2024年4月28日 鎌倉の石川邸（旧里見弴邸）を見学する
この日は鎌倉へ。もう何度も訪問している場所ですが、行くたびに色々な史跡や建築に偶然出会います。今回は、小町二丁目で1933（昭和8）年に建築された鎌倉聖ミカエル教会を見ました。聖堂部が創建当時からの姿を残し、下見板張りの外壁に両開き窓を規則的に配した素朴な姿であるのが特徴です。設計は後藤徳太郎で、鎌倉市景観重要建築物に指定されています。
そして雪ノ下方面に歩き、鎌倉幕府の有力御家人であった畠山重忠邸跡を撮影。
さて、この日の主目的はこちら。前日にＸ（旧Twitter）を見ていたら鶴岡八幡宮の北側に、作家である里見弴（作家の有島武郎、画家の有島生の弟）が1926（大正15）年に自らの設計により建てた邸宅があり、しかも本日の一般公開を最後に改修工事のため、当面休館するとのこと。ギリギリのタイミングで見ることが出来ました。洋館部分については、大谷石を用いたポーチなど、帝国ホテルの設計で知られる建築家フランク・ロイド・ライトの影響を受けたと思われる意匠が特徴的。
和館は1929（昭和4）年に増築されたものです。
こちらはロビーの様子。建物は里見弴が転居した後、所有者が数度変わり、米軍による接収や一時期はホテルとして使用されたほか、現所有者である石川邸として使用。鎌倉市景観重要建築物等に指定され、のちに一級建築士事務所 studio accaが賃借して2008（平成30）年から「西御門サローネ」としてイベント等で使用されたり、一般公開されてきたそうです。
こちらは応接室と奥がサンルーム。
こちらは和室部分。
ついでに近くにある、源頼朝の墓なども久しぶりに見ました。
最後に、土佐坊昌俊邸跡を撮影して〆。源頼朝に源義経追討の命令を受け、京都の堀川にあった義経の館を襲撃しましたが、失敗に終わり、逆に殺された人物です。兄弟の権力闘争に巻き込まれて何と不運な…。
