2023年3月6日 香取神宮と佐原の古い町並みを散策する


職場の人たちと一緒に鈍行の旅で、成田線の佐原駅に向かいます。成田駅から209系に乗車しますが、前面の帯の色褪せが凄い…。


同じ成田線でも我孫子へ向かう系統は、常磐線と同じくE231系を使用しています。

さて、佐原駅へ到着。2011(平成23)年に改築されたもので、和風デザインの堂々たる姿です。

駅前には伊能忠敬の像が。香取市佐原は、のちに初めて実測による日本地図を完成させることになる伊能忠敬が、伊能家に婿入後に家業や名主、村方後見を務めた場所です。

駅前にはポケふたが。ガラルカモネギが描かれています。

さて、佐原の古い町並みを見る前に、まずはタクシーで香取神宮へ。経津主大神(ふつぬしのおおかみ)を祭神とし、全国にある香取神社の総本社です。社伝では、初代神武天皇18年の創建とされ、記録上でも8世紀初頭の「常陸国風土記」に名前が見え、皇室や藤原氏から強く崇敬を受けるなど、非常に長い歴史を持ちます。特に、明治以前に神宮を名乗ることが出来たのは、伊勢・香取・鹿島の3つのみだったとか。
上写真の楼門は1700(元禄13)年に江戸幕府によって造営されたもので、三間一戸で、様式的には純和様で構築され丹塗りが施されています。国指定重要文化財です。


本殿も1700(元禄13)年に江戸幕府によって造営されたもので、国指定重要文化財。


拝殿・幣殿・神饌所は、1936(昭和11)年から1940(昭和15)年にかけて昭和の大修築により造られたもので、国の登録有形文化財。

祈祷殿は、 1700(元禄13)年に江戸幕府によって造営された拝殿を、昭和の大修築により移築したもので、千葉県指定文化財。

こちらは以前に撮影したものですが、勅使門。1781(天明元)年の建築で、千葉県指定文化財。

さて、今度は佐原の古い町並みを歩きます。佐原は利根川水運の中継基地として栄えた場所で、現在でも小野川沿いと周辺には商家が建ち並ぶ古い街並みが残っており、「小江戸」として人気のスポット。また、関東で初めて重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
まず向かったのが、三菱館(旧三菱銀行佐原支店)。1914(大正3)年築で、元々は川崎銀行佐原支店として建築されたもの(1943年に三菱と合併)。レンガ造り2階建ての、ルネサンス風建築で千葉県有形文化財です。

2022(令和4)年に保存修理工事が完了し、創建当時の風景が再現されています。

隣接する佐原町並み交流館では、様々な資料やこの時期はひな人形が展示されています。


伊能図〜東海道・富士山周辺〜

引き続き古い町並みを歩いていきます。こちらの植田屋荒物店は、1893(明治26)年築。

こちらの建物は近代建築と思いきや、2018(平成30)年新築だそうです。街の雰囲気を損ねないように計画した、素晴らしい建築ですね。

福新呉服店は、1895(明治23)年築で千葉県有形文化財。


1782(天明2年)の老舗「小堀屋本店」で蕎麦を食べます。

旧油惣商店の店舗は1900(明治33)年築、土蔵は1798(寛政10)年築で千葉県指定有形文化財。小野川に面した商家で、1794(寛政6)年に創業。江戸時代には酒業や奈良漬けの製造、明治からは、東京へ運ばれる米・砂糖・下り酒を扱う問屋を営んでいました。


正上(しょうじょう)は1832(天保3)年築で、千葉県有形文化財。食用油の店として創業し、3代目からは醤油醸造業へ、9代目からは食品製造業も手がけ現在に至ります。


伊能忠敬旧宅。17歳で婿養子に入った伊能忠敬は、主な家業として酒造業を営みました。昭和20年代まで、伊能家の住居として使用されたそうです。

こちらは伊能忠敬旧宅の書院。

小野川を挟んで向かい側には伊能忠敬記念館がありましたが、この日は休館日。一方、ここにもポケふたがあったので撮影。タイレーツ、ココガラが描かれています。

宮定は1946(昭和21)年築。




最後に馬場本店酒造を見学。かつて30もの酒造屋があった佐原の歴史を伝える場所で、米蔵と機関蔵(※石炭を炊き、蒸気を起こした場所)は慶応2年の建築です。

あとは帰るだけですが、佐原駅で鹿島線のE131系を初めて撮影。運用開始間もないのに汚れがひどい…。隣に入線する成田線の209系も、やはり前面帯がボロボロ…。取りあえず動けばよいという感じでしょうかね。

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