HB−E300系一般形ハイブリッド気動車
篠ノ井線、大糸線を中心に活躍する「リゾートビューふるさと」編成。
(写真:篠ノ井線 松本駅/撮影:裏辺金好)
●基本データ
デビュー年:2010(平成22)年保有会社:JR東日本 主な運行区間:信越本線、篠ノ井線、大糸線、大湊線、津軽線、奥羽本線、五能線、青い森鉄道
●「キハ」から「HB」の時代へ
世界初の営業用ハイブリッド式気動車キハE200形に続きJR東日本が投入した、観光用を目的としたハイブリッド式気動車。ハイブリッドシステムなど、基本的な性能はキハE200形と同一だが、観光用の車両であるため前面は展望が利くよう非貫通の一枚窓となり、車内はクロスシートとなっている。また、側面にはキハE200形と同じ書体で「RESORT HYBRID TRAIN」のロゴが描かれている。なお、これまでハイブリッドシステムを搭載した気動車については通常の気動車と同様「キハ」で始まる形式であったが、このHB−E300系以降のJR東日本におけるハイブリッドシステムを搭載する車両については「HB−」で始まる形式となる。
現在、長野地区に2両編成×1本、青森地区に2両編成×2本、秋田−青森地区に4両編成×2本が投入されており、長野地区用の編成は「リゾートビューふるさと」、青森地区用の編成は「リゾートあすなろ」、そして秋田−青森地区用に投入される編成については「リゾートしらかみ(青池)」「リゾートしらかみ(ブナ)」とそれぞれの地区によって愛称が異なっている。
最初に、「リゾートビューふるさと」が2010(平成22)年10月2日より運転を開始。続いて、「リゾートあすなろ」「リゾートしらかみ」(青池編成)が2010(平成22)年12月4日改正より運転を開始した。
さらに、2016(平成28)年7月16日からは「リゾートしらかみ」(ブナ編成)が投入。こちらは、1・4号車に設置の展望室へ、ブナコや秋田木工といった秋田・青森県産の工芸品やシンボルツリーを配し、3号車に「ORAHO」カウンターとシンボルツツリーを設置するなど特徴的な車内構成となっている。
●ギャラリー
リゾートしらかみ「青池」編成。2010(平成22)年12月の東北新幹線新青森駅開業と同時に、従来のキハ40系「青池」編成と交代する形でデビュー。
(写真:奥羽本線 津軽新城〜鶴ヶ坂/撮影:リン)
リゾートしらかみ「ブナ」編成。2016(平成28)年7月16日から運転を開始したが、7月9日には青森駅でお披露目され、新旧「ブナ」編成が並んだ。
(写真:奥羽本線 津軽新城〜鶴ヶ坂/撮影:リン)
新青森駅始発で、津軽線、青い森鉄道〜大湊線の双方で活躍する「リゾートあすなろ」。列車名は、津軽線は「リゾートあすなろ津軽」、大湊線直通は「リゾートあすなろ下北」として運転。新青森〜青森間は併結運転を実施する列車もある。
(写真:津軽線 瀬辺地〜蟹田/撮影:リン)
2019(令和元)年10月5日に新潟〜酒田間で運行を開始した「海里」。485系「きらきらうえつ」の後継で、前照灯など外観デザインを変更。3号車には「新潟の食」「庄内の食」をメインに提供する売店が設置されている。
(写真:羽越本線 北余目駅/撮影:リン)
●「リゾートしらかみ」(青池編成)車内の様子
HB-E300系車内。
(撮影:リン)
観光列車らしく大型の窓と広いシートピッチになっている。肘掛けには小型テーブルも設置。
(撮影:リン)
展望スペース。大きな窓で前面・側面とも抜群の眺望を楽しめる。
(撮影:リン)
17インチの液晶モニターを備え、沿線PR用の映像や前面展望カメラの映像が映せるようになっている。
(撮影:リン)
HB-E300系「リゾートしらかみ」2号車通路。「リゾートしらかみ」の「青池」編成にのみ組み込まれるHB−E300形100番台には、五能線内で海側となる方向にボックス席が設けられている。
(撮影:リン)
HB-E300系「リゾートしらかみ」2号車座席は、4人がけのボックス席。座面を引き出してフラット座席にすることも可能になっている。
(撮影:リン)
●「リゾートビューふるさと」車内の様子
(撮影:ネオン)
●ロゴマーク
HB-E300系「リゾートしらかみ」車体側面ロゴ。(撮影:リン)
HB-E300系「リゾートあすなろ」車体側面ロゴ。(撮影:リン)
HB-E300系「リゾートビューふるさと」車体側面ロゴ。
(撮影:裏辺金好)
HB-E300系「海里」車体側面ロゴ。
(撮影:リン)