EC40形
軽井沢駅で保存されているEC40 1号機(10000形)
(撮影:裏辺金好)
●基本データ
デビュー年:1921(明治45)年元保有会社:鉄道省
●電化された難所、碓氷峠の救世主
難所として知られ、アプト式が採用されていた信越本線横川〜軽井沢間が1921(明治45)年5月11日に電化されることに伴い、12両が導入された凸型の電気機関車で、ドイツのAEG(アルゲマイネ)社製。当初の形式は10000形で、1928(昭和3)年の車両形式称号規程改正によりEC40形に改められた。動軸数が3軸で「C」を形式名に持つのは本機が唯一である。故障が頻発し、後継車両としてED42形が導入されたことに伴い、1936(昭和11)年に引退。4両が京福電気鉄道へ譲渡され(うち2両は部品取り用)、デキ511形として活躍。1970(昭和35)年に引退した。
なお、トップナンバー機であるEC40 1号機は京福電気鉄道から国鉄へ返還され、鉄道記念物に指定。旧軽井沢駅舎記念館に静態保存されている。