第11回 単位はこう取れ!土下座編
さてさて、大学生の皆さんはそろそろ後期試験ですねぇ。 ん、まだ早い? いやいや、 早めに対策を立てないとあとで泣きを見るのはあなたですよ?ともあれ、後期試験ともなれば、進級もダイレクトに関わってくることも多いでしょう。さぁ、何とかして単位を取る方法を考えましょう!
これが最もオーソドックス、かつ最良の方法でしょう。
せっせと授業に出席し、予習復習もしっかりして、分からない事があれば教官に質問。
試験が近くなればさらに追い込み、A評価ゲットで万万歳。これができれば苦労はしませんが、これ自体が結構な苦労です。
出る問題が分かっているなら試験なんて楽勝。しかし問題用紙を盗むなんてできるわけが無い。ならばせめて過去問で…。先輩、友人など様々な人脈を駆使し、過去問を手に入れましょう。2〜3年前くらいのものもあればなおよし。教官によれば、問題の傾向はおろか、問題文や数字まで毎年毎年全く同じ、なんてこともあります。そこまで極端でなくとも、どんな問題が出るかくらいはつかめるはず。
でもねぇ、やっぱりいるんですよ。毎年出題傾向や評価方法すら、完全に変えてくる厄介な教官。または、問題用紙と解答用紙を完全に一体化させ、過去問の流出を防ぐ教官。まぁ、本当はそのほうが、学生のためにはなるんでしょうけど。いい先生ですよ、本当に、…ハァ。
これも有効な方法でしょう。講義によっては試験なし、レポートで評価するっていうこともよくあります。さらに楽なのは、出席だけで評価する、という講義。時間通りに教室に行って、名前を呼ばれたら返事をする、若しくは、出席表に○をつけたり名前を書いたりするだけでオッケーです。中には出席をとったら即刻退室、或いは全て代返で済ませる、といったツワモノもいます。まぁ、好きにやってくださいな。
さらにもっと楽なのは「受講してくれるだけで単位をあげるよ〜」と言ってくれる教官。いや、本当にいるんですよ。大学なんて楽勝ですね。しかし、これは、選択科目や教養課程での話。必修科目は絶対に取得しなければいけない単位なので、逃げることは出来ません。
単位を取る上で最もハイリスクハイリターンな手段がこれでしょう。重要な語句を記した小さな紙をポケットや筆箱や机の下に忍ばせたり、鉛筆の縁の部分に公式を彫り込んだり、頭のいい人の後ろに座り、そぉ〜っと答えを覗きこんだり、メールで答えを回したり…。上手くいけば全く勉強をせずに、A評価がもらえます。
でも、最近、特に国立大学ではカンニングに対する処置は厳しくなる傾向があります。バレてしまえば当該科目の単位不認定は当たり前。その期間中に受講していた全ての単位を剥奪ってのも当然。もっと厳しければ停学、退学ってのもありえるのかな?
しかし、そうまでして取った単位に意味はあるのか?
実はカンニングは最もハイリスクノーリターンな手段ではないのか?
目を覚ませ、愚民ども!
勉強しなきゃいけないのは分かってる、でも、遊びたいし、バイトもあるし、どっかの所長の「原稿クレクレ症候群」の被害を受けて、勉強なんてやってる暇なんてねぇ(←完全に冗談なので気にしないで下さいな)!大体最初から勉強なんてまっぴらだ!でも、過去問は手に入らないし、この科目を落とすと、留年してしまう、そして僕はカンニングをするほどの勇気もないし、そこまで悪人ではない!さぁ、どうしよう?そうだ、土下座をしよう!泣き落としで単位をもぎ取ってしまえ!
方法はこうです。
不合格が判明したら、教官が暇そうな時間に教官室に出向いて、この世が終わりそうな悲壮な顔をして、
「ちょっと…、単位のことで、お話があるんですが…。」
と切り出します。そして突然、
「Japanese DOGEZA!」
を炸裂させましょう!台詞はこうです。
「すいません!自分の努力が足りなかったのはわかってるんです!でも、僕、頑張ったんです!
でも、先週から風邪を引いてしまって、テストを受けに来る途中で川に落ちた子供を助けて、
トラックに轢かれそうな子犬も助けて、道に迷ったバァさんに道を教えていたら、
45℃の熱が出るほど風邪は悪化するし、時間は無くなるし、精神状態はボロボロで、
みんな忘れちゃって、実力が出せなかったんです!
それで、ちょっとだけ点数が足りないんです(嘘泣)!
(↑最低限の努力はして、誠意だけは見せましょう。全く何もしないで単位だけもらうのはさすがに虫が良すぎます。)
無理なことを言ってるのはわかってるんです!理不尽なことを言っているのはわかってるんです!
でも、この単位を落とすと留年してしまうんです!
僕の家庭は貧乏で、留年なんてしてる余裕はないし、早く就職しないと年老いた両親、祖父母が…(嘘すすり泣)。
お願いします!なんでもします! どうか、どうかレポートで単位をぉ〜(嘘号泣)! !」
もちろん来客があってもやめません。むしろしめたものです。お客様の前で土下座を続け、さらに激しい嘘泣きで慟哭しましょう。
そして粘ります。1時間でも2時間でも粘ります。警備員を呼ばれ、引きずり出されそうになっても粘ります。引きずり出されてしまったら、また次の日に同じ事をしましょう。ここまでやればそのうち教官も折れるはず。
さぁ、皆さんもこの方法を実現するため、勉強なんてそっちのけで、今から必死に嘘泣きの練習を積みましょう。これで単位はあなたのものです。