14系客車


14系座席車。12系共々、いよいよ活躍の場は狭まってきた。
(写真:山陽本線 西高屋〜西条/撮影:リン)

●基本データ・運用区間

デビュー年:1971(昭和46)年
保有会社:JR北海道、JR東日本、JR西日本、JR四国、JR九州、タイ国鉄、マレーシア鉄道公社
主な使用列車:はまなす

●寝台特急用と昼行特急用の2つが存在

 客車のサービス電源を床下のディーゼル発電機でまかなう「分散電源方式」を採用した12系をベースに特急、急行向けに開発されたもので、20系の後継として登場した寝台車と、簡易リクライニングシートを備え183系特急型電車の内装をベースにした座席車の2種類が存在。1972年に発生した北陸トンネル火災事故をきっかけに、客室床下にディーゼルエンジンを置いていることが危険視された14系寝台車は一時製造が中止されたが、1978年に14形15形として難燃化対策を強化して製造が再開され、24系25形に準じた車体形状となった。

 寝台車は特急「あさかぜ」「みずほ」「さくら」などで運用。座席車は臨時特急「しおじ」「つばさ」や急行「八甲田」など全国で使用された。また、24系に改造された車両やJR北海道では気動車併結改造を受けた車両も存在。現在は寝台特急、急行の削減で多くが廃車となり、ジョイフルトレインに改造された車両も多くが引退し、座席車が急行「はまなす」で使用されている。

 なお、座席車は国鉄民営化に当たってJR四国以外の旅客鉄道各社に承継され、さらにJR四国は2005年にJR東海より4両の譲渡を受けたことから、全旅客鉄道で運用されたことになる。なお、JR九州からは既に全車が引退済である。

 また、14系座席車はフィリピン国鉄とタイ国鉄に、寝台車はタイ国鉄に譲渡されている。

●寝台車、カラーバリエーション一覧、車内の様子など

寝台特急「北陸」などで運用されていた14系寝台車。青20号にアイボリーホワイト(クリーム10号)の帯。
(写真:高崎線 上野駅/撮影:デューク)

帯がステンレスとなった14系15形。
(写真:東海道本線 大阪駅/撮影:デューク)

JR北海道の「まりも」用スハネフ14形。キハ183系と連結して運用されたのが特徴。
(写真:根室本線 釧路駅/撮影:リン)

「はまなす」カーペットカー外観。
(写真:津軽線 青森駅/撮影:リン)

「はまなす」カーペットカー車体ロゴ。
(写真:津軽線 青森駅/撮影:リン)

「はまなす」カーペットカー車内。
(撮影:リン)

「はまなす」ドリームカーの座席
(撮影:リン)

JR東日本のジョイフルトレイン「浪漫」。2007年に引退した。
(写真:高崎線 大宮駅/撮影:裏辺金好)

1987年から2000年まで活躍した、JR東日本の「スーパーエクスプレスレインボー」。
(撮影:daikiti様)

「スーパーエクスプレスレインボー」車内の様子。
(撮影:daikiti様)

12系ユーロライナーにイメージを合わせた、JR東海のジョイフルトレイン「ユーロピア」。
(写真:草津線 貴生川駅/撮影:国鉄車両好様)

臨時快速「ムーンライト九州」などで運用される、JR西日本のシュプール(リゾートトレイン)編成。
(写真:東海道本線 大阪駅/撮影:リン)

JR西日本のシュプール(リゾートトレイン)編成の展望車両。
(写真:東海道本線 新大阪駅/撮影:リン)

JR西日本のジョイフルトレイン「サロンカーなにわ」。
(写真:山口線 津和野駅/撮影:リン)


「サロンカーなにわ」の車内。こちらは1号車のスロフ14-703。
(撮影:リン)

「サロンカーなにわ」の車内。
(写真:山口鉄道部車両管理室/撮影:マシンX2000様)

寝台特急「あかつき」。座席車「レガートシート」を先頭に連結し、独自の塗装をまとっていた。
(写真:東海道本線 大阪駅/撮影:リン)

寝台特急「あかつき」に連結されていた座席車「レガートシート」車内
(撮影:リン)

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