ユニコーンガンダム(地球連邦軍試作型MS)
     RX-0
●この機体について
 地球連邦軍とアナハイム・エレクトロニクス社が極秘裏に進める「UC計画」の中核的なMS。通常は、まさに一角獣のような頭部の角が特徴的なユニコーンモードで運用されるが、リミッターを外すと驚異的な性能を発揮するデストロイモードに移行。御なじみのガンダム顔が登場するが、それだけでなく装甲から全身に組み込まれたサイコフレームが姿を現し発光するのが外観の特徴である。これによって操縦者の思考が機体全般に駆け巡る形で操縦することが出来るが、サイコミュが多大な負担を操縦者にかけることもあり、5分程度が稼働時間の限界である。

●主な登場作品

 機動戦士ガンダム

●八十八所員より

 「逆襲のシャア」から少し後の時代、U.C.0096が主な舞台の福井晴敏氏の小説「機動戦士ガンダムユニコーン」。その主人公機ユニコーンガンダムがマスターグレード化。端から立体化することは前提とせずにデザインされた機体で、それゆえに「変身する」というとんでもない仕組みがあったり。

 その奇抜なデザインは人を選ぶでしょうが、キットに仕組まれた変形の機構にはただただ感心するばかり。上写真はユニコーンモードを正面から撮影。その名の通り巨大な一本角が特徴。殺人的なデカールを貼っていないので、機体のシンプルさが一段と目立ちます。

 全身はほぼ白一色だし、外観からは特殊な装置なども見当たらず、本当に普通のMS。
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背面から。バックパックの白い部分はビームサーベル。バックパック以外の装備は見当たらずやっぱりシンプル。
 可動面を重視している場合、このキットの評価は地に落ちます。特に脚。膝が実はこの写真以上は曲がらないという事実。一昔前のプラモデルよりも少しマシって程度です。
 携行武装のビームマグナムは、カートリッジ式にしてより高い威力のビームを放てるようにしたビームライフル。
このデザインは好み。カートリッジは取り外してリアアーマーに取り付けることが可能。またマグナム本体もバックパックや腕に装備することができます。


ハイパーバズーカも装備。マガジンが取り外せるようになっています。
汎用スタンドに取り付けるためのパーツも用意されていますが、
これが異様に安定が悪いのでスタンド付属の接続パーツを使う方が良いです。

おヒゲ様と並んで。シンプルなモノ同士。
ここまでは一見すると普通どころか動かないという出来の悪いキットです。しかし…


お待ちかねの時間はここから。まずはバックパック。
サーベルを引き上げバーニア部を展開。リアスカートのバーニアも開きます。

胴体は背中側のロックを外して、装甲を左右に展開。肩アーマーも装甲を展開します。
腕は手首周辺のパーツが伸びるようになっていて、前よりも手長になります。フロント、サイドのスカートも展開。

最も変化の顕著な脚部。各パーツを引き延ばし、更に爪先や踵の配置を変えることで全長がここまで変わります。

顔を変形させれば完成!

なんというIKE-MEN!!脚が伸びてスーパーモデル体型に。それまでのイメージが一気に覆ります。
全身の蛍光部はサイコフレームであり、パイロットへの多大な負担と引き換えにとてつもない反応速度を見せる。


背中側から。マグナムはこのように腕に取り付けられます。やはりIKE-MEN。

サーベルなんですが、バックパックだけでなく腕にも内蔵されており、
取り付けた状態のまま使用することもできます。

ヒゲと比較。ほぼ同じくらいの大きさだったのに、変形後はこれだけの差になるわけです。

 その複雑な変形機構と可動域の問題などで、ガシガシ動かして楽しめるものではなく、その意味で人を選ぶキットではあります。ただこの変形機構はそれだけでもお金を払ってもよいほどの値打ちのあるものなので、そういったメカニカルなものが好きな人にはタマラナイ作品!!