生命三十六億年(11) 三畳紀の動物たち
○さて今回は・・・
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上の模型のように、三畳紀の後期には急速に進化を遂げた恐竜と、その他の大型動物が激しくぶつかり合うこともありました。そしていよいよ、恐竜繁栄の時代が到来してきます。
○キノドン類 〜哺乳類の祖先である獣弓類の1種〜
エクサエレトドン (三畳紀後期/地球最古の恐竜展にて) 乳歯をもつ幼体が見つかっており、成長の過程で我々のように歯が生え変わるとわかったキノドン類です。 乳歯の間はうまくものをかめないことなどから、下の復元模型にあるように授乳をしていたと考えられています。 エクサエレトドン (三畳紀後期/復元模型 地球最古の恐竜展にて) |
○ディキノドン類 〜キノドン類よりは遠戚になるが、哺乳類の祖先である獣弓類の1種〜
イスチグアラスティア (三畳紀後期/地球最古の恐竜展にて) イスチグアラスティア (三畳紀後期/復元模型 地球最古の恐竜展にて) |
○リンコサウルス類 〜主竜類の1種〜
スカフォニクス (三畳紀後期/地球最古の恐竜展にて) 当時、数多くいたリンコサウルス類の仲間です。この種類は、発掘場所によっては産出化石の4割以上を閉めることもあります。しかし、リンコサウルス類はなぜか三畳紀末には絶滅してしまいました。
スカフォニクス (三畳紀後期/復元模型 地球最古の恐竜展にて) |
○クルロタルシ類 〜主竜類の1種で、現世ワニ類の祖先とその仲間〜
シロスクス (三畳紀後期/地球最古の恐竜展にて) 直立した二本足の姿勢など恐竜に似た姿をしていますが異なります。 大腿骨の形などから、クルロタルシ類とされます。 シロスクス (三畳紀後期/復元模型 地球最古の恐竜展にて) サウロスクス (三畳紀後期/地球最古の恐竜展にて) 体長5mのクルロタルシ類。ほぼ直立した足を持つことが特徴です。水辺で待つことなく、陸上で狩りをしていたようです。 サウロスクス (三畳紀後期/復元模型 地球最古の恐竜展にて) ヴェナチコスクス (三畳紀後期/地球最古の恐竜展にて) 犬ほどの大きさのクルロタルシ類。口の牙と、直立した足が特徴です。 ヴェナチコスクス (三畳紀後期/復元模型 地球最古の恐竜展にて) |
○恐竜類
マラスクス (三畳紀中期/地球最古の恐竜展にて) 恐竜になる直前の動物。つま先だけで軽快に走ることが出来ます。 マラスクス (三畳紀中期/復元模型 地球最古の恐竜展にて) フレングエリサウルス (三畳紀後期/地球最古の恐竜展にて) ヘレラサウルス類の1種で、竜脚類や獣脚類に分化する以前の恐竜。現在見つかっている中でも最古級の恐竜です。 フレングエリサウルス (三畳紀後期/復元模型 地球最古の恐竜展にて) 鎌のような曲がった鋭い爪を第一指から第三指まで持つ、獰猛な肉食恐竜です。 全長は6〜7mで、当時の恐竜の中では大型の部類に入ります。 ヘレラサウルス (三畳紀後期/復元模型 地球最古の恐竜展にて) ヘレラサウルス類を代表する恐竜。体長は3m〜6m エオラプトル (三畳紀後期/地球最古の恐竜展にて) 竜盤類の1種で、これも竜脚類や獣脚類に分化する以前の恐竜。 以前は獣脚類に分類されていました。 エオラプトル (三畳紀後期/復元模型 地球最古の恐竜展にて) 「暁の泥棒」の名を持つ、最も初期の恐竜のひとつです。 パンファギア (三畳紀後期/地球最古の恐竜展にて) 最古級の竜脚形類の恐竜。竜脚形類の子孫は、後にスーパーサウルスやアパトサウルスなどの大型恐竜を形成します。 この頃はまだ小型で全長は70cmほど。 パンファギア (三畳紀後期/復元模型 地球最古の恐竜展にて) 4本足の大型草食恐竜を出すこのグループですが、このころは2足歩行でしかも、歯などから雑食と考えられています。 エオドロマエウス (三畳紀後期/恐竜博2011にて) アルゼンチンで発見された初期の獣脚類で全長は約1.2m。名前は「暁の走者」の意味。 口蓋に小さな歯を持っていますが、後の恐竜には無い特徴です。 ピサノサウルス (三畳紀後期/地球最古の恐竜展にて) 鳥盤類(トリケラトプスなど)のご先祖様。くちばしからもそれが伺えますね。 |
○翼竜類
プテオンダクティルス (三畳紀後期/世界最大の大翼竜展にて) 初期の翼竜類で、大きさはハトぐらい。翼は短いですが、しっかり飛べたと考えられています。 また、長い尾を持っており、ランフォリンクスに近い仲間だったようです。ちなみに食性は魚や虫がメイン。 |
○両生類
プロマストドンサウルス (三畳紀後期/地球最古の恐竜展にて) このころでも大型の両生類が生き残っており、体長は1mあります。 |
○哺乳類
アデロバシレウス (三畳紀後期/世界最大の恐竜博2006にて) 最古級の哺乳類。尾まで含めた長さは10〜14cm、体重は20〜30g程度と推定。 |
○アンモナイトなど
セラタイテス (三畳紀/国立科学博物館) アンモナイト類の一種 エントモノチス (三畳紀/国立科学博物館) 二枚貝類の一種。三畳紀後期のみに棲息していました。 地層の年代を調べる際の手がかりとして利用される化石(示準化石)です。 |