1984(昭和59)年2月改正前後
この改正は、広島(西部)地区で始められた『国電ダイヤ』が、札幌地区、静岡地区、岡山・広島(東部)地区、小倉地区、博多地区へと拡大された改正でした。しかし、一方、貨物列車や荷物列車は大幅な削減・整理の対象となり、また、ローカル急行列車や関西対九州の夜行列車も削減されました。その中で昭和42年10月改正の『月光&みどり』以来、昼夜を問わず活躍してきた581・3系電車が、ついに関西始発の夜行列車としての終焉を迎えたことは、時代の終わりを痛感させた出来事でした。
ここでは、その改正の前日、大雪の中で山崎−高槻間において撮影したものを中心に改正前後の姿を紹介します。
(使用機種:CANON A−T、執筆 平成24年8月15日)
【 改正前日(1月31日) 】
最初は米原区のEF58が牽引する「きたぐに」。それにしても凄い雪!(再掲)
EF58-111 米 502レ きたぐに/東海道本線山崎−高槻間
この雪の中、学校へと急ぐ中学生も大変です
スハネフ15 車番不明 大ムコ 回40レ あかつき4号/東海道本線山崎−高槻間
この改正で15形化のうえ単独運行から「あかつき」との併結運行となりました
カニ24 車番不明 大ムコ 回22レ 明星/東海道本線山崎−高槻間
1500番台車で前後を固めた「白鳥」
しっかし雪国のような光景ですな(笑)
クハ481-1503(上)1502(下) 盛アオ 回5001M 白鳥/東海道本線山崎−高槻間
この日、今みたいにダイヤが乱れまくったという記憶は薄いです
腐っても『国鉄』!ダイヤを死守する姿勢は見上げたものです
クハ481-122 大ムコ 回5017M 雷鳥9号/東海道本線山崎−高槻間
山陰路でもこんな光景はそんなにあった訳ではなかろうに(笑)
キハ181-21(上)23(下) 大ムコ 回21D はまかぜ1号/東海道本線山崎−高槻間
300番台とボンネットと統制の取れていない感のある編成
クハ481-304(上)122(下) 大ムコ 4012M 雷鳥2号/東海道本線山崎−高槻間
この季節とこの天気では非冷房編成でもオッケーですね(笑)
クハ103-180 大アカ 列番不明/東海道本線山崎−高槻間
381系にとっては雪なんて信州路で慣れてますわな(笑)
クハ381-1 名シン 4049M しなの9号/東海道本線山崎−高槻間
この日の北陸路の雪はどうだったんでしょうか?
EF81-2 富二 4092レ/東海道本線山崎−高槻間
やはりボンネットは前後とも揃えて貰いたいものです
クハ481-114(上)125(下) 大ムコ 回5019M 雷鳥11号/東海道本線山崎−高槻間
名門急行もこの日が最終運行でした
クハ165-126(上)クハ165-159(下) 名カキ 401M 比叡/東海道本線山崎−高槻間
この編成はどこへ向かったのでしょうか・・・
クハネ581 大ムコ 車番等不明/東海道本線山崎−高槻間
これもどこかへの回送だったんでしょうが、行き先は???(再掲)
EF65-504 所属等不明/東海道本線山崎−高槻間
雪が止んできた頃、臨時列車がやってきました
クハ165-184(上)187(下) 大ミハ 9810M/東海道本線山崎−高槻間
降り止むとそれなりに写真になってきますね(再掲)
クハ103-194 大アカ 列番不明 (右)EF66-8 広 列番不明/東海道本線山崎−高槻間
フィルム変色で申し訳ありませんが、名門急行ともこれが最後です
クハ165-159 名カキ 402M 比叡/東海道本線山崎−高槻間
誰が作ったのか、助手席側にお別れマークが置いてありました
クハ165-126 名カキ 402M 比叡/東海道本線山崎−高槻間
気持ちの入ったお別れマーク周りを拡大してみました
「比叡」が通過しましたので、このコマで撤収しました
EF58-160 浜 荷2031レ/東海道本線山崎−高槻間
最後に、夜になって姫路駅へ向かい最後の姿を収めました
クハネ581-34 大ムコ 27M なは/山陽本線姫路駅
【 改正当日(2月1日) 】
今や殆ど『死語』ですが、当時は夜行列車が多いために大きなダイヤ改正の度に「移行ダイヤ」が時刻表の「黄色のページ」を賑わせたものです。改正後も残る列車は改正後の列車番号で運行されたり、廃止列車は9千番台を冠されたり、そのままだったりと色んなケースがあったように記憶しています。581・3系寝台特急の最後の姿を収めようと、凍結した道路を原付で滑りまくりながらポイントまで行きました。
めったにない雪化粧した光景の中での最終運行でした
クハネ581-38(上)39(下) 大ムコ 3002M 彗星4号/山陽本線網干−竜野間
フィルムの劣化が激しく、最初の素晴らしい色合いが出せないのが残念!
クハネ581-11(上)12(下) 大ムコ 28M なは/山陽本線網干−竜野間
折角なんで、網干電車区の片隅にあった珍車を撮影しました
大垣電車区と同じく17M国電を改造した救援車です
クエ9424 大ホシ/網干電車区
ついでに、一緒に留置されている事業用車も撮影
クモヤ90051 大ホシ/網干電車区
ダイヤ改正後の関西夜行ですが、「なは」は25形客車に、「あかつき」と「明星」は15形を使用した併結列車に、多客臨に20系客車が入るなど、大きく変貌したというか、編成も短くなりすっかり衰退の色を濃くしてしまいました。