センチュリオン
センチュリオン最初の生産型であるMk.I(1948年後期よりMk.1と呼称)。主砲は17ポンド砲。
(撮影:イギリス 戦車博物館/撮影:秩父路号)
●基本データ
登場:1945年重量:50.79t
全長:9.83m
全幅:3.378m
全高:2.94m
乗員:4名
(データはセンチュリオンMk.3)
●解説
センチュリオンは1945年に登場したイギリスの第一世代主力戦車で、名称は古代ローマ軍の百人隊長から。それまで歩兵戦車と巡航戦車の2本立てで戦車を開発していたイギリス陸軍が、両戦車の長所を備え一本化することを目的に1943年から開発を開始した。ドイツ軍のティーガー重戦車を撃破可能な当時最強の17ポンド砲を搭載し、装甲厚は最大150mm。故障の少ない信頼性、連続運用の耐久性を備えた上で、歩兵戦車としての高い適性も有している。
1945年2月にベルギーに渡ったが、ドイツの降伏によって第2次世界大戦には投入されていない。しかし、その後も改良が続けられ、センチュリオンMk.3は20ポンド砲への換装と射撃安定のスタビライザー、APDS(装弾筒付徹甲弾)やHE弾(高性能炸裂弾)などの各種砲弾を搭載。朝鮮戦争で初めて実戦投入され、国連軍最優秀戦車と評されるほど高い能力を発揮した。
1962年まで製造が続けられ、4423両が誕生。センチュリオンMk.5/2からは105mmライフル砲を搭載、Mk6/1からは赤外線装置を搭載するなど、基本的なバリエーションは13種類が存在。海外輸出も盛んで、様々な派生型が登場。南アフリカ共和国仕様のオリファントや、イスラエル仕様のショットなどが存在している。
●ギャラリー
センチュリオンMk.3。
(撮影:イギリス 戦車博物館/撮影:秩父路号)
センチュリオンMk.12。主砲は105mm戦車砲で、赤外線暗視装置と測距機関銃を搭載。
(撮影:ドイツ ムンスター戦車博物館/撮影:秩父路号)