護衛艦「あぶくま」型
       "Abukuma" Class
●基本データ
種別
警備艦(DE)
主機
ガスタービン2基・ディーゼル2基(CODOG)・2軸
登場年
1989年
出力
27000馬力
基準排水量
2000t
速力
27kt
全長
109m
搭載機
なし
全幅
13.4m
乗員
120名

●兵装一覧
 76o62口径単装速射砲1基
 Mk-112 アスロックSUM8連装発射機1基
 ハープーンSSM4連装発射機2基
 324o短魚雷3連装発射管2基
 Mk-15 20oCIWS1基

●解説

 「いしかり」「ゆうばり」の各型の後に6隻建造された地方隊用の護衛艦。
 前2クラスの護衛艦が沿岸哨戒用の護衛艦としては程よい大きさであると思われたものの、実際に運用してみると小さすぎることが判明し、兵装も部分的に強化するにとどまるなど、不満の残る結果となったため、バランスの取れた兵装を無理なく搭載できる大きさに設計されたため、DEでありながら、「やまぐも」型並みの大きさの護衛艦となった。

 本型は海上自衛隊の護衛艦としては初めてステスル性を考慮した船体を採用しており、主船体は内側に向かってテーパーしている。ただし、本型の場合、ステルスは試験的な導入の感が強く、上構に関しては従来の護衛艦と同様特にステルス性を意識したような設計とはなっていない。

 前記の通り、バランスの取れた兵装を搭載しており、哨戒ヘリと短SAMを除くと「はつゆき」型と変わらない装備となっている。76mm砲と艦橋の間には後日RAMシステムを装備するということであったが、部隊配備後15年が過ぎるが搭載される様子はない。

 本型が整備された後はDEの建造は行われておらず、退役していく艦艇の代わりに護衛艦隊から地方隊へ移ってきた「はつゆき」型によって定数が確保されている状態である。しばらくはこの状態が続きそうであり、目下海上自衛隊最後のDEタイプの護衛艦となりそうである。

艦番号
艦名
竣工日
DE-229 あぶくま 1989年12月12日
DE-230 じんつう 1990年2月28日
DE-231 おおよど 1991年1月23日
DE-232 せんだい 1991年3月15日
DE-233 ちくま 1993年2月24日
DE-234 とね 1993年2月8日