○野口英世記念館と天鏡閣(福島県猪苗代町)/撮影日:2003年9月30日(火)
 祖母を連れて福島県の猪苗代湖と会津若松へ。
 郡山駅で下車し、磐越西線の快速「ばんだい」へ乗車します。
 この磐越西線は、特急・快速・普通(各駅停車)全て併せて1時間に1本という素晴らしくダイヤの不便な路線で(明日から特急は全て快速に変更)、乗っている乗客の殆どは観光客。地元の人は学生と一部のサラリーマン以外、使わないみたいです。

 なにしろ、郡山駅を出発すると住宅地が広がっているにもかかわらず駅が1つもありません。普通列車の場合、猛スピードで列車は走り、約8分で次の駅である喜久田駅へ到着。磐越西線は単線なので、ここで会津若松から郡山に向かう特急「あいづ」の待ち合わせ。もちろん、ここで写真撮影。

 なお、特急「あいづ」その昔は、東京の上野駅から会津若松まで走った由緒正しい列車です。明日からは、車両もそのままに快速「あいづライナー」となります。と、無駄に鉄道話が長くなりまして、そのまま猪苗代駅へ。
 駅に着くと、何故かバス券を目的地まで買わされた上に、さらに整理券を絶対に取れと言う、ちと意味不明なシステムの下、猪苗代湖へレッツゴーです。

 約20分で下車。ここは、黄熱病の研究で殉職し、来年から新1000円札の顔となる野口英世博士の生家が今も保存されています。注目すべきは家よりも、家を覆う立派な近代的な蓋(ふた)というか屋根というか。

 雰囲気ぶちこわしですが、木造の、それも農家の掘っ立て小屋のような家を保存するのですから、これは少しでも長く保存するため非常に画期的だと思います。で、野口英世が幼い頃、やけどをして左手の指が全てくっついてしまったという暖炉もそのままに保存され、併設されている野口英世記念館へ。

 この手の記念館って、くだらないことが多いのですが、ここの収蔵資料や展示構成は、狭いながら非常に見応えがあります。必見すべきは、野口英世のカラー写真。彼は、フランスでこんな物まで撮っていたようで、日本人としては最古のカラー写真だそうです。
 そしてその隣にある、会津民族村へ。
 ここには会津地方の古民家2棟(重要文化財)を中心に保存。
 詳しくは紹介しませんが、貴重な歴史的建造物ですので、野口英世記念館と併せてぜひ観ておきたいところです。
 その向かい側にある、場違いとも言える世界のガラス館は、膨大な量のガラス製品を展示・販売。これには意外な驚きが。「場違いだ!」と馬鹿になんか出来ません、かなりに見ごたえがあります。問題は、ここに観光に来て、ガラス製品を買って帰るというのは、持ち運びの面で不安があると言うことです。
 そしてタクシーで約10分。
 猪苗代湖畔の丘にある天鏡閣へ。有栖川宮威仁親王が「この場所気に入った!」と明治40年に建てたルネサンス風の別荘で重要文化財があります。

 さりげなくゴージャスで、嫌みが無くて素敵な建物です。
 一番上の写真も参照のこと。
 このあと、会津若松へ向かいますが、会津若松城しか撮影しなかったので、別コーナーに紹介を譲るとして、ここでは割愛します。