護衛艦「こんごう」型
2番艦の「きりしま」。
(撮影:裏辺金好)
●基本データ
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警備艦(DDG) |
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ガスタービン(COGAG)・2軸 |
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1993年 |
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30kt |
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7250t |
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なし(離着艦可能) |
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161m |
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300名 |
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21m |
●兵装一覧
Mk-41垂直発射機2基(61&29セル・SAM/SUM)127o54口径単装砲1基
ハープーンSSM4連装発射筒2基
324o短魚雷3連装発射管2基
Mk-15 20oCIWS2基
●解説
イージス・システムを搭載したミサイル護衛艦。海上自衛隊は1980年代始め、「インビンシブル」型程度の軽空母保有を検討していた。ところが、米海軍として見れば、空母の数はそこそこあるのだが、護衛艦の絶対数は足りていなかった。その穴埋めを海上自衛隊がしていたのは事実で(現在もそうだが)、米海軍としては空母より護衛艦の建造を希望していたと見られる。そのような状況で、日本にイージスシステムを供与し、それを受けて海上自衛隊がイージス艦の建造に踏み切ったというわけだ。
本型の建造に当たっては、「アーレイ・バーク」型をタイプシップとしたが、司令部の設置など海上自衛隊独自の改正を加えた血^ハ、9500トンに迫る大型艦となった。ただし、マストはタイプシップの大胆な三脚マストからラティスマストにある意味退化しており、煙突の角の処理もステルス性能を考慮したとはいえない。システムなどはタイプシップと変わりないものの、やはり「似て非なるもの」のようだ。
もっとも、海上自衛隊にとって本型の存在はきわめて大きいことに変わりはなく、護衛艦隊の防空能力が飛躍的に上昇したことは事実であり、各護衛隊群に1隻ずつ配属されている。なお、現在の本型は「ちょうかい」を除いてTMD対応していないものの、今後対応するための改装を行う予定であり、新たに2隻のイージス艦の増勢が決まっていて、本型からよりステルス性能や航空兵装を向上させる等の改良を施した「あたご」型として建造されている。
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DD-173 | こんごう | 1993年3月25日 |
DD-174 | きりしま | 1995年3月16日 |
DD-175 | みょうこう | 1996年3月14日 |
DD-176 | ちょうかい | 1998年3月20日 |
●ギャラリー
4番艦の「ちょうかい」。
(撮影:デューク)