恐竜の色の話
さて、まずは下のリンクをご覧ください。絵だけで結構です。
(BBCのアンキオルニスのニュース)
象とか参考に灰色にしたり、茶一色に復元されてきた恐竜の色ですが、いや、こいつはカラフル。これは、化石に残っていた色素を含む組織の密度などなどを現生の鳥と比較して再現した、アンキオルニス属ハックスレイ種の色つき復元図。
今年(2011年)2月のニュースで当時は大変話題になりました。なんせ恐竜の色が物証に基づいて推定されたのですから。いぜん裏辺研究所でも紹介しましたが、図鑑の恐竜の色はそれらしく「想像」したものです。つまり灰とか茶は想像の範囲内なわけです。
さてどうも恐竜(の一部)は本当にカラフルだったらしい・・・ということがわかったのですが、少し考えると不思議なものです。こんなに目立って大丈夫なのか!?でっかい怖い恐竜に襲われたりしないのか!?自然界は厳しいぞ!でも現代だって目立つやつらはたくさんいるわけで・・・。なんで目立つんだ!というわけです。
白っぽい毛皮に黒い斑点。実にカラフルですが、写真だとちょっと見にくくないでしょうか?はい。それで良いのです。ご存知の方も多いでしょうが、カラフルだからって目立つとは限りません。このユキヒョウの柄はこんな場所で、蛇の緑と茶の柄は草むら近くで、キリンの茶と黄色の派手さは黄色っぽいサバンナに見事に溶け込んでいます。
「目立たなくったって派手にできる!むしろこっちのほうがいい!」
こういう動物たちは多いわけです。
せっかく前にインドクジャクがでたので。さあ、こちらも目立たない・・・わけはないですね。クジャクに限らずフラミンゴとか鳥は飛べることをいいことに、目立ちまくりの色をしています。飛んでる敵(鷲)とかもいるのに、彼らの色は実に鮮やか。羽毛が光を反射して金属光沢を出してりもするので余計に目立つ。さて・・・こいつらはなんでまた・・・。
結論:目立っても大丈夫なくらい強い(笑)
いや別にライオンと格闘できるというわけではないですが、目立って生き残るということは「それだけの能力を持っている」と仲間から認められるわけで。
そうするとメスにモテる→目立つ特徴が受け継いだやつが増える→種族みな目立つ
という図式が成り立つそうです。才色兼備がもてはやされるのは自然界でも一緒のようで・・・。
さて・・・残りの恐竜の色はどんなだったのか?隠れるのか?あえて目立つのか?いろいろ想像してみると面白いかもしれません。まだ、多くの恐竜の色はわかっていませんからね。
(執筆:馬藤永徳)