カメラについて語ってみる(17) やっぱりCANON-F1を買って語る(前編)
みなさんお久しぶりです。今年は寒暖の差が少なかったため、「美しい」と言えるほどの紅葉には出会えませんでした。残念です。温暖化や異常気象も影響しているのでしょうか。朝夕の気温はとても低くなってきましたが、日中はそれほどでもなく、12月だという実感が今一つ持てなかったりもします。
さて、今回はカメラ一台にスポットを当てて紹介したいと思います。そのカメラはCANONの初代フラグシップ機、
CANON
F-1(上写真)。「第15回 中古カメラ不購入記録其の一」で買わないと言っていたカメラですが、誘惑に負けてしまいました。それでもいいのです。
ど〜しても欲しかったんだ〜!!
っと叫んだところで、紹介したいと思います。
現在発売中のフラグシップ
EOS-1Vの「V」の文字は、初代フラグシップF-1から数えて5番目という意味があることは、14回「カメラの名称について語ってみる」で書いたとおりです。
このカメラが発売されたのは1971年3月です。当時の一眼レフは1959年発売の
NikonFがプロ用としては圧倒的に主流で、CANONは一眼レフ市場では後れをとっていました。CANON F-1の発売年には
NikonF2も同じく発売されており、CANON F-1は NikonF、NikonF2をライバルとして誕生しました。この話は当時の様子を間接的にしか知っていない私が紹介するよりも、当時の開発者などのインタビューを収録した雑誌などがありますので、そちらを参考にしていただいたほうがいいでしょう。
CANONのフラグシップの歴史はこのカメラから始まりますが、続くCANON NewF-1、EOS-1、EOS-1N、そしてEOS-1Vと、その時代の最高の技術を投入されています。
F-1は「向こう10年は不変です」というCANONの宣言のもと、後継のNewF-1が発売されるまでの10年間多くのプロにも使われました。しかし、その間に一度マイナーチェンジが行われています。当時の写真業界の要望により、
・ 巻上げ角の変更(180度→139度、予備角15度→30度)
・ 巻き上げレバーに指当てを追加
・ フィルムの最高感度をISO2000からISO3200へ拡大
・ シンクロターミナルのソケットを抜け止め式にする
・ シャッターボタンの受け皿を大型化
・ バッテリーチェックからの自動復帰
など13項目の変更がなされています。
私の所有するF-1は後期モデルで「F-1改」とか「F-1N」と呼ばれているものです。前期モデルに変更を加えたものもあるようですが、私のはオリジナルのF-1改です
雑誌やネット上のカメラは非常に高い。
が、まぁ、この評価はそっちのけで私の感想だけ書きましょう。
まず、このカメラの入手経路は質屋。最近、中古カメラ専門店以外でも質屋とかリサイクルショップでもカメラを探すようになりました。専門店ではないので保障はないので、その場でしっかり確認しなければなりません。その分専門店の半額近い値段で買えたりもします。
今回のカメラは外観は多少スレがあり、本体下部の一部にアタリがあります。しかし、このカメラは後ほど紹介するように、モータードライブを接続するために底蓋が外れるようになっています。底蓋を外して確認したところ、ボディにダメージはあまりないようです。シャッター幕に若干しわがありますが、遮光性は落ちていないようです。シャッタースピードは感覚的には大丈夫のようです。それだけ確認して購入しました。
家に持ち帰り、カメラ清掃用クロスで拭いたあと、一連の撮影順序を行って見ました。F-1はメーターが駄目になっている場合が多いのですが、このカメラも例に漏れずメーターが狂っていました。しかし、断線はしていないようで修理・調整で直るでしょう。モルト(遮光剤)も経年変化で駄目になっているので、シャッタースピード確認も含めてオーバーホールに出すことにしました。
CANONのサービスセンターでは修理が不可能なので、修理を受け付けてくれる修理業者に頼みました。
シャッター幕のしわは修理不能ですが、遮光性は確かだということで問題ないようです。メーターも調整してもらいました。グリスアップもしてもらったので、安心して使えます。
さて、本当は使用した感想まで書こうと思ったのですが、文量がどんどん増えてしまっているので、前編後編に分けたいと思います。相変らず行き当たりばったりですが、お付き合い下さい。
なお、カメラに関する質問があれば、yuhki7se@hotmail.com まで。
それでは〜〜!