カメラについて語ってみる(22) フィルム・プリントの整理について
前回は、プリントやフィルムなどの整理について話をしました。私自身、かなりの枚数をプリントしますので、アルバムの数も増え、場所をとっています。ですが、最近デジタルカメラでの撮影も増え、そのデータ量も半端な数ではなくなってきました。今回は、そのデジタルデータの保管について話してみたいと思います。
デジタルカメラで撮影した場合、一時的に記録メディア(以下メモリーカード)に保管されます。
記録メディアには
CF(コンパクトフラッシュ:写真上)、
SD(エスディーカード:写真下右)、
MS(メモリースティック)、
xD(エックスディー・ピクチャーカード)、
SM(スマートメディア:写真下左)、
MD(マイクロドライブ)、
MMC(マルチメディアカード)などがあります。デジタルカメラの中にはFD(フロッピーディスク)に記録したり、8cmCD-RWメディアに記録するものもありました。
撮影中にメモリーカードが一杯になったら。デジタルカメラは画像の確認、削除(使い捨てやトイカメなどの一部を除く)ができます。なので、手ぶれしたカットなどを削除していけば、撮影枚数は増えます。しかし、それでも無理な時は、
ストレージを使います。もちろん撮影場所にノートPCを持って行ってもいいのですが、いくら軽くなったとはいえ不便です。
そこで、繰り返しになりますがカードリーダー・ライターが一体化した
HDDストレージなどを使いバックアップします。ストレージにはHDDタイプ、MOタイプ、CD-Rタイプなどもあり、必要に応じて使い分けることができますが、容量や携帯性の点から言えば、HDDタイプがおすすめです。
メモリーカードは書き換えが可能です。前述したように、ストレージにバックアップしておけば、何度も書き換えて使えます。また、ストレージもPCにつなぎ、外部ドライブとして使えます。なので、そのままPCにデータを転送することもできます。
しかし、HDDも、容量が限られており、クラッシュやウィルスのことを考えると、他のメディアにバックアップを取ったほうがいいでしょう。この場合考えられるのはCD-RWやDVD±RWなどでしょう。最近はDVDマルチドライブも値段が下がりましたから、十分に実用です。
さて、ここで考えなければならないのは保存性。あまり一般的には言われていませんが、CD-Rの保存可能年数は大体5〜10年、DVD±Rメディアが20〜30年です。もちろんバルク品であれば、さらに低下します。これら光学メディアよりも保存可能年数が長いのが、
MOや
DVD-RAMです。
これらは
記録時の熱量も光学メディアに比べて低いため、劣化しにくいという利点があります。そのため、約50年程度の保存が可能です。さらにDVD-RAMは高度なエラー修正機能を持っているため、保存には適していますが、ドライブの互換性がDVD±RWメディアに比べて低いのが難点です。
また、MOはケースに入っており傷も付きにくいですが、DVD-RAMは一部のカートリッジ式対応のドライブを除いて、ケースから出して使用するため、傷つけないように注意しないといけないのは他のディスクメディアと同じです。
私の場合、DVD+Rと外部HDDの二重バックアップをしています。将来的にはDVD−RAMを加えて三重のバックアップにしようと考えています。
また、大切な写真はプリントして保管しています。デジタルデータの場合、保存していたのはいいが、OSが替わったりして、急に読めなくなることがあります。その場合でも、プリントであれば見ることができますから。
DVD+Rに記録する場合の注意点として、
容量ギリギリまで記録しないことです。二層構造のDL(ダブルレイヤー)は除いて、通常は4.7GBの容量です。私は大体4GBでDVDをファイナライズします。こうすると、メディアの縁の部分は記録されません。メディアの劣化は通常メディアの縁の部分から来ますので、最悪の場合、コピーだけはできる可能性が高いです。もっとも、このようなメディアを使うとドライブを破壊するおそれがありますので、そうならないように気をつけておきましょう。
メモリーカードも、記録メディアも、デジタルカメラとともに急速に発展しています。読み込み速度、書き込み速度、容量ともに、高まっています。それに応じて保存性も高まっては来ていますが、何事も完璧なものは無い。ユーザーの自衛手段として、バックアップは大切です。
ネットワークの急速な拡大も、ウィルスやセキュリティーの問題も引き起こしています。ネット社会の一員として、気をつけていきたいものですね。さて、内容に関するお問い合わせ、苦情、その他リクエストなど、お待ちしています。宛先は
yuhki7se@hotmail.com
です。よろしくお願いします。