2023年5月27日 恐竜博2023と「こち亀」の亀有、江戸城牛込門跡周辺を歩く


様々なジャンルのネタを約半日に詰め込んだ行程。まず、新宿駅でE257系500番台による特急「あやめ祭り」を撮影します。2015(平成27)年3月改正で廃止された、鹿島神宮行きの特急「あやめ」ですが、この時期になると特急「あやめ祭り」の名称で新宿発で臨時運転されます。


文字だけではありますが、先頭には愛称をきちんと表示。

一方、側面は特急「あやめ」鹿島神宮でした。

続いて馬藤所員と合流し、国立科学博物館で開催中の恐竜博2023へ。今回の主役はトゲトゲだ!がキャッチコピーで、胴体に板状・トゲ状の突起や鎧を進化させた装盾類(剣竜類・鎧竜類)を中心とした展示内容が特徴です。
こちらはアニマンタルクス (学名の由来:動く要塞)。白亜紀後期の鳥盤類装盾類鎧竜類で、アメリカのユタ州で産出。肩のあたりにトゲ状の突起を持ち、尾に棍棒を持たないノドサウルス科の1つです。これに対し、同じ鎧竜でもアンキロサウルス類は尾の先に棍棒を持ちます。

タラルルス (学名の由来:籠のような尾をもつもの)。白亜紀後期の鳥盤類装盾類鎧竜類で、モンゴルで産出。アンキロサウルス類の1種ですが、棍棒が小さいのが特徴です。

スケリドサウルス (学名の由来:見事な脚を持つトカゲ)。ジュラ紀前期の鳥盤類装盾類で、イギリスで産出。恐竜という分類を提唱したリチャード・オーウェンが1861年に記載したもの。ほぼ全身の骨格が発見され、首から腰にかけて3列ずつ、トゲ状の皮骨が並んでいました。剣竜類と鎧竜類が枝分かれする前の装盾類に分類される本種ですが、2021年に鎧竜類に分類されるとの仮説が発表され、鎧竜類の起源が大きく早まる可能性があります。

最大の目玉はこちら、ズール・クルリヴァスタトル(アンキロサウルス類)。


皮骨には通常では残らないケラチン質まで保存され、脇腹付近の皮骨には三角錐のようなトゲ状になっていました。その中には先端が損傷し、のちに治癒したと思われる部分があり、位置的にズールどうしが尾を振り回し、当たったのではないかと考えられます。また、皮骨がほぼそのままの位置で残ることは非常に珍しく、他の鎧竜の研究にも大きな影響を与えることになりそうです。


それから、スキピオニクス(学名の由来:暴君トカゲ)の展示も貴重なものでした。白亜紀前期の竜盤類獣脚類で、イタリアで産出。スキピオニクスとしては、この1体しか発見されていませんが、静かに浅い海底に沈んだ結果、通常は化石に残らない軟組織まで保存されています。歯の生え代わりが無いことや、骨形成が途中であることなどから、羽化して3週間未満と考えられています。

さらに、ティラノサウルス・レックス”タイソン”とティラノサウルス・レックス”スコッティ”が並べて展示されていました。 

こちらのティラノサウルス・レックス”タイソン”は実物化石が中心で、ティラノサウルスを構成する約300個の骨のうち、177個も実物化石が見つかっており、なんと世界初公開。上腕骨に咬み痕があるのが特徴で、タイソンより小型のティラノサウルスが腕に咬みついたと考えられます。

フクイラプトル (学名の由来:福井の略奪者)。白亜紀前期の竜盤類獣脚類で、福井県勝山市で産出。南米のメガラプトルの仲間で白亜紀前期の恐竜。メガラプトル類の祖先に近いため、このグループの分類を考える上で貴重な恐竜です。このほかの展示については、既にこちらのページで紹介しておりますので、是非御覧ください。

続いて、常磐線各駅停車でJR亀有駅で下車。亀有と言えば、こちら葛飾区亀有公園前派出所の舞台。ジャンプでの定期連載としては2016(平成28)年9月に終了していますが、破天荒ながらも人情味あふれ、あらゆるジャンルの多方面のマニアックな知識が豊富な「両さん」こと両津勘吉と魅力的なキャラクターは、今も愛されていますね。亀有では2006(平成18)年以降、続々と「両さん」たちの銅像が街中に建立されはじめ、マンホールも出来たということで、見てみることに。
まずは、南口を出ると直ぐに「ようこそ こち亀の街へ!両津・中川・麗子がお出迎え!像」があります。

洋風デザインの亀有リリオパーク公衆トイレでは、両さんの看板がお出迎え。

さらに、両津勘吉祭り姿像があります。

また、秋本・カトリーヌ・麗子のマンホールが設置されていました。


さらに商店街を南へ歩くと、大原部長のマンホール。

その近くには、少年両さん像。

銅造はこのほかにも南口に色々ありますが、今回はマンホールの撮影コンプリートを優先し、今度は北口へ。まずは駅前広場にある、両津勘吉像。両さんの銅造としては第1号です。

