄民営化と同時にHSBCレールに全編成を売却。それ以来GNERやNXEC等の運行会社に順々にリースされ、現在は政府が所有するイースト・コーストが運用している。現在のダイヤではロンドンとエディンバラを4時間半で結ぶ。

(解説・撮影:秩父路号、2015年6月更新)

●ギャラリー


ロンドン側にはマーク4制御車が先頭に立ち、推進運転となる。編成の写真は旧GNERと旧イースト・コーストの中間塗装。
(撮影:ブルックマンズ・パーク駅付近)

旧イースト・コーストの正規塗装のIC225
(撮影:ブルックマンズ・パーク駅付近)

旧GNERのクラス91側。
(撮影:ロンドン・キングズ・クロス駅)


ロンドンのターミナル駅で編成が並ぶ。
(撮影:ロンドン・キングズ・クロス駅)


マーク4客車の普通車。2006年頃にはプロジェクト・マラードによって回送され、車内設備が一新された。


普段は行われないクラス91の重連運用。
(撮影:ヨーク駅)

↑ PAGE TOP