2024年5月11日 大哺乳類展2と「りょうもう『カルピス』EXPRESS」を撮影する
国立科学博物館で2010(平成22)年に開催された「大哺乳類展」、2019(令和元)年に開催された「大哺乳類展2」に続き、2024(令和6)年3月16日から6月16日に開催された特別展「大哺乳類展3−わけてつなげて大行進」へ馬藤所員とお出かけ。今回は、「わける(分類)」と「つなげる(系統)」に注目した展示で、まず目を引くのは哺乳類の頸椎の数。パネルでキリンとオカピが比較されていますが、大きさに関係なく、7個の頸椎を持つことが紹介されています。
バンドウイルカは、体が大きい割に首が短く、頸椎はギュっと詰まっていますが、7個あります。ちなみにキリンの頸椎が30p幅であるのに対し、バンドウイルカは1p幅。しかも、前から2〜4個は癒合しているとか。
心拍数の比較。1分間の心拍数はこれだけ違いますが、一生の心拍数はどの動物でも同じという…。
シロナガスクジラの心臓。凄い大きさです。
続いて見た目による分類。こちらはハーテビースト類で、元々はツノ周辺の頭骨形状の違いで3種の亜種に分けていましたが、現在は各々を独立種として扱っています。
続いて種を考えるうえで、自然状態で永続的に交配をが出来るグループを「種」として分類するという考え方。まず、こちらはライオン。
そして、ヒョウ。
さらに、ライオンとヒョウを1951年と1961年に交配させたレオポン。しかし、レオポン同士の交配やトラとの三種間雑種は成功せず、ライオンとヒョウは別の種であることが確認されました。
有袋類であるフクロオオカミ
オオカミ
こちらは有袋類であるフクロオオカミ。オーストラリアのタスマニア島に生息していましたが、家畜の被害を防ぐことを理由に、ヨーロッパから入植者により絶滅に追い込まれています。
ムササビなどの被膜を持つ哺乳類の数々。
会場の中央では「哺乳類大行進」として、200点以上の大小様々な剥製標本などが並んでいます。
動物が沢山!
ジュゴン(メスと幼体)
ジュゴンの骨格
ハリテンレック
ツチブタ
ツチブタの骨格
チャイロコミミバンディクート
カモノハシ。大正3年に島津製作所標本部が採集したものだそうです。
ハリモグラ
フクロネコ
ケープハイラックス
ギボシイワハイラックス
アジアゾウ(幼獣)
アジアゾウの骨格
クマクスクス
フクロギツネ
シマオイワワラビー
フサオネズミカンガルー。ネズミなのかカンガルーなのか?という感じですが、カンガルー目ネズミカンガルー科で、カンガルーの仲間ですが後足は原始的な状態のため、ジャンプはあまり得意ではないそうです。
フクロモモンガ
ノドチャミユビナマケモノ
フタユビナマケモノ
ヒメアリクイ
スベオアルマジロ
ミナミコアリクイ
オオアリクイの骨格
霊長目の数々
テングザルのオスとメス
マンドリルのオス
ボルネオオランウータンのオス
クロシロエリマキキツネザル
シロガオサキ
エンペラータマリン
マレーヒヨケザル
パカラナ
マーラ
チンチラ
アグーチ
パカ
カナダヤマアラシ
パンパステンジクネズミ
ハダカデバネズミ
チュウゴクヤマネ
タテガミヤマアラシ
ニシゴリラ
シラガマーモット
ニホンモモンガ
マスクラット
トビウサギ
カンジキウサギ
アマミノクロウサギ
クビワベッカリー
ビクーニャ
イボイノシシ
イノシシ
アカシカ
ツチクジラ
ニタリクジラ
ユメゴンドウ
シャチ
ネズミイルカ
ノロジカ
アルガリ
ズグロダイカー
セスジダイカー
シロイワヤギ
クロリーチュエ
リードバック
ブッシュバック
クーズー
セーブルアンテロープ
鯨偶蹄目の頭骨
バビルサの頭骨
マッコウクジラ、キリン、インドサイ、アフリカゾウ、ジャイアントパンダなどの上腕部
鯨偶蹄目の胃の比較
ピューマ
ユキヒョウ
フイリマングース
ヨーロッパジェネット
パームシベット
ビントロング
シマハイエナ
ブチハイエナ
タテガミオオカミ
フェネック
コヨーテ
セグロジャッカル
ドール
ヤブイヌ
シマスカンク
ユーラシアカワウソ
ラッコ
トド
ナマケグマ
メガネグマ
ジャイアントパンダ
ヒグマ
ホッキョクグマ
セイウチ
ミナミゾウアザラシ
ミミセンザンコウ
ミミセンザンコウは形態が特殊で分類学者を悩ませたグループの1つ、鱗甲目として紹介。アルマジロのような外見に、頭骨や舌の構造はアリクイに似て、分子系統により食肉目との近縁性が明らかに。見た目にだまされるな、とコメントが締められていました。
カール・フォン・リンネ「自然の体系」第10版(1758年)。初版は1735年に出版され、生物を界・綱・目・属・種に分類。この第10版では、哺乳綱が命名され、現在の動物分類学はこの書を始まりとしています。
コングラート・ゲスナー「動物誌」。イッカクの頭部から突き出た牙を、当時のヨーロッパの人はツノと思い、ユニコーンという架空の動物が生まれています。
このほか、本館では「知られざる海生無脊椎動物の世界」が開催。
サナダヒモムシ
知らない話ばかりで、ここで解説を書くような知識は全く持ち合わせていませんが、これまで全く気にしたことが無かった世界なので、実はこの日見た展示で、一番面白い内容でした。
このほか、地球館の1階では様々なカニを撮影。こちらはシマイシガニ。
ミナミオカガニ
ショウジンガニ
モクズガニ
アカテガニ
ツノメガニ
サワガニ
シオマネキ
オサガニ
ガザミ
ヘリトリマンジュウガニ
ケブカツノガニ
アサヒガニ
ヤシガニ
ヒシガニ
イチョウガニ
最後に、東武200系205編成「りょうもう『カルピス』EXPRESS」を鐘ヶ淵駅で撮影。東武鉄道と、沿線の館林エリアに群馬工場と「カルピス みらいのミュージアム」を「地域共創」の拠点として構えるアサヒ飲料がコラボしたもので、約3年間運転されるそうです。
近年の東武鉄道は様々な塗装が登場しており、見ていて飽きませんね。