航空自衛隊第4航空団第11飛行隊。通称・ブルーインパルス。
東京オリンピックの開会式で五輪を描いたあの日から50年。ブルーインパルスは今年で創設50周年を迎えます。
Challenge for the Creation――「創造への挑戦」をコンセプトに進化を続けてきたブルーインパルスは、これからも私たちに衝撃と感動を与えつづけてくれることでしょう。
晴れの特異日とも言われる11月3日に行われる入間航空祭では、冬の澄み切った青空の下で演技が拝めることが多いです。もちろん今年も例外ではなく、まさに「青い衝撃」を体感することが出来ました。
さて、エプロン中央に駐機している6機がウォークダウンを終え、滑走路へ向かいます。ブルーインパルスの演技は既に始まっているのです。ウォークダウン、とはパイロットが整列してから搭乗してエンジン始動するまでを観客の前で行うものです。
【ダイヤモンドテイクオフ・ダーティターン】
#1〜#4が編隊を組みながら離陸します。
【ダイヤモンドテイクオフ・ダーティターン】
#1〜#4は離陸後、ダイヤモンド隊形を保持しつつターンしながら我々の目の前を航過していきます。
【ローアングルテイクオフ】
#5が滑走路スレスレで離陸します。
【ローアングルテイクオフ】
そのまま#5は急上昇。ハーフループの後ロールしながら降下し、再び我々の前をローパスします。
【ファンブレイク】
#1〜#4が密集したダイヤモンド隊形を保持しつつ旋回します。
【フォーポイントロール】
【チェンジオーバーターン】
#1〜#5はトレイル編隊と呼ばれる縦一列の編隊で進入してきました。
【チェンジオーバーターン】
そのまま一斉にブレイク!
【チェンジオーバーターン】
一周旋回している間にデルタ隊形へ移行しました。
【インバーテッド&コンティニアスロール】
#5の単独演技。
【レインフォール】
#1〜#5はまるで雨粒が降るごとくかの勢いで降下し、全機それぞれ別の方向に散開します。
【サンライズ】
#1〜#5が日の出の溢れる光を描くように散開。
これこそブルーインパルス50周年を記念した新技、「サンライズ」であります。
【バーティカルクライムロール】
右手から進入した#5は会場中央を抜けると一気にロールを行いながらの急上昇を見せます。
【チェンジオーバーループ】
【ハーフスローロール】
右手から進入した#5#6はタイミングを合わせてロール。
【レターエイト】
左に旋回した#4はこのあと#1〜#3に合流、スモークで「8」を描きます。
【オポジットコンティニアスロール】
#5#6がロールを行いながら至近距離を交差。手に汗握る瞬間です。
#1#4、#2#3がタイミングを合わせて背面に移行。
【バーティカルキューピッド】
「ブルーインパルスから皆さまへのプレゼントです」のアナウンスでお馴染みのハート。
#5#6がハートを描いてから、本来ならば左手手前から#4がスモークの矢で射る、という演技ですが今回はパイロットの判断で左手奥から射る、めずらしいものとなりました。
【ラインアブレストロール】
【ワイドトゥデルタループ 】
【デルタロール】
【ボントンロール】
#1〜#6が一斉にロールを行います。全機のタイミングがぴったり合ったので、見ていて興奮する演技でした。
【上向き空中開花】
空に咲く一輪の花!キュア…ではなく、青空をキャンバスに花を描きます。
【タッククロス】
【ローリングコンバットピッチ】
いよいよ演技も終盤です。創設当初から残る唯一無二の演技、ローリングコンバットピッチです。この演技には#1〜#4の間隔を広げて、着陸のタイミングを作るという目的があります。
【コークスクリュー】
さて、最後の演技です。背面飛行中の#5の周りを#6がロールする、コークスクリュー。
毎度この迫力のあるダイナミックな演技にくぎ付けにされますね。
以上で入間航空祭のレポートは筆を置かせていただきます。所長御一行はブルーインパルスの演技終了後に離脱しましたが、筆者は帰投機を狙おうとしばらく粘っておりました。最後に帰投の模様も一部掲載しておきます。
(以下撮影:鯛風雲)
SH−60Jシーホークが館山航空基地に帰るため離陸していきます。
ブルーインパルスも本拠地松島に帰ります。とはいえこの一週間後に築城基地航空祭で九州への遠征がありますし、そのスケジュールはなかなかハードです。
「本日の帰投は以上をもちまして終了です」――俺は確かにそのセリフを聞いたんだ…!
はい。そんなアナウンスの直後に離陸して行ったC−130H。
というかアナウンス中にエンジンスタートしてるしどういうこっちゃねん。
ちなみに、↑も帰投しました。ジェット戦闘機が飛ばない入間でF−2の離陸が見れるなんて…と興奮していたら見事に離陸する瞬間AFが合わなくて撃沈しました。めでたしめでたし(涙