2023年10月21日・22日 碓氷峠鉄道文化むらと「ろくもん」乗車
この日は車で北上し、まずは碓氷峠鉄道文化むらへ。途中、五料の茶屋本陣というのがあったので立ち寄ってみました。中山道の松井田宿と横川の碓氷関所の中間に建つ大きな2軒の名主屋敷で、参勤交代の大名や公家などが休息したり、関所の順番待ちをしたりする際の施設である、茶屋本陣として使われました。
まずは2軒のうち、「お西」と呼ばれる建物の様子から。
2軒はいずれも中島姓で、祖先はともに戦国時代に松井田西城主となった諏訪但馬守の家臣、中島伊豆直賢と伝わります。五料村に土着後、代々名主役(二人名主制)を勤め、1836(天保7)年から1872(明治2)年までは1年交代で名主を務めています。
建物は1806(文化3)年の大火で焼失後、同年中に再建されたもの。よく似た構造が特徴で、それぞれ「お西」「お東」として親しまれています。
下の間(10畳)、中の間(6畳)、上段の間(8畳)から成り、上段の間は明治11年に明治天皇が「御小休所」として使われ、その際に大改修した状態で保存されています。
こちらは「お東」の様子。
目の前をJR信越本線が走っており、ちょうど横川行の列車が来るタイミングだったので狙ったところ、偶然にも1本しかない矢絣色の211系でした。
昼ご飯は、ここまで来たのですから荻野屋 横川店で「峠の釜めし」を食べます。まあ、最近は「荻野屋東京」として都内に工場や店舗を構えはじめ、急速に店舗を拡大しているので、ここに来なくても食べられるのですが…。
久しぶりに横川駅へ。入場券を買って中に入ります。
211系が停車していました。
駅構内には信越本線開業135周年デザインのオリジナルのマンホールが設置されているので要チェック。
それでは、碓氷峠鉄道文化むらへ。こちらもオリジナルのマンホールが設置されています。
新幹線用軌道確認車 GA-100
クハ189-506。だいぶボロボロの状態ですが、2024(令和6)年に再塗装されたようです。
鉄道模型のジオラマは、私の世代には懐かしい車両が多数。251系スーパービュー踊り子や253系成田エクスプレスなど、90年代の雰囲気ですね。
EF62 54号機。
EF63 18
ED42 1号機。
反転フラップ式案内表示機がありました。急行佐渡、急行信州がいいですね!
DD53 1
オロ12 841・スロフ12 822「やすらぎ」
車内も入ることが出来ます。一時は一世を風靡した和風客車ですが、今や「こんな列車があったの?」状態。
ED70 1001
再塗装されて美しくなったクハ189-5とモハ189-5、EF63-12。
惜しむらくは「あさま」のトレインマークが傾いている…。
キハ35 901。キハ35系の中でも10両しかない、ステンレス車体の車両です。
操重車 ソ300
EF60 501は再塗装されて美しい状態。さて、この日は軽井沢駅近くで宿泊。車で行くと、意外と横川と軽井沢まで時間がかかりますね…。
翌朝は軽井沢駅からスタート。こちらは復元された旧駅舎です。
ホームには115系「台鉄自強号色」が停車中。11月に引退しましたので、これが最後の記録に。
115系「ろくもん」。相変わらずの大人気です。
構内には碓氷峠に関連した車両が保存されています。こちらは10000形(EC401)で、鉄道記念物。
EF63 2
また、駅前には草軽電鉄デキ12形13号が保存されています。
一旦軽井沢駅を後にして、旧軽井沢へ徒歩で移動。途中にあった綺麗な建物は、2012(平成24)年に開館した軽井沢ニューアートミュージアム。建築家 西森陸雄の設計で、現代アートを展示しています。
旧軽井沢へ行き、チャーチストリート軽井沢とは何ぞや?と入ってみたら。
奥を抜けると、軽井沢聖パウロカトリック教会がありました。1935(昭和10)年築で、設計は日本近代建築の父といわれる米国の建築家アントニン・レーモンド。三角屋根を持つ木造の美しい教会です。
内部は木の構造をそのまま見せており、それが魅力の1つとなっています。
パイプオルガンも設置されています。これも非常に美しいですね。楽器が建物の中に溶け込んでいます。
こちらは建物背面からの様子。突き出した塔屋、大きな窓など、小さな教会ながらも特徴的なデザインです。
軽井沢の教会では、旧軽井沢のメインストリートに面して建つ日本キリスト教団軽井沢教会も歴史的建造物。1915(大正4)年築で、設計はウイリアム・メレル・ヴォーリズ。幼稚園としても使われているようです。
軽井沢駅に戻りペデストリアンデッキから横川方面を見ると、信越本線跡が再開発中でした。三菱地所株式会社により、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社などの商業施設が2026年春に開業予定です。碓氷峠関連の展示スペース、出来ないかなあ…。
さて、軽井沢駅に戻ると団体列車で115系初代長野色が停車中。
オリジナルのヘッドマークを付けていました。「鈍行 信州」「鈍行 妙高」とのこと。
さて、今度は列車で小諸駅へ。軽井沢行きのSR1系100番台に出会いました。
小海線にはJR東日本の観光列車ハイレール1375がやって来ました。乗車したことはありますが、また乗りたいですね。
そして小諸城を少し散策した後…。
115系「ろくもん」を撮影。
さらに115系湘南色もゲットし…。
「ろくもん」に小諸駅での長時間停車を利用して追いつき、朝に軽井沢駅で予約した指定席券で乗車します。
沿線の風景が美しいです。
全国各地で未だ増殖中の水戸岡鋭冶氏デザインの列車の1つですが、またこのパターンかと思いつつも、乗ると特別感があり、気分が盛り上がるのが面白いところ。素敵な乗車体験を有難うございました。
日が暮れてきましたが、車で移動しているので星野リゾートのハルニレテラスを少しだけ散策。
最後に、以前から行きたかった横川SA(上り線)へ。ここには、JR九州から譲渡されたキハ58 624の先頭部や座席や網棚など廃車発生品を組み合わせて再現した「キハ57系キハ57 26」が設置されています。
かつて碓氷峠を走った急行「志賀」を再現しています。
どのような形であれ、こうしてキハ58系が原色のままで大事に活用されているのは嬉しいですね。