軽装甲機動車「ライトアーマー」
普通科教導連隊に配備された軽装甲機動車。
(写真:東富士演習場/撮影:鯛風雲)
●基本データ
登場:1996年重量:14.5t
全長:6.84m
全幅:2.45m
全高:1.85m
乗員:2人
●解説
普通科(歩兵)部隊の機動力向上をねらい開発された装輪装甲車。2002年より使用。製作は小松製作所で、愛称は「ライトアーマー」。コスト削減を目指し民生品を多用して製作されたため制式採用はされておらず、その恩恵か部隊独自の改造も容易である。
「軽装甲」の名が示す通り、小銃弾程度の攻撃から隊員を守れる防弾性能を有し、偵察任務等での活躍が見込まれる。 固定武装は無いものの、上面ハッチの銃架に5.56mm機関銃MINIMIなどの搭載はもとより、隊員が上面ハッチから身を出すことで01式軽対戦車誘導弾といった対戦車級の火力の射撃も可能である。
このような柔軟性が評価され、陸上自衛隊の装甲車としては珍しく全国各地に大量の導入が続いている。航空自衛隊にも基地警備隊への配備を目的に導入されている。
2003年のイラク人道復興支援に派遣されたことでも有名である。派遣された車両の側面には大きく日章旗が描かれており、英語とアラビア語でJAPANと表記されていた。当時、多国籍軍側からは「攻撃の的になるようなものだ」と忠告されたが、むしろ「我々は日本の自衛隊」であるということをアピールする方が大切であった。自衛隊が撤退する際に、「ありがとうデモ」や「撤退しないでデモ」という前代未聞のデモが起きていることを鑑みれば、自衛隊とサマワ市民の絆、大きく描かれた日章旗の意味も理解出来る。
●ギャラリー
第一空挺団に配備された軽装甲機動車。上部ハッチにMINIMI軽機関銃を装備している。
(写真:下志津駐屯地/撮影:鯛風雲)
第一空挺団の軽装甲機動車はCH−47Jヘリコプターと連携して空輸の訓練も行っている。
(写真:東富士演習場/撮影:鯛風雲)