パキケファロサウルス
(写真:国立科学博物館/撮影:裏辺金好)
○基本データ
分類: 周飾頭亜目堅頭下目学名: Pachycephalosaurs
学名の由来:分厚い頭を持つトカゲ
産地:アメリカ サウスダコダ州
時代:白亜紀後期
○解説
「石頭恐竜」として有名な堅頭下目の代表種。堅頭下目の中ではさらに、「パキケファロサウルス類」に分類されます。ドーム状の頭蓋骨がこのグループの大きな特徴です。草食性と考えられています。頭骨のドームは25cmもの厚みを持ち、異性へのディスプレイに使われたものと考えられています。武器として使われたかには、「頭骨の丈夫さ」「頭突きをする際に首が折れないか」などの問題が議論されており、研究者により見解は異なります。「鹿のように頭を押し合った」「頭と頭を思い切りぶつけた」「腹など柔らかい部分を狙った」など石頭の使用方法も議論されており、2013年現在、今後の研究成果が期待される項目のひとつです。
体長は4.5mあり、堅頭下目でも最大級の大きさです。1994年に全身骨格が発見されるまでは、体長8mもあると推定されていました。頭骨しか見つかっておらず、体のわりに頭骨が大きかったためです。頭骨しか見つからなかったのは、化石として地層に埋まりやすい河川近くにこの恐竜が生息していなかったからかもしれません。
(解説:馬藤永徳)
○復元モデル
(写真:福井県恐竜博物館/撮影:裏辺金好)
○ドラコレックス・ホグワーツィア
2003年にアメリカのサウス・ダコタ州で発見されたもので、「ハリー・ポッター」シリーズに出てくるドラゴンに似ていたことからロバート・バッカーが命名したもの。その後、ジャック・ホーナーによってパキケファロサウルスの幼体であると証明されました。
(写真:恐竜2009−砂漠の奇跡〜/撮影:裏辺金好)