Ｅ１２９系／ＳＲ１系一般形電車

新潟地区で運用されるＥ１２９系。行先表示には路線名も表示されている。
（写真：信越本線　新潟駅／撮影：リン）

●基本データ

デビュー年：２０１４（平成２６）年
運行区間（Ｅ１２９系）：信越本線、羽越本線、越後線、上越線、白新線、弥彦線
運行区間（ＳＲ１系）：しなの鉄道線、信越本線（篠ノ井～長野）、北しなの線
保有会社：ＪＲ東日本（Ｅ１２９系）、しなの鉄道（ＳＲ１系）

●しなの鉄道にも進出！信越地方の主力車両

　ＪＲ東日本のＥ１２９系は、新潟地区の普通列車の大半を担っていた１１５系を置き換えと、北陸新幹線（長野～金沢間）開業に伴う、信越本線（妙高高原～直江津間）の「えちごトキめき鉄道」移管に伴うＥ１２７系１０本の譲渡に伴う車両不足を補充するために登場した車両。

　総合車両製作所（新津事業所）で製造され、同社のオールステンレス車両ブランド「sustina」（sustinaS23シリーズ）を採用。Ｅ２３３系をベースに新潟地区の気候に合わせて耐寒耐雪仕様で開発。外観はＥ７２１系に似ており、側扉は両開き３ドアである。また、塗装は黄金色（稲穂色）とピンク色（トキ色）のラインで、かつて新潟地区で活躍した７０系にも通じるデザイン。

　車内の座席は編成中央寄りにボックスシート、運転台寄りはロングシートというセミクロスシート。さらに、車内照明はすべてＬＥＤ化され、１１５系に比べて約６割の消費電力量に。加えて、走行に伴う消費電力量についても１１５系に比べて約５割削減されており、大幅な省エネ化がが図られた。

　２０１８（平成３０）年までに２両編成（A編成）×３２本と４両編成（B編成）×２６本の１６８両が投入されている。

　２０２０（令和２）年からは、しなの鉄道でも115系の置き換えのため、Ｅ１２９系と共通設計のＳＲ１系の投入が開始された。まずは、有料ライナー用の１００番台２両編成×３本が投入され、同年７月４日から運用を開始。車内はクロスシートとロングシートの切り替えが可能なデュアルシートで、電源コンセント、ドリンクホルダーを各座席に装備。無料W i - F i も使用可能である。

　外観は高原の風をイメージした濃いロイヤルブルーをベースに、信州の山並みと千曲川の清流をイメージした緑と水色のライン、しなの鉄道１１５系のイメージを継承したシャンパンゴールドの4本線が入れられている。

　２０２１（令和３）年３月１４日からは、一般車両であるＳＲ１系２００番台の運用を開始。こちらはＥ１２９系同様のセミクロスシートの車内。外観は「情熱」と「温かさ」を表現した赤をベースとし、側面の乗務員室側に「地域の未来へ挑戦していく姿勢」を表現した金色のラインを配している。

　なお、ＳＲ１系は１００番台、２００番台ともにバリアフリー対応トイレが設置されている。