U.C.0105 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ
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作品データ DATA |
小説 1989.2.28 上中下3巻 角川書店
著 富野由悠季
本文イラスト・カバーイラスト 美樹本晴彦
(左:文庫上巻表紙)
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人類の犯した罪は、
マフティーが粛清する!! |
宇宙世紀0105年、既にジオン共和国は地球連邦政府によって自治権を放棄させられ、いよいよ連邦の力が強大に。
連邦政府は、地球に住む連邦関係者の特権を厚く保護し、一方で地球・宇宙を問わず弱者を弾圧し、搾取していた。
これに対し、
マフティーという反地球連邦組織の活動が活発化。MSも使って多くの連邦政府高官が暗殺される中、連邦政府高官が乗る地球降下シャトル・ハウンゼンが、マフティーを騙る一団にハイジャックされた。ハウンゼンに同乗していた
ハサウェイ・ノアは、このテロリスト集団を体術で押さえ込み、これを鎮圧。そしてその船の中で、マフティー討伐の新・司令官となった連邦軍大佐・
ケネス・スレッグ、そして大富豪の愛人である若き女性
ギギ・アンダルシアと知り合いになり、親しくなった。
ハサウェイ・ノアは、かつて一年戦争から第二次ネオジオン抗争(シャアの反乱)を戦い抜いた名艦長
ブライト・ノア大佐の息子で、その特権でハウンゼンに乗艦していたのだった。ところが、このハサウェイこそ、実はマフティーのリーダー・
マフティー・ナビーユ・エリンであった。彼は、新型MS・
Ξ(クスイー)ガンダムをかり、ケネス大佐が結成した連邦軍の
キルケー部隊と交戦。キルケー部隊の若きパイロット、
レーン・エイムは、ガンダムタイプのMSである
ぺーネロぺーでハサウェイと戦うが、勝てなかった。一方、ケネス大佐は数々の状況証拠から、マフティー・ナビーユ・エリンがハサウェイであると見抜き、これを好敵手として認識するのだった。
そんな中、地球連邦政府は地球に住む高官達の特権を保護する法案を提出。この法案の成立を阻止すべく、マフティーは連邦政府議会のあるオーストラリアのアデレードに総攻撃をかける。ハサウェイはレーンと壮絶な高速空中戦を広げ、これを大きく押す。一方、総攻撃は成功し、連邦政府議会は陥落寸前と思われた。ところが、ケネス大佐は準備を進めていたアデレードを守るバリアを作動させた。これの直撃を喰らったハサウェイとΞガンダムは、その場に頓挫。ハサウェイは意識を失った。
そして、病院で目を覚ましたハサウェイは、連邦政府によって早急に銃殺されることが決定。一方、そこに何も知らないブライト・ノア大佐は、ケネス大佐(昇進して准将)の後任としてやってくる。ケネスは、ブライトが息子ハサウェイがマフティー・ナビーユ・エリンであることを知らない事を知り、まさかブライトの手でハサウェイを銃殺させるわけにはいけないと考え、親友として思っていたハサウェイだったが、これをブライトに見せず、自分の手で銃殺させた。
ケネス准将は、この一連の騒動の中、連邦政府と軍の体質が嫌になり、軍を辞め、ギギと共に取り敢えずハサウェイの生まれ故郷でもある日本へ行くことにした。そんなケネスは、ある朝、新聞を見て目を疑った。連邦政府の発表で、政府が止めたにもかかわらず、ブライトが息子を断腸の思いで銃殺したと発表したのだ。
元々、連邦側もハサウェイがマフティー・ナビーユ・エリンであることを知らなかったが、うっかりケネスは上司に喋ってしまっていたのだった。
やるせない気持ちの中、ケネス達を載せた飛行機は飛び立つのであった。