クロサイ
(写真:天王寺動物園/撮影:裏辺金好)
●基本データ
分類:哺乳綱 ウマ目(奇蹄目) サイ科学名:Diceros bicornis
英名:Black rhinoceros
●解説
英語、日本語とも黒いサイ・・・ですが、実際のところ灰褐色。ちなみにクロサイもいれば、シロサイというのもいます。また、クロサイはシロサイに比べて攻撃的で、おとなしそうに見えて人間や乗り物に突進することもあるとか。生息地域は主にサハラ砂漠以南のアフリカ大陸のサバンナとよばれる熱帯地域。基本的に単独で生活しますが、メスと子供でグループを作ることもあります。体長は最大で約3.8m、体高は約1.8m、体重は約1.4t といったところ。
上唇を器用に使って、アカシアなどの低い木の枝を口に運んで若葉や新芽を食べます。
サイは視力が弱く、それもあって何かを見ると「まずは突撃!」というのもあるようで。その一方で、鼻と耳は優れており、なわばりは、オシッコや糞で示します。
特に糞を後ろ足で踏んで、足にニオイをつけて歩き、各地に自分のニオイを「なわばり」として明示しに行きます。
●ちなみに
英語のサイ、すなわち「Rhinoceros」という言葉の語源は、ギリシア語のRhinos (鼻)と、Keratos (角)の合成語。鼻に角がある、とまさにそのまんまなんですね。なお、サイの角は髪の毛やツメと同じように、皮膚です。骨は無く、一生伸び続けていきます。また、日本語のサイは漢字で書くと、犀。象形文字だそうで、サイの姿を表わしているそうです。それから、ウマ目の動物なので実は馬の仲間だったりします。
草原を颯爽(さっそう)と走れ・・・そうにはなさそうですが、一気に突進してくるあたりは、確かに仲間?
なお、サイは密猟によって個体数が大きく減少しており、5種全てが絶滅危惧種の各ランクに指定されており、このうちクロサイは特に数が少なく、絶滅危惧IA類に指定されています。