第7回 プロポーズの時の台詞
恋愛よりも、むしろ結婚がしたい、そして幸せな家庭が持ちたい、そんな少し変わった氷川です。今回はそんな幸せな家庭を築くため「
プロポーズのセリフ」について考えてみましょう。しかし、考えてみましょう、と言った矢先で申し訳ありませんが、プロポーズにおいてセリフはさほど重要ではありません。大切なのは、タイミングとロケーション、これに尽きます。セリフなんかは二の次です。
故に、お互い「
そろそろ結婚しようか」と
いう雰囲気を敏感に察知し、そのタイミングを逃してはなりません。
次にロケーションですが、女性にとってプロポーズは一生記憶しておきたい想い出 (だと思われます)。あまりに色気の無い場所、例えば居酒屋や食堂で言っても、おそらく軽くあしらわれるでしょう。あまりにデリカシーの無い貴方へのささやかな抵抗です。
では、どのような場所が適切か。考えられるものを列挙すると、「
二人が始めてデートした場所」、「
夜の海岸」、「
輝く星空の下」など、要は「
程よくロマンティック」な場所ならば問題は無いと思われます。そして、肝心の(実はあまり肝心でもないのだけれど…)セリフですが、なるべくオーソドックスで無難なセリフ、例えば「
結婚してください」とか、「
僕のお嫁さんになってください」などで十分なのではないでしょうか。
何故ならば、相手はすでに貴方のマヌケな部分やカッコ悪い部分まで知り尽くした女性。分不相応にキザでクサいセリフでは吹きだされること請け合いです。
しかしながら、このコーナーは「氷川雨水のクサいセリフ集」。
セリフについても検証しなくてはなりますまい。一つ一つ考えてみましょう。
昔からある最悪のプロポーズの定番です。
第一、何か暗い。
その上、何か怖い。
しかも、ちょっとキモチワルイ。
こんなセリフを吐かれれば盛り上がった気分も完全に萎えるというものです。もしかして、自分が墓石屋や葬儀屋、はたまた住職なんかだったら商業活動と間違われるかもしれません。お墓が好きで好きでたまらない、という女性以外には使わないほうが無難でしょう。
ん〜?何なのでしょうね?
確かに素朴であり、キザではないのですが…。いきなりそんな家庭的なことを言われても…。どこか生活の匂いがしてしまって…。しかもどこかスタンドプレーな感じもします。確かに近い将来、そんな風になるんでしょうけど、もうしばらく夢を見てもいいんじゃないですか?味噌汁くらいいくらでも飲ましちゃるわい!ってとこですかね。
*所長注:同棲しているカップルだったら、味噌汁ぐらい飲んでますわな。え、最近の女の子は味噌汁も作れない?
悪くないと思います。ツッコミどころとしては、「結局、目的は遺伝子と子孫繁栄かい!」ってとこでしょうかね。あまりにも動物の本能まるだしです。人間なんですから、もうちょっと文明的に行きましょうよ。
いっそのこと
「排卵誘発剤を使って六つ児を産んでくれ。そして、取材権を新聞社に売って、お金をもらおう」
だとか、
「ポンポン産みまくって日本一の子だくさんを目指そう。そしてテレビに出よう」
くらいのことを言ってみましょう。きっとシバいてくれるはずです。
…アホか?なにゆえ、いい歳した男がこんなセリフを吐かねばならないのか?また、吐けるのか?今時、ガキでもこんなこと言わないでしょう。しかも、泣かれたからなんだと言うのか?この変形として
「結婚してくれなきゃ死ぬ!」
というのもありますが、これも最悪のパターンの一つでしょう。自身を人質に取った脅迫!?銀行強盗でもこんなこと言いません。さっさと死ね!このマザコン!
●「…十年後、また一緒にここに来よう。僕らの子供と一緒に…。
そのときは、こんな小さな指輪じゃなくて、きっと、もっといい物をあげれると思うから…。
だから、 君のヴェールは、僕に上げさせてくれ…」
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別にセリフ自体に深い意味はありません(イヤ、ホントに)。要は「クサいセリフ」ということです。前述の通り、なるべくクサいセリフは避けていただきたいものです。しかし、どうしてもクサいセリフでプロポーズがしたいキザな貴方。そのためには貴方が「クサいセリフが似合う人間」というものにならなければなりません。
さぁ、まず鏡を見てください。そこにいる人間にクサいセリフが似合いますか?これで9割方諦めていただけると思います。さて、それでも諦められない貴方。貴方は、将来の妻の前では、常にパーフェクトかつキザな人間でいなければなりません。そんな、トレンディードラマよろしく、歯の浮くような恋愛を続けた後、初めて貴方の理想のプロポーズが実行可能となります。存分にお楽しみください。
しかし、その後も気を抜くことはできません。
なぜならば、貴方の妻はパーフェクトかつキザな貴方を好きになった女性。少しでもボロを出せば、すぐに夫婦仲は悪くなりますし、最悪の場合、離婚ともなりかねません。まぁ、そんなことができる貴方は、実はその女性よりも、そんな自分の方が好きなんでしょうが…。身の程を知り、分相応な恋愛、プロポーズ、そして結婚生活をされることをお奨めします。このナルシストどもが!