キハ71・72系特急形気動車
前面窓は大きな曲線を描き、従来の車両には無い独特な先頭形状のキハ71系。
(写真:日豊本線 別府駅/撮影:デューク)
●基本データ
デビュー年:1989(平成元)年 ※キハ71系 /1999(平成11)年 ※キハ72系保有会社:JR九州
最高速度:120km/h
使用列車:ゆふいんの森
運転区間:鹿児島本線、久大本線
●湯布院(由布院)観光に特化した特急車両
九州屈指の観光地である由布院(湯布院)・別府と、福岡方面を結ぶために登場した観光用の特急「ゆふいんの森」。最初に登場したキハ71系は、キハ58・65系急行型気動車の機器を流用した上で車体を新製されたもので、外観に種車の面影は全く無く、色遣い、車内の豪華さに人々をあっと驚かせた。内装も観光用にふさわしく、編成中にビュッフェ(カフェテリア)やミニギャラリーがあるのが特徴で、さらに床は木目調となっている。列車の好調を受けて、キハ183系を「ゆふいんの森U世」として改造して走らせていたが、これに代わって、キハ71系とイメージを合わせる形でキハ72系が1999(平成11)年に新規製造された。時代の変化に合わせてバリアフリーにも対応している。
なお、キハ71系は2003(平成15)年に内装、走行機器等に大掛かりなリニューアル工事を行った上で、引き続き運転中。ちなみにミニギャラリーはサロンスペースへと変更されている。
○キハ72系
基本デザインはキハ71系を踏襲しつつも、より洗練された雰囲気になったキハ72系。2015(平成27)年年7月18日からは、新造車両を加えて5両編成化された。
(写真:鹿児島本線 原田〜天拝山/撮影:リン)
「ゆふいんの森」連結面。キハ72形は貫通路もハイデッカー仕様となり、連結面は昇降口より数段高い位置にある。
(写真:鹿児島本線 博多駅/撮影:リン)
○車内の様子など(キハ71系)
キハ71形先頭車の様子。ハイデッカー構造に加え各方向とも大きなガラス窓のため眺望は抜群。
(撮影:リン)
キハ71形の座席。前方の座席を回転させ4人がけとし、壁にある折り畳みテーブルを使用することもできる。
(撮影:リン)
車端部には4人がけのセミコンパートメント席も設けられている。
(撮影:リン)
キハ71形ミニサロン。かつてはギャラリーだった場所。
(撮影:リン)
(キハ71形車内)全国でも非常に珍しいビュッフェ。軽食や飲料のほか、「ゆふいんの森」グッズが売られている。
(撮影:リン)