修羅場
○意味
しゅらば1 血みどろの激しい戦いや争いの行われる場所。しゅらじょう。「―をくぐりぬける」
2 人形浄瑠璃・歌舞伎・講談などで、激しい戦いや争いの演じられる場面。
(デジタル大辞泉(小学館))
演劇や講談のなかで闘争の場面をいう。現世で戦いをした人間が死後に落ちる修羅道にちなむ名称。能では二番目を修羅物と呼び,義経など過去の武人の霊が現れて,戦いのありさまや修羅道の苦しみを物語る。浄瑠璃では二段目に修羅場がおかれることが多く,勇壮で簡潔な語り口が要求される。『義経千本桜』の二段目など。歌舞伎でも激しい闘争場面をいう。
(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
しゅらじょう
仏語。阿修羅が帝釈天と争う場所。転じて、闘争、戦乱の激しい場所。血なまぐさいことが行なわれる場所。しゅらば。
(精選版 日本国語大辞典)
○解説
修羅場は元々仏教用語で「しゅらじょう」と読み、阿修羅と帝釈天が戦った場所のこと。それが闘争、戦乱の激しい場所という意味に転じ、さらに歌舞伎や講談などの用語として取り入れられ、激しい戦闘シーンのことを「修羅場(しゅらば)」と呼ぶようになりました。現在では浮気現場が発見されるなど、男女関係での大変な場面に「修羅場」を使うことが多いですが、阿修羅と帝釈天の戦いとどちらが悲惨なことになるでしょうか。