EF510形
JR貨物の0番台。主に関西〜日本海沿岸の在来線で活躍する。
(写真:北陸本線※現・えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン 直江津〜谷浜/撮影:リン)
●基本データ
デビュー年:2001(平成13)年保有会社:JR貨物・JR東日本
●寝台特急用も誕生した、正統なるEF81形の後継機種
EF510形は、JR貨物が導入した交直流電気機関車で、2001(平成13)年に量産試作機の1号機が登場。2003(平成15)年から量産車が登場し、「ECO-POWER レッドサンダー」の愛称が付けられている。日本海縦貫線(北陸、信越、羽越、奥羽本線など)で活躍するEF81形の後継車両として開発され、同時期に登場したEF210 100番台の交直流型といった位置づけである。直流、交流双方で1時間定格出力はEF210形と同じ3390kWとなっている。これはEF81形の1.3〜1.4倍である。
2009(平成21)年12月には、JR東日本が運用していた寝台特急「カシオペア」「北斗星」用EF81形の後継車両として、EF510 500番台を登場させた。北斗星用の塗装は赤系統から一転し、ブルートレイン牽引に相応しい青い車体となっており、多くの注目を集めている。また、カシオペア用の車両は客車と同じく銀色をベースにした塗装となっていた。
「北斗星」の運転終了及び「カシオペア」の定期運行終了に伴い、2015(平成27)年度から2016(平成28)年度にかけて全車両がJR貨物へ売却され、塗装のうち側面の流星マークが外されたほか、カシオペア塗装機の場合は前面の虹色ラインのステッカーなども外されている。
2021(令和3)年12月には、九州地区で活躍するED76形やEF81形の置き換えを目的とした300番台が登場。銀色をベースに車体下部に赤色のアクセントラインが入っており、愛称は0番台と同じく「ECO-POWER レッドサンダー」である。また、交流回生ブレーキを装備している。
現在、0番台が23両、500番台が15両の陣容となっている。300番台は17両が登場予定となっている。
●EF510−1号機
1号機は側面にレッドサンダーのロゴが無く、裾部の白線が2号機以降の量産車に比べ太いのが特徴。
(写真:羽越本線 金塚〜中条/撮影:リン)
●300番台
九州地区用の300番台。銀色の塗装であるが、0番台と同じく「ECO-POWER レッドサンダー」のロゴを配している。
(写真:日豊本線 高城〜鶴崎/撮影:リン)
●500番台
北斗星用の塗装。客車とも金帯の高さがそろえられ、よりブルートレインらしくなった。
(写真:東北本線 久田野〜白河/撮影:リン)
JR貨物に移籍した後も基本的な塗装は維持しているが、側面に施されていた星のデザインは省略された。
(写真:羽越本線 新発田〜加治/撮影:ひょん君)
500番台のうち、509号機と510号機は主に「カシオペア」用で、銀色をベースにに虹色のラインを配した塗装で登場している。
(写真:東北本線 東大宮〜蓮田/撮影:リン)
509号機、510号機はJR貨物に移籍した後も銀色の車体であるが、その他のデザインは全て省略された。
(写真:信越本線 荻川〜亀田/撮影:ひょん君)