所長×馬藤所員、恐竜について大いに語る

○恐竜について、新聞でもよく載るようになりましたね

裏辺金好  さて、ここ数年、恐竜という文字を見ると反射的に目や手が動きます。先日の新聞でも目が動きました。アヒルのようなくちばしで水中の小さな獲物を捕った恐竜がいたという記事を発見。また、実は恐竜は馬面だった?という記事もありましたね。
馬藤永徳 (馬面はさておき)大昔は、あまり水中の動物を恐竜がとったなどとは考えられませんでしたからね。なぜか勝手に(?)アロサウルスなどは泳げないことにされてましたから・・・・。まあ、以前からネット上ではたくさんの説が出されていました。説が日本の新聞で載るようになったのは映画「DINASAUR(ダイナソー)」の影響もあるでしょう。もっとも、アメリカの方ではおそらくT・rex(ティラノサウルス)「Sue(スー)」の全身骨格が組みあがったせいだとおもいます。
裏辺金好  それからスーの復元が完成したことと新説の関係がいまいち解らないのですが。恐竜に再び注目が集まったということですか?
馬藤永徳  そうです。スー(ちなみにメス)が、全米を巡回中です(原稿掲載当時。 現在はアメリカのシカゴにあるフィールド博物館に展示)。この機に乗じていろいろと記事に載るのでしょう。おもろいことに、超マニアの方のグッズコレクション(恐竜の絵その他)が、博物館(スーの隣!)に!す、すげえ・・・新説は、常に出てますから・・・

 新聞に載らなかった例・・・ディプロドクスの首と生活に関すること。あまり首を上げることはディプロドクスのほうもできず、草をのんびりとはんでいたそうな。

 ちなみに彼女(スーのこと)ほど完全な骨格は今まで発見されてませんでした。実は、ティラノサウルスと言う恐竜は、有名なくせしてかなり謎めいた恐竜だったわけです。それが彼女の発見によって、いろんなことがわかってきました。たとえば、ティラノサウルスは、かかあ天下で、オスの小さいこと小さいこと(誇張しすぎか)。どうも群れで生活していたらしいこと(足が二度折れて、しかも回復していた。誰かに養われたらし)。ちなみに、脳容積をもんだいに恐竜の社会行動を否定する意見もありますが、それはともかく肉食恐竜も群れをつくったことは確か。13メートルの二本足の集団に襲われるわけですね。

●引き続きティラノサウルスを語る
馬藤永徳 とまらなくなったので、さらにもうちょっと。ティラノサウルスは現在では実はラプトルの親戚とされています。でっでっ、今回ダイナソーの悪役を務めたカルノタウルス等はまた別物で、ティラノサウルスは大型肉食恐竜のなかでも変り種のようです。R・T・バッカーの「恐竜レッドの生き方」では、ラプトル一族の末裔とされています。ラプトルの一部は立体視が可能ですが、ティラノも可能ですからね、もちろんそれだけで同じ仲間としているわけではありませんが、こう考えると少々説得力あり。ちなみに他の大型肉食恐竜はできず、やはりティラノの親戚のナノティラヌス(ナノとティラノでどういうやつかわかるでしょ)等しかできません。

 ティラノサウルスは北米の恐竜ですが、カルノタウルスは南米の恐竜です。小型(この種にしては)の竜脚類を襲っていたのでしょう。中生代の終わり、白亜紀に入ると北米の竜脚類は全滅してしまいますが、他の大陸から隔離されていた(南極はとはつながってなかったかどうか・・・)南米では生き残り、アルゼンティノサウルス(体長40m)などの大型種も生み出します、やがて北米と南米がつながると、一気に拡散していきます。

 あ〜。南極なんて書いたからますますとまらなくなった。中生代には局地にも恐竜は住んでいました。南極は今より温暖で、アロサウルスの小さいのなどが折ったそうな。さすがに北極は少々寒かったでしょうがやはり化石が見つかっています。夏に渡りで恐竜達が極地にいったのでしょうが、レエリノサウラなどは永住したかもしれないそうです。眼でかいし。

 ちなみにディプロドクスの背中にはとげが並んでいたことが知られていますが、あんまり気にとめられてないような気がする・・・・(つーか、ディプロドクス自体あまり描かれなくなったのか・・)。

裏辺金好  ふむふむ。だいたい解った。ナノティラヌスというのはティラノの小型版ということでしょ。でもどのぐらい小さいのかなあ。
馬藤永徳  あんまり小型ではありません。10メートルはなかったと思いますが。
裏辺金好  それとですね。大型肉食恐竜と言えば「アルバートサウルス」というのがいた気がしますが、これはティラノとどういう関係だっけ?ちょいと教えてくんなせい。
馬藤永徳  9メートルぐらいだったかな(疑問)。ティラノの小さいのみたいなやつで、もちろん同じグループに属します。大きさが違いすぎて、ティラノとは獲物が違ったと考えられています(でも推測)。ちなみに、たまにティラノも入れられるラプトルのグループは「マニラプトル類」といったと思います。人により、鳥類もこのグループに・・・(汗)
裏辺金好  ほおお。よくわかりました。それにしても、オタクな会話だなあ。
馬藤永徳  そんなオタク達が学問上重大な発見を次々と発見しているのですよ。というわけで、最後に・・・・めっちゃめちゃ小さい恐竜がみつかった。体長30センチメートル。もっとも、成体でないとの説が・・・。

(執筆:馬藤永徳)


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