2016年7月15日 明石城・エヴァ新幹線と芦屋・神戸の近代建築巡り
この日は西へ。まずは新大阪駅で、山陽新幹線でしか見られない700系レールスターを撮影します。
西明石駅で下車し、在来線で明石駅へ。15年ぶりに明石城を散策してみることにしました。
国の重要文化財に指定されている巽櫓と坤櫓は言うまでもないですが、改めて散策してみると石垣が意外と高くて非常に立派でした。
さて、西明石駅へ戻りましてエヴァンゲリオン新幹線に乗車。
未だにエヴァンゲリオンは見たことがないですが、新幹線の中をこのように改造されるのは興奮しますね。
ジオラマも設置されており、気合が入った改装です。
お昼時なので、西明石駅で購入した「ひっぱりだこ飯」を食します。 しっかりとタコが入っているうえに、炊き込みご飯の味付けが程よい濃さで絶品。これはまた買わねばなりません。
さて、エヴァンゲリオン新幹線は新神戸駅で下車して三宮駅経由で阪急電鉄の芦屋川駅へ。久しぶりに少し、阪急を撮影しておきます。 ちょうど京都の祇園祭シーズンということで、特製のヘッドマークを付けて運転していました。
先ほどは9000系で、こちらは5000系。車両の形が違っても、塗装は基本的に同じなのが阪急ですね。ちなみに、「神戸市内高架延伸線直通80周年」ヘッドマークを付けていました。
さて、芦屋川駅から徒歩10分の場所にある、こちらの建物を見にやってきました。 旧山邑家住宅、1989(昭和63)年からはヨドコウ迎賓館として一般公開されているこちらの建物は、帝国ホテルの設計でおなじみ、フランク・ロイド・ライトが1918(大正7)年に灘の酒造家、八代目山邑太左衛門の別邸として基本設計を行い、弟子の遠藤新が実施設計を行って1924(大正13)年に竣工しました。 日本で完全な形で残るライトの作品としては、池袋にある自由学園明日館と並んでこの2つだけ。
11月から約2年間保存修理のために閉館するとのことで、行けるときに行っておこうと考えて見に来た次第です。 さて、館内に入るといかにもライトらしい雰囲気。
和室もありますが、これはライトの設計というよりも実施設計を行った遠藤新が山邑氏のオーダーを受けたものなのかもしれません。
急峻な丘の上に建っており、階段状で細長く奥行きがある形状なのが特徴。
色々な部分が直線で構成されています。心が落ち着く素晴らしい建築で、これは行ってよかった・・・。
芦屋川駅前には素敵な洋風の病院が。重信医院というもので、あまり情報がありませんが大正末期か1940年か色々な情報がある紹介しているサイトもありました。いずれにせよ、戦前の建築でしょうね。 このほか、阪神の芦屋駅前周辺などにも様々な近代建築があるようで、今度はそちらにも出向かねば。
続いて向かったのが王子動物園。ジャイアントパンダが見られるのが特徴ですが、この日はゴロゴロしてらっしゃいました。
象もいまして、しばらく見とれていましたが、目的はこれではありません。
1889(明治22)年、神戸の北野町に建てられた旧ハンター住宅(国指定重要文化財)です。元々はドイツ人のA.グレッピーが建てさせたもので、1907(明治40)年頃にイギリス人実業家エドワード・ハズレット・ハンターが購入し、北野町の中で移築改造して現在の姿に。 さらに1963(昭和38)年に王子動物園へ移築されて、現在に至ります。館内は4月、8月、10月に公開されており、この日は7月だったので外観がみられるだけ・・・。残念。
その隣にあるのが、神戸文学館。この場所は元々、関西学院があった場所であり、この建物は1904(明治37)年にM・ウィグノールの設計により、関西学院初代チャペルとして建設されたもので、国の登録有形文化財。 1929(昭和4)年に関西学院は西宮市上ヶ原へ移転しますが、この建物は存続し、阪急電鉄を経て1940(昭和15)年に神戸市が買収。戦後は図書館、神戸市立王子市民ギャラリーと用途を変えたのち、2006(平成18)年から神戸文学館となっています。
さて、JR灘駅へ向かう途中に阪急の高架下をくぐろうとすると、派手な車両が。
ラッピング列車「爽風」でした。
さらに、三宮駅から神戸新交通ポートアイランド線に久しぶりに乗車。
南公園駅前にあるUCCコーヒー博物館へ。なんとコーヒー専門の博物館です。
コーヒーや、UCCの歴史や様々な道具などが多数展示。なかなか普段はコーヒーについて体系的に知る機会もないので、貴重な経験でした。
貿易センター駅で下車し、海岸沿いを歩きます。まずは、神戸税関を初撮影。1927(昭和2)年に建てられたものですが、阪神淡路大震災で被災したのち、外壁と吹き抜けの玄関ホールを保存の上で再建されたものです。
こちらは神港ビル。1939(昭和14)年の建築。
旧三井物産神戸支店(現、海岸ビル)。国登録有形文化財で、1918(大正7)年築。設計は河合浩蔵。 鉄筋コンクリート造りの洋風近代建築ですが、よく見ると唐破風のような意匠を組み合わせているのが特徴。阪神大震災で大きな被害を受け、上層部にビルを増築し、15階建てに。
旧神戸居留地十五番館。国指定重要文化財で、1881(明治14)年頃築。 建築時から現在まで位置を変えないで残る、唯一の旧居留地時代の商館。元はアメリカ領事館として使用されました。木の骨組みの間に、レンガを積む構造なのが特徴。なお、阪神大震災で全壊しましたが幸いにも復旧されました。
旧横浜正金銀行神戸支店(現、神戸市立博物館)。国登録有形文化財で、1935(昭和10)年築。戦後は東京銀行として使用されていた建物で、1982(昭和57)年より神戸市の各種博物館を統合して、神戸市立博物館としてオープンしました。
旧日本郵船神戸支店(現、神戸郵船ビル)1918(大正7)年築で、設計:曾禰中條建築事務所。海岸ビルの西反対側に残る近代建築です。
あとは適当に街歩き。
こちらは神戸海洋博物館前に展示されているTSL(テクノスーパーライナー)疾風。実験船で、揚力式複合支持船型。神戸港沖の大阪湾において実験航海を行いました。
超電導電磁推進船「ヤマト1」。超電導の技術を用いた磁石の力で海水を押し出すことによって進む船で、世界初の実験航走を神戸港で行っています。