FS UIC-Z1客車


UIC-Z1型客車の制御車。
(写真:ローマ・テルミニ駅/撮影:秩父路号)

●基本データ

デビュー年:1987年
保有会社:FS(トレニタリア)
最高牽引速度:200km/h

●解説

 UIC-Z1型は長距離・国際列車用の客車で、UIC-X型を置き換えるために1987年から運用開始された。欧州の鉄道大国が共同で製造したユーロフィーマ客車の教訓を得て居住性や乗り心地を従来の客車より幾分か向上した。1985年から1993年まで三回に分けて合計で830両が製造された。台車も強化されて200km/h運転に対応するようになり、当初は都市間特急のインターシティの運用などについた。

製造された亜種としては一等車と二等車が存在し、さらに部分的に荷物車となっている客車と制御車もある。内装はコンパートメント式で、一等席・二等席共に6人収容できるがシートピッチが異なる。2002年から2003年にかけてUIC-Z1型はグラン・コンフォート客車と共にプロジェクトIC901によって改装される予定だった。この計画は全てのイタリア国内の特急型客車を改装し、内装を統一しようという目的でアンサルドブレダ社といコリファー社が共同で行った。この際ユーロスター・シティ(現フレッチャビアンカ)用に改装された客車もあった。しかし改装の作業時間が遅く、あまりにも時間がかかるためトレニタリアは計画を打ち切りにし、結局UIC-Z1型の半分程度にしか作業が行われなかった。現在は在来線特急の看板客車としてインターシティやフレッチャビアンカで活躍していて、E.402型やE.414型に牽引される。
(解説:秩父路号)



●バリエーション


フレッチャビアンカ専用客車のUIC-Z1。こちらは一等客車。
(写真:ローマ・テルミニ駅/撮影:裏辺金好)

同じくビュッフェ車。
(写真:ローマ・テルミニ駅/撮影:裏辺金好)

同じく二等客車。
(写真:ローマ・テルミニ駅/撮影:裏辺金好)

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