ヲンネモトチャシ〜北海道根室市〜
○解説
「チャシ」はアイヌ語で「柵囲い」を意味し、正確な年代は不明ですが16〜18世紀頃に造られたと考えられています。砦、祭祀の場、見張り場など多目的な用途で使われていたとされ、土塁と壕(堀)などで構成。どのような建物があったかは、よくわかっていません。根室市内に残る32ヶ所のチャシ跡のうち、24ヶ所が「根室半島チャシ跡群」として国指定史跡、日本100名城(1番)となっています。このうち、ノツカマフ1号・2号チャシ跡とヲンネモトチャシ跡の2ヶ所が良好に整備されています。ここでは、ヲンネモトチャシ跡をご紹介します。
ここは、温根元湾の西岸に突出した岬の上に盛土を行い、壕で区画し、盛土頂上に平坦面を造りだしています。また、近くにはオホーツク文化期の大きな竪穴があり、目の前には国後島、歯舞諸島が広がることから、この地は古くから交易の拠点として使われていたと思われます。上写真は、近くにあるオーロラタワーから撮影したものです。
(写真:Mr.S/解説:裏辺金好)
○場所
○風景
周辺地形図
チャシ跡
チャシ跡
温根元野鳥観察舎