ハイモック(HGBF)
○解説
ガンダムビルドファイターズ最終話に突如登場した謎のMS「モック」。その圧倒的な(数の)性能で最後の敵として立ちふさがった……ワケでもなく、単にコンピュータ用に作られたプラモであり、無人で動作させることを前提にした「簡易ガンプラ」ともいえる存在。続編の「ビルドファイターズトライ」でもそのコンセプトは生きていて、改良された「ハイモック」として登場。 日々ファイターの修練に付き合う便利屋として大活躍?しています。そんなハイモックがプラモ化、しかも驚きの低価格。これはもう色々弄ってくださいと言わんばかりでしょう。 パーツ処理や接着、塗装などプラモ作りの練習に1コいかがでしょうか。
(撮影&解説:八十八舞太郎)
○ギャラリー
ガワ○立ち
とりあえず全身。恐ろしいほど何もないのっぺりとしたシンプル構造。頭部なんかはドームの上に目だけという凄い外見。ランナーはポリパーツを除けば2枚しかなく、シールも目と肩の赤丸部分のみ。組み立てはわずか1時間ほどで完成。最低野郎?鉄の棺桶?さてなんのことでしょう…
ガンダムの立ち絵でよく見られるのが、両手両足をなるべくまっすぐにして直立させた像をアオリで見るものです。胴や手脚のサイズなどのバランスが簡単に捉えやすく、多くの設定集で見られる立ち方です。
カ○キ立ち
もう一つの立ち絵として、肩幅程度に足を広げて肘を軽く曲げて立つ(この際手首は内側に向いている)…というものが多くあります。同じ機体でも立ち方をちょっと変えるだけで印象がかなり違ってくる例。ただ再現するにはやっぱり視線を変えづらいのがちょっと…まぁそこの細かいところにイチャモンつけるキットではないのですが。
可動
可動に関してですが、見た目に反して意外とよく動く印象です。肘、膝は二重関節だし、胴体にボール軸が2つ仕込んであるので前屈もお手の物。ただ太ももがあまり高い位置まで上がらず、開脚も苦手なので下半身が若干ウィークポイントになるでしょうか。
頭部は完全に横回転のみ。ただしあまり回りすぎないようにストッパーが設けてあります。
武器
武器ですが、なんとライフル一丁だけというシンプル過ぎる仕様。内蔵兵器すらありません。そのかわり前身のあちこちに3mm軸の受け穴が開いていて、様々なパーツを取り付けられるようになっています。
不要になってしまったガンプラの余り装備を持たせて楽しんでみましょう。
とっつけてみる
ということで色々取り付けてみるのですが、せっかくなのでハイモック用に別途発売されたアーミーセットも用意してみました。アックスとハンマー、ヒートカッター、ガトリングというセットになっていて、勿論他キットで扱うことも可能です。
なぜかヒートカッターが銃のような持ち方になってしまうので、トンファーのように逆手に持ってみたけど意外と良い感じに。ただよく見るとブレードの刃が逆方向になってしまってるっていう…。
フェニーチェさんからバスターライフルを拝借。更にもう一丁くすね取ってきてローリングバスターライフルも完全再現!
手は単純な穴開き手なので、径さえあえばROBOT魂のような別規格の商品のものも転用可能です。ただ腕の形の関係上、グリップの後ろの形状に結構影響されやすいので持たせる際には注意。
先述のように、全身に開いている3mm軸の受け穴を利用して様々な装備を付けることが可能です。
単に開いている場所だけでなく、腕アーマーや脚のグレー部分を外したところ、サイドアーマー接続部などあちこちに同口径の受けがあるので、全身各所に好き勝手に取り付けることが可能。プレイバリューの高さは特筆に値するところ。
色々と余ってる品から拝借。ジョイントのアームも利用すれば収納状態もバッチリ。仁王立ちで両手ガトリングを乱射する固定砲台的MSいましたよねそういえば…何故突然仮面を付けるようになったのかは永遠の謎。
せっかくなのでありったけ積んでみる。ガトリングガンを背負い、腰にはバズーカ、手には新たにビーム砲。武器は持ちすぎて損はないですし…重量過多?そんな某フロム製ゲームじゃないんだから…
ハイモックの手はかなり大きく、通常の1/144サイズの手だとかなり小さくて使いづらいことが多いです。なので、腕の間にかませて1/100スケールのハンドパーツを取り付けられるジョイントが用意されています。
接続するボール部の径があえばガンプラにこだわらず、別メーカーの商品も取り付けられるようです。このハンドパーツもそういった他社製のもので、五指が可動する結構便利なパーツです。
ミスター・ブ○ドー
変態武器といえばやっぱりココ、オプション武器の大先輩コトブキヤから拝借してみました。まずは日本刀。単なる一本の板ではなくちゃんと「樋」が彫ってあるなど細かくて良い造りです。鞘もあるのでこのように抜刀した後もしっかり再現できます。また、鞘を納めるためのジョイントが2種類あり、二本差しにすることも可能です。
長さが並の1/144サイズのガンプラ並にあるのと、柄が太いので握らせるのに別にハンドパーツが要るという問題はありますが、アストレイなどの日本刀を武器にするようなキットに用意してあげるといい感じです。そういや昔「切り捨てごめえええええん!!!!!」とか叫んでいた、変な仮面の人いましたよね。どうもそっくりな声の人がいるような気がするのですが…ご存じないですかねイタリアの伊達男。
大型シールド
防御用のオプションキットも発売されています。こちらは「フリースタイルシールド」。
大型、小型のブロックが複数個用意してあり、それらを組み替えることで文字通り自由な形のシールドを作ることができます。寸胴なハイモックもスッポリ覆えるほどのサイズ。これなら防御面は安心…
…と思った?残念でした!