ちかくにある中川圭一のマンホール。


亀有公園にはベンチに座る、「ひとやすみ両さん像」が設置。一緒に座って記念写真も撮れますね。

また、両津勘吉マンホールも設置されています。

東京都立東部地域病院近くの、麻里愛マンホール。

その北側、サミットストア亀有駅北店前に敬礼両さん像が設置。

最後に、駅に戻る途中で本田速人マンホールを撮影。

こちらは亀有駅北口。

今度は東京駅へ。E257系特急「踊り子」が並んだので撮影。

さて、東京駅八重洲口で「空也上人大集合展」が開催されていました(5月20日(土)〜6月18日(日)開催)。仏師運慶の息子である康勝が鎌倉時代(13世紀)に作成した、国指定重要文化財の空也(903?〜972年)の立像(空也上人立像/六波羅蜜寺蔵)レプリカが展示されているのが最大の特徴。

撮影は勿論可能ですし、近づいて見ることも出来ますので、特徴的な口がよく分かります。空也上人が人びとを救うために行脚しながら、南無阿弥陀仏の念仏を唱えている姿なのですが、念仏の一語一語が仏(ほとけ)様となって、口の中から現れて出て来ているという奇跡を示しているそうです。、

さらに、47都道府県の方言で「そうだ、京都行こう」を喋る47体の空也上人像パネルが設置されています。

地方によって、色々な言い方になるんですね。

この企画はJR東海によるものですが、非常に楽しませていただきました。また、こういう文化財のレプリカやパネルを使った企画を見たいですね。

さて、今度はJR中央・総武線各駅停車の飯田橋駅へ。2020(令和2)年7月に、ホームを西側へ200m移設するとともに新しい西口駅舎が開業。さらに、2021(令和3)年7月21日に史跡眺望テラスが供用開始されました。


ここは江戸城の牛込門跡。今も立派な石垣が残ります。

ホームから見ると、特に石垣の高さがよく分かります。

牛込門は1636(寛永13)年に、阿波徳島藩主蜂須賀忠英が工事を担当して枡形が築かれたたもので、分かりづらいですが「入阿波守内」と掘られた基礎の石が見つかり展示されています。

また、近くには中央線の前身である甲武鉄道の牛込駅跡があります。飯田橋駅開業まで使われた駅で、店舗脇の石積みは当時のものだそうです。

続いて、中央・総武各駅停車でJR千駄ヶ谷駅へ。

渋谷区のコミュニティバス「ハチ公バス」(神宮の杜ルート)に出会いました。EVモーターズジャパンの電気バス(F8 series4-Mini Bus)が使用されています。

さらに、東京都交通局の燃料電池バス、トヨタ「SORA」にも出会いました。

国立競技場を外から撮影。

日本を代表する建築家、隈研吾による設計で、大きなスタジアムを小径木の集合体としてデザインしたとか。ファサードを複層の庇の重なりとしてデザインし、それぞれの庇の軒下部分を小径木のルーバーで覆うことによって、日本の建築が守り伝えてきた軒下の美を現代にふさわしい表現したそうです。(※隈研吾建築都市設計事務所のウェブサイトから引用)
デザインの賛否や建築費等の課題で、当初のザハ・ハディドによる近未来的なデザインの国立競技場は実現しませんでしたが、もしザハ案だったらどんな姿になっていたでしょうか。

国立競技場前には、金色のポストが設置されていました。東京オリンピック・パラリンピック2020を記念したもので、全国各地に選手ゆかりの地へ「ゴールドポスト」が設置されているそうですが、その中でも特に豪華なデザインです。



また、周囲に設置されている東京オリンピック・パラリンピック2020マンホールを設置して〆としました。開催当時はコロナ禍真っただ中で、開催を巡るゴタゴタや、開催前は開催を叩きまくっていたマスコミが、開催後は手のひらを反したりと嫌気がさしたので、私はオリンピック・パラリンピックの中継は殆ど見ることなく終わってしまいました。もう当分、日本でオリンピックを開催することはないと思うので、もう少しぐらい見ておけばよかったと今になって思う今日この頃です。

最後に東京駅前へ戻り、東京ミッドタウン八重洲へ。2023(令和5)3月10日にオープンした複合施設で、地下にはバスターミナル東京八重洲(第1期エリア)が設けられています。バスターミナル東京八重洲は、周辺の市街地再開発事業に合わせて拡大していくそうで、全エリアが完成すれば乗降バース数20になるとか。

東京ミッドタウン八重洲がユニークなのは、背後に回ると低層部の1階〜4階中央区立城東小学校になっていること。公立の小学校が高層ビルに組み込まれるとは思いませんでした。教室は1階で、2階に体育館、3階に屋内プール、4階に開閉式の屋根を備えた校庭が設けられているそうです。

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