グラマン F−14 トムキャット
       Grumman F-14 Tomcat

厚木基地にて保存中のF−14。※保存機につき一部運用時と違います。
(撮影:鯛風雲)
●基本データ
初飛行
1970年12月21日
製造数
712機
運用開始年
1973年
主な使用国
アメリカ、イラン
全長
19.1m
最大速度
M2.3
全幅
10.1m〜19.5m
航続距離
約3200km
全高
4.9m
乗員
2名

●兵装一覧
M61A1「バルカン20mm機関砲
AIM−54「フェニックス、AIM−7「スパロー、AIM−9「サイドワインダー
Mk−84、Mk−82、GBU−10などの各種爆弾

●解説

 F−4ファントムUの後継として米グラマン社が開発した艦上戦闘機。
 遠くから長距離対艦ミサイルを使用して攻撃しようとする爆撃機から空母打撃陣を護衛するため、長距離対空ミサイルAIM−54「フェニックスを運用する能力と格闘戦において優位に立つための高い機動性が求められた結果、可変翼という珍しい機構を採用することとなった。

 これは飛行中の抵抗を減らすため、速度により翼の後退角を変化させるものでコンピューターによる自動制御が可能である。
これにより高速巡航時には抵抗を減らし、低速時は旋回半径が小さくなり機動性を確保している。

 米軍により対リビア作戦に投入されて以降数多くの戦争に参加したが、冷戦の終結により任務の必要性に疑問を持たれるようになり、2006年にF/A−18E/Fを後継機として引退した。ちなみに主装備として期待されていた長距離対空ミサイルAIM−54「フェニックスが実戦で使用されたのは僅か一回のみであった。

 イランではパフラヴィー朝時代に80機が導入されたがイラン革命後、部品調達を打ち切ったため現在ではごく少数が運用されていると言われている。


●機体装備

 機体後方より。※保存機につき一部運用時と違います。
(撮影:鯛風雲)

 F−14のエンジン付近。※保存機につき一部運用時と違います。
(撮影:鯛風雲)

●鯛風雲MEMO:エンターテイメントでのF−14
 アメリカ映画「トップガン」に登場する戦闘機もこのF−14。
 また、アニメ「超時空要塞マクロス」のVF−1バルキリーはF−14をモデルにデザインされたそうです。可変翼という独特な機構からかなり人気のある機体でした。このように、マンガやアニメ、映画等様々なエンターテイメント作品で登場します。
 最近ではアニメ「そらのおとしもの」にも登場して驚きました。(笑)
(解説:鯛風雲)