U.C.0153 機動戦士Vガンダム
リガ・ミリティアが誇るMS・V2ガンダムとガンブラスター |
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作品データ DATA |
放送期間 1993年4月2日〜1994年3月25日 全51話 DVD13巻
総監督:富野由悠季 企画 サンライズ
原作:矢立肇、富野由悠季
キャラクターデザイン:逢坂浩司
メカニカルデザイン:大河原邦男、力トキハジメ、石垣純哉
メカニカルデザイン協力:佐野浩敏
音楽:千住明
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トチ狂って
お友達にでもなりに来たのかい? |
宇宙世紀153年。
サイド2に興った軍事国家ザンスカール帝国は、マリア・ピア・アーモニアを女王にいただき、マリア主義の下、地球圏に新たなる秩序を打ち立てんとして、地球連邦政府に対して攻撃を開始。そして突如として地球侵攻を始めたのであった。帝国軍であるベスパの地球侵攻部隊イエロージャケットは東ヨーロッパのラゲーンに侵攻して占領。マリア主義とギロチンを使い分け、地球の各地に攻撃を仕掛けていった。
一部の部隊が抵抗する他は、事態傍観するしかなかった地球連邦政府と連邦軍に代わって、ザンスカール帝国の地球侵攻より前から活動を続けていた民間組織「リガ・ミリティア」は、かつて抵抗のシンボルとして活躍したガンダムの名を冠したMS「Vガンダム」と「ガンイージ」を開発し、これに抵抗を開始。そんな状況の中、ラゲーン基地から少しは離れ、地球に不法に住む人々がいるカサレリアを舞台に物語は始まる。
カサレリアに幼なじみの女の子シャクティ・カリンと住むウッソ・エヴィンは、パラグライダーで飛行をしていたところ、ベスパとリガ・ミリティアの戦闘に巻き込まれ、成り行きからVガンダムのパイロットになっていく。カミオン隊には、オデロ、ウォレンという少し年上の少年がいてウッソは仲良くなる。また、女性パイロットのマーベットとも親しくなった。
ところが、ある戦闘の最中、ウッソのいるカミオン隊を率いるオイ伯爵と、ウッソのあこがれの女性カテジナが、ベスパのパイロットで女王マリアの弟、クロノクルに拉致されてしまい、カテジナはクロノクルの元に去り、オイ伯爵はギロチンで処刑されてしまった。
そしてカミオン隊は、マーベットの婚約者であるオリファー大尉と、女性だけで編成されたシュラク隊と合流。そしてウッソとマーベットは先行して宇宙へ。次いで、カミオン隊も旧型艦「リーンホース」で宇宙に上がるが、戦闘のさなか、シャクティ達が宇宙へ放り出される。放り出されたシャクティはザンスカールに保護され、DNA鑑定の結果、情報マリアの娘である事が判明し、クロノクルを驚かせた。ウッソも、シャクティ達がいなくなった事に驚くが見つける事が出来ずに落胆する。
そしてウッソは太陽電池衛星ハイランドの少年トマーシュ、カレル達と知り合いになり、ザンスカール帝国のカイラスギリーの地球侵攻を阻止するため、ハイランドのマイクロウェーブを利用し、敵を撹乱させる作戦を提案。リガ・ミリティアのリーダーが乗っていた巡洋艦ガウンランドを盾に作戦を実行、敵は頭痛、腹痛に襲われ大混乱に陥った。リガ・ミリティアはこの機に乗じて一斉攻撃を開始し、これを制圧。
地球連邦軍の代表的MSジムも最終形態へ。地上用のジェムズガン(上)と、主に宇宙用のジャベリン(下)。 |
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そしてウッソは、ザンスカール帝国本国へ潜入し、シャクティと再会して事の一部始終を知る。だが、ザンスカール帝国軍に見つかり、捕まり、ギロチンで処刑されることになる。だが、処刑式の最中に指揮は混乱し、ベスパのMSに乗ったカテジナが立塞がるのだったが、ウッソはシャクティを奪還し、脱出に成功。一方、ザンスカール帝国本国を狙うべく、カミオン隊の新たな戦艦リーンホースJr.は敵艦隊殲滅のためビックキャノンを起動。だが、熾烈を極める戦いの中、シュラク隊のリーダー、ジュンコは戦死し、カミオン隊も傷つきザンスカールの勢力下にある独立コロニー・マケドニアに収監されてしまった。
敵の目をくらます事もあり、ここでオリファーとマーベットは結婚。そしてマケドニアを脱出。ウッソは新たなMS,V2ガンダムを手に入れ、つきに不時着したところウッソは奇跡的に母ミューラ・ミゲルと再会を果たした。だが、喜びもつかの間、ベスパのモトラット艦隊の地球侵攻を阻止しようと特攻を欠けたオリファーが戦死してしまった。
そしてベスパの本格的な地球侵攻が始まり、バイク型のモトラッド艦隊は地球クリーン作戦と称し、あちこちを潰していく。ところが、地球連邦政府とザンスカール帝国は停戦協定を結ぼうとしていた。その前に何とか、リーンホースJr.を仕留めたかったクロノクルは、ロクに内容も確認せず友人のピピニーデンの進言を無条件で受け入れた。その作戦とはミューラを盾にしてウッソの動揺を誘い、V2ガンダムを仕留めるというものであった。クロノクルも気がつき、やめようとしたが時は遅く、ウッソが母を救出しようとしたところで母は戦闘に巻き込まれ死亡してしまった。
そして戦いの場は再び宇宙へ。宇宙に上がったウッソを待っていたのは、リガ・ミリティアの真のリーダーとなっていた父ハンゲルグとの再会だった。一方、事実上のザンスカールの指導者カガチに反旗を翻したタシロは、マリアを人質に戦線離脱。ウッソはシャクティの母であるマリアを救出しようと助けに向かうが、狂気に走るタシロはマリアを射殺してしまう。そして、ザンスカール帝国は、全ての人々を幼稚退行させてしまうと言う恐ろしい兵器エンジェル・ハイロゥを地球に向けて発進。リガ・ミリティアとようやく立ち上がった連邦軍は阻止するべく動く。シャクティはむしろこの兵器を使って戦いを止めるため、女王マリアの娘ということで内部に侵入した。
そして最後の決戦。リガ・ミリティアも連邦軍もザンスカール帝国軍も多くの命が散っていく。そこに平和を望むシャクティの祈りによってエンジェル・ハイロゥは崩壊を開始。シャクティの祈りが続くなか、ウッソとクロノクルそしてカテジナとの最後の戦いが始まる。そしてクロノクルを倒したウッソの前に立ちふさがるカテジナのMSゴトラタン。ウッソは、多くの仲間達の叫びと共にV2ガンダムの光の翼を使ってこれを撃退した。
戦いは終結し、少年達はカサレリアに戻る。
そして川で洗濯するシャクティの前に、盲目になり、それまでの記憶も定かでなかろうカテジナがワッパ(コンピューターで自動で動く乗り物)に乗って現れ、シャクティに自分の住むウーイッグまで道を尋ねる・・・。変わり果てたその姿に、シャクティは涙を隠せなかった。