157系特急形電車


晩年は特急「あまぎ」として、東海道本線の顔として活躍した。
(写真:特急あまぎ 東京駅/撮影:照山様 禁転載)

●基本データ・運用区間

デビュー年:1959(昭和34)年
元保有会社:国鉄
元使用列車:日光(準急・急行)、中善寺、なすの、ゆのか(以上、準急)、あまぎ、ひびき、そよかぜ、白根、伊豆(急行)など
元運行区間:東北本線、日光線、高崎線、上越線、吾妻線、東海道本線、伊東線、伊豆急行線など


●準急用として誕生し、晩年は特急で活躍

 157系は、東北本線・日光線の電化に伴い、キハ55系気動車による準急「日光」を置き換えることを目的に誕生した準急用車両で、東武鉄道と日光輸送を競っていたため、151系特急電車に準じた車内設備で誕生した系列である。当初はキハ55系や、現在のキハ58系と同様の準急、急行用の配色であったが、後に特急「あまぎ」として活躍することに伴い、冷房装置の搭載と共に塗装が変更され、特急色へと変更された。

 32両が製造され、先頭車であるクモハ157形はボンネット型でも、貫通型でもない、独特な非貫通のデザインであり、さらに皇室用貴賓車クロ157形も登場。1976(昭和51)年に、特急「あまぎ」運用を最後に183系に置き換えられて、皇室用のクロ157形を除いて全廃された。

 その後、クロ157形は、185系に準じたアイボリー地に緑帯に塗装が改められ、185系と共に運用。現在も田町車両センターに在籍し、東京総合車両センター内の御料車庫にて保管されているが、1993(平成5)年を最後に運転されておらず、公開も行われていないため、一般の目に触れることは皆無である。

 ちなみに関東で活躍したイメージの強い157系だが、臨時特急「ひびき」として東京〜大阪で1959(昭和34)年から1963(昭和39)年まで活躍(晩年は1往復が定期化)。東海道新幹線が開業するまでの僅かな期間であるが、関西にまで顔を出している。

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