C11形蒸気機関車
(写真:青梅鉄道公園/撮影:裏辺金好)
●基本データ
デビュー年:1932(昭和7)年最高速度:85km/h
●使いやすさから今も数多くがイベントで運用中
鉄道省が開発したタンク式蒸気機関車で、1947(昭和22)年まで381両が製造されたベストセラー。近郊快速列車の増発を目的に投入されたC10形蒸気機関車の改良型として設計されたもので、過熱機を4段6列の合計24機に強化され、除煙板(デフレクター)を標準装備したのが特徴。全国各地で幅広く運用され、1975(昭和50)年まで運用。現在は動態保存機としてJR北海道でC11 171号機、東武鉄道でC11 207、325号機、大井川鐵道でC11 190、227号機が動態保存されている。 なお、C11 325号機は真岡鐵道に在籍していたことがあり、当時はJR東日本に貸し出されることが多く、しばしば東北各線に出張していた。
ちなみに新橋のSL広場前に保存されているのはC11 292号機。意外とメディアへの露出が多いのは同機かも?
バリエーション
C11 24〜
(C11 64 梅小路蒸気機関車館/撮影:ロクマルサン)
C11形の2次形。アーチ管の取り付け、砂箱と蒸気ドームの位置が1次形と位置が入れ替わっているのが特徴。
C11 141〜
(C11 227 大井川鐵道 新金谷駅/撮影:ロクマルサン)
C11形の3次形。貨物列車牽引に対応し、軸重増加を図るべく水槽容量を増大させた。
C11 247〜
(C11 292 新橋駅日比谷口SL広場/撮影:ロクマルサン)
C11形の4次形。資材が不足した大戦時に設計されたため、除煙板を木製とし、
砂箱と蒸気ドーム被いを工作の容易化のために角形(かまぼこ形) にしたのが特徴。