キハ75系一般形気動車
主に関西本線・参宮線の快速「みえ」として名古屋と津・鳥羽を速達輸送するキハ75系の1次型。
(写真:関西本線 名古屋駅/撮影:裏辺金好)
●基本データ
デビュー年:1993(平成5)年保有会社:JR東海
運行区間:高山本線、太多線、関西本線、参宮線、伊勢鉄道、紀勢本線など
元運行区間:東海道本線、武豊線
●近鉄電車と戦う高速気動車
名古屋と三重県各地の輸送は、当時、非電化のJRよりも近鉄が優勢であったが、これに対抗すべく、主に快速「みえ」用にJR東海が投入したのが、このキハ75系である。快速「みえ」はショートカット路線である伊勢鉄道を経由するのも特徴。JR東海最新鋭の特急形気動車キハ85系と同じカミンズ社製の強力な走行機器を使用し、最高速度は時速120km。遅いイメージがつきまとう一般形気動車を一新し、大幅なスピードアップを実現した。その後、1999(平成11)年には関西本線の急行「かすが」(※2006年3月廃止)、名古屋近郊の武豊線にマイナーチェンジ車が追加投入されている。なお、武豊線からは2015(平成27)年3月に電化されたことから撤退し、高山本線や太多線へ活躍の場を移している。
1次型、2次型とも外観は大きな連続窓、車内は転換クロスシートが配置され、LED案内装置も設置されており、先に挙げた最高速度とも合わせて電車と遜色のない作りになっている。
●バリエーション一覧
快速「みえ」用のほか、名古屋近郊の武豊線にも投入された2次型。貫通扉上にライトが増設されている。
(写真:東海道本線 熱田駅/撮影:裏辺金好)