2024年3月20日 駒場公園の旧前田家本邸を訪ねる


この日は京王井の頭線で駒場公園前駅で下車し、日本民藝館へ。ここは、1936(昭和11)年に美術研究家で民藝運動の主唱者だった柳宗悦により創設されたもので、当時の建物が今も残り美術館として活用。東京都指定有形文化財となっています。


本日は偶然にも向かい側にある、旧柳宗悦邸も公開されていたので見学。栃木県から移築した石屋根の長屋門と、それに付設した2階建ての母屋から構成され、1935(昭和10)年築。こちらも東京都指定有形文化財となっています。なお、第2・3水曜日、第2・3土曜日に公開されています。

さらに、駒場公園内にある旧前田家本邸へ。旧加賀藩主で前田家第16代当主の利為(としなり)が自邸として建てたもので、1929(昭和4)年に洋館(上写真)が、1930(昭和5)年に和館が竣工しました。通常は和館で生活するものですが、前田家の場合は洋館の2階で生活し、和館は迎賓館として使われていたのが特徴です。

建築様式はイギリス・チューダー様式。設計監督者は東京帝国大学教授の塚本靖(やすし)工学博士で、実際の設計は、洋館が宮内省内匠寮工務課技師の高橋貞太郎、和館が帝室技芸員の佐々木岩次郎が担当しています。



洋館の1階は外交団や皇族を招くパーティーが催される社交の場で、2階が家族の生活の場。また、地階厨房からダムウェーターで1・2階に料理が運ばれました。こちらはサロンで、お客様を最初に通す部屋です。

第1応接室。


小客室

大客室

大食堂
晩さん会のための部屋で、最大で26人の食事ができたとか。

小食堂。こちらは家族のための食堂で、東庭にテラスを張り出し、カットガラスをはめた扉にしています。


こちらは1階から2階への階段。まさに曲線美。




書斎。邸内で最も重厚な雰囲気の部屋です。

次の間。書斎の前室です。

夫妻の寝室

夫人室。邸内で最も華やかな部屋だったといわれます。

長女居室

次女居室

三女居室

三男居室

従者室

会議室。前田家の評議員が集まった部屋です。

女中室

女中溜。女中が裁縫やお茶の準備をする部屋で、当時は和室でした。

トイレ・・・ですが、昔は車庫だったようですね。

こちらは和館。

御次の間。

御客間(主室)。書院造で、大名家であった前田家らしい格式ある部屋です。

さて、井の頭線で渋谷駅に戻り、銀座線へ。


東京駅で、3月のダイヤ改正で運転を開始したE8系「つばさ」を初撮影。

東京駅八重洲口に3月9日にオープンした、石川県のアンテナショップ「八重洲いしかわテラス」へ。前田家繋がりですね。そして、先日の金沢旅行で見かけた「ひゃくまんさん」がいました。


今回の能登地震で輪島市中心部の火災の中、永井豪記念館にあり、偶然にも焼失を免れたグレートマジンガー像が展示されていました。

山中塗で造られたシャア専用ゲルググ。

最後に東京駅へ。3月改正でE259系化された特急「しおさい」を撮影。



愛称・行先表示

折角なので、特急「成田エクスプレス」で帰ることに。「しおさい」との共通化により、N’EXロゴも消え、少々寂しく…。

外国人観光客を中心に東京駅で大量下車。そして、ここから横浜方面はガラガラで、乗る方としては快適ですが…。(※写真は大船到着時ですが、東京出発時も大して変わらない状況でした)

↑ PAGE TOP