2016年6月25日 旧前田侯爵邸と根津神社ほか谷根千を歩く
この日は職場の同僚、Mr.SとMr.Kを連れて東京大学駒場キャンパスからスタート。逆立ちしても入学はできませんが、外観を眺めることぐらいは出来ます。シンボル的存在の1号館(旧制第一高等学校本館)は、1933(昭和8)年築。設計は内田祥三と清水幸重で、内田氏おなじみのスタイル。
そして、立派な構えの日本民藝館脇を通過。いつか見に行こうと思いつつ、毎度ここは通過してばかりです。
そして前田侯爵邸に到着。洋館は1929(昭和4)年築。数年ぶりに来ましたが、草がボーボー。7月から、なんと2022(平成30)年9月末まで保存修理のために休館。そこで当面見られなくなるので、見に行きた次第ですが、この状態は・・・。
美しい部屋もあれば、戦後に別用途へ転用された際に改装されたままの部屋もあるのですが、保存修理完了後はきっと全てが美しい姿になってくれる・・・はず。
一方、こちらは和館。
純和風建築ですね。出来れば、2階も公開してくれないものか・・・。
さて、渋谷経由で原宿で下車し、クレープを食べながら東郷神社へ。東郷平八郎を祀る神社で、現在の社殿は1964(昭和39)年築。空襲によって焼失したことを受けて再建したものです。
ゴチャゴチャした感のある原宿の中で非常に落ち着いた風景。東郷記念館は結婚式場として昔から使われています。
原宿駅へ戻ってきました。1924(大正13)年に建築され、都内最古の木造駅舎として長らく使われていましたが、改築が発表されており先行きが気がかりになってまいりました。 東京オリンピックに向けて混雑緩和のため改築するとのことですが、何でもかんでもオリンピックに結びつける風潮は・・・。
とは言え、休日の日中でも大混雑状態だったので、手狭な感じは否めません。現役舎の今後の扱いは未定とのことですが、巧く併存してもらいたいですね。
前田侯爵邸や原宿を堪能した後は、東京メトロ千代田線の根津駅で下車。都内でも有数の古刹で、なんと約1900年前に創祀したとの伝えがある由緒ある根津神社を訪問します。
1706(宝永3)年にこの場所に遷座した際に造られた本殿・幣殿・拝殿・唐門・西門・透塀・楼門の全てが奇跡的に現存。こんな素晴らしい場所を、今まで訪問していなかったとは・・・。
さらに、伏見稲荷神社を思わせるような千本鳥居(?)もあります。
続いて千駄木駅付近にある旧安田楠雄邸へ。1919(大正8)年に建てられたもので、「豊島園」の創設者である実業家・藤田好三郎氏の住宅として建てられたもので、清水組(現・清水建設)が施工。
それから間もない1923(大正12)年、旧安田財閥の創始者・安田善次郎氏の娘婿である安田善四郎氏は関東大震災で被災し、ちょうど藤田氏が引越しを考えていたことから、この藤田邸を買い取り引っ越します。以来、安田家の住居として使われ、安田善四郎氏の長男である安田楠雄氏と安田幸子夫妻に引き継がれましたが、1995(平成7)年に安田楠雄氏が亡くなられたことから、翌年に安田幸子氏が日本ナショナルトラストに寄贈しました。
1998(平成10)年に東京都名勝旧安田楠雄邸庭園に指定され、修復工事を経て2007(平成19)年4月7日から、水曜日と土曜日の一般公開が開始されています。
都内には様々な文化財が眠っていますね〜。
続いて谷中銀座商店街へ。テレビ番組でよく登場しますが、私は初めての訪問です。
谷中メンチ。美味しゅうございました、というか安い。他の店もヨダレが出る食べ物が多数・・・。商店街ならではの楽しさが満載です。それが、この活気につながっているんですね。
こちらは広告等でもおなじみ、夕焼けだんだん。16時30分に着いたのですが、夏前だと夕焼けの時刻までにはかなりあったので、残念ながらこの状態で撮影したのみ。また行きたいですね。
こちらは経王寺山門。江戸時代から残り、1868(慶応4)年の上野戦争当時は敗走した彰義隊士をかくまったため、新政府軍の攻撃を受け、山門には今も銃弾の痕が残っています。
最後に朝倉彫塑館を外観見学。1935(昭和10)年に建てられた、明治〜昭和の彫刻・彫塑家の朝倉文夫のアトリエ兼住居です。これも機会を改めて見に行かねば・・・。