TGV Sud-Est

登場時はオレンジ色をベースにした塗装だったが、内装リニューアルに際して、TGV Atlantique編成から採用されたシルバー地に青帯に変更。
(写真:パリ北駅/撮影:秩父路号)
●TGVシリーズの基礎となった車両
1981年のパリからフランス南東のリヨンまでの高速線「南東線」の開業に伴い投入された初代TGV。1978年から1986年まで製造され、当初はTGV−PSE(Paris Sud-Est=パリ南東の意)と呼ばれていた。制御方式は直流区間ではサイリスタチョッパ制御、交流区間はサイリスタ位相制御で直流電動機を駆動する。初期の最高速度は270km/hだったが、現在ほとんどの編成が300km/h対応への改造が施されている。ちなみに他のTGV亜種との見分け方は、おでこのライトの部分が段差になっていること。後世のアトランティークやレゾ編成はもっとなめらかな流線型になっている。車両構成は「機関車+中間連接客車8両+機関車」の10両編成。
編成番号1〜102(99は欠番、また38は郵便車編成La Posteに転用)が該当。現在は北ヨーロッパ線でも運用されているほか、編成番号110〜118の9本はスイス連邦鉄道(スイス国鉄)に直通する国際列車「リリア」にも運用され、スイス国鉄の交流電源にも対応した3電源対応である。
●カラーバリエーション

2019年に運用離脱した第1編成は、2020年2月5日から25日まで「Au revoir Patrick(さようならパトリック)」と銘打った企画で歴代3色をまとった塗装に変更されている。このうち、先頭車は初代塗装にリバイバルされている。
(写真:リール・フランドル駅/撮影:秩父路号)