実はシールド裏フレームの位置を変えることで、このように大型クローのように見せることも可能。シールドと思いきやクローアームでちょんぱとか、どこかのハレった人がやってましたよねそういえば…
シールドと銘打っておきながら武器としてのウェイトの方が大きいというのは、ガンダム世界ではよくある話。
サンライズ立ち
同じくコトブキヤ製の大型剣「ユナイトソード」を持って。サンライズ作品(特にロボットモノ)で多く見られる構図が
「足を大きく開いて長大な武器の先を相手に向けた姿を、先端の位置からアオリで見る」
というもの。特に勇者シリーズの作品で多く見られたので「勇者パース」なんて言われ方もしています。(この構図を使い始めたのが、当時「勇者エクスカイザー」で演出スタッフをしていた「SEED」の監督福田氏だったそうです)
これでもう少し足が開いたら完璧だったのですが…開脚が苦手なのが仇になってます。
以前適当に作ってたイロモノも取り出してみる。自由に組み替えられる「ストロングライフル」。これ一つで下手なHGキット並の価格があるというコトブキヤの変態性が如実に現れているキット。各パーツで分割できて様々な形に自由に変えられるとか、折り畳んで収納形態にできるとか、
挙句の果てにそこからバネ機構を使ってジャコンと変形するとか…何を考えてるんでしょうかこの会社。いいぞもっとやれ。
で、ガシャコンと伸ばして構えてみる。各所に3mm軸穴が開いているので取り付けは容易です。とはいっても元々の重量がかなりのモノなので実際持たせるとなると結構難儀なことになるのですが…。砲身2門にしてを手持ちの大型キャノンっぽく。曰く「アイラと肉まん食いたいネン砲」。居候(しかも両方大食らい)を2人も抱えていたイオリ家のエンゲル係数は一体どうなってたのでしょうか…。
もちろん背中から向かせて懐かしのキャノン系MSのような扱い方もできます。
こっちの方が安定している感じ。体型が良いのかこの手の大型の武器を持ってもなかなか崩れて倒れることがないです。通称「委員長と一緒に海水浴に行きたかったキャノン」。自ら地雷原に飛び込んで散っていった異世界の王子に合掌。
そういえばあのシーンでセイも悲鳴上げてたけど…やっぱりチナちゃんの慎ましいオッゴスタイルのことを認識してたんじゃないのだろうか…
腕について
前述のようにハンドパーツがかなり大きめになっているのと、「受け」の部分がかなり奥にあるので、他キットから手を拝借するのは難しいです。試しにウイングガンダムフェニーチェの腕にハンドパーツを付けていますが、明らかに大きいのがお分かりでしょうか。腕自体の分割は単純なもの。あと見てお分かりの通り片膝立ちができます。わりとそこら辺りは器用。
クラッシャーアーム
腕がないなら新しく付ければいいじゃない!コトブキヤの変態性が凝縮された「スパイラルクラッシャー」。
本来はグリップが用意されていて持って扱うのですが、それとは別に軸穴を利用することでこのように「腕」として使うことも可能。径が合えばどんなキットにも取付可能。何故かジオンの水中用MSと異常な親和性があります。おまけにクローがゼンマイでグルグル回るという機能付き。何を考えてるんでしょうかこの会社。いいぞもっとやれ。
ただ、当然ながら重量も凄まじく、持ち上げて維持することは不可能です。何か別のスタンドを準備する必要があります。一応重力方向に垂直にすればなんとか支えることはできるのですが…我が一生に一片の悔いなし。こんな凶悪なヒートエンドは見たことがないっていう。
あまり私を怒らせない方がいい
…腕が一本だけだといつから思っていた?当然両腕をスパイラルクラッシャーに換装することもできるワケで。因みに径が合えばどこにも取り付けられるので、これを「脚部」として使用することもできます。してたまるか。
お前はもう死んでいる。こんな凶悪なゴッドフィンガーは見たことがないっていう。腕がクローに「変形」するMSなら結構いるんですが…それで思い出しましたがベルフェゴールをキット化してもらえないでしょうか。
とりあえず持っていた大物を全部乗せてみた。…正直やり過ぎた感がハンパないっていう。因みにこの各キット、なんと1つでハイモックとほぼ同じくらいの価格があります。
なんでこんなシロモノを平然とポンポン売りだしてしまうんでしょうかあの会社。いいぞもっとやれ。
まとまりがないので手はちゃんとしたものにしてみた。憧れのケンプファー先輩のように頑張りマス。両手には純正のモックライフルとショットガン、腰に実弾バズーカ&ビームバズーカ、背中アームに6連ガトリングと4連ビームガトリング。余ったのでストロングライフルも拝借。切り札は最後まで隠しておくモンです。もちろんフルバーストもバッチリ。なんかこれで全弾発射すると自壊しそうですが…。
正直やりすぎたと反省はしている。だが後悔はしていない。