E233系一般形電車
南武線、埼京線、横浜線、京葉線、東海道線、中央線のE233系。
(写真:川越車両センター/撮影:裏辺金好)
●基本データ
デビュー年:2006(平成18)年保有会社:JR東日本
運転区間:中央本線、青梅線、五日市線、八高線、富士急行線、京浜東北線、根岸線、東海道本線、横須賀線、高崎線、両毛線、東北本線、京葉線、外房線、内房線、東金線、埼京線、川越線、りんかい線、横浜線、南武線、常磐緩行線、東京メトロ千代田線、小田急小田原線、小田急多摩線、相鉄本線、相鉄新横浜線
●首都圏の標準車両として活躍
E231系やE531系の投入によって、首都圏を走行する103系、113系、115系、415系の大半はついに終焉を迎えた。続いてJR東日本が置き換えの対象としたのが中央線(快速)などで活躍する201系だったが、E231系に改良を加えた新系列を誕生させることにした。本系列の特徴は次のとおり。
1.電気機器や保安装置を二重系統にすることによって、1つが故障しても通常走行が可能。(→輸送障害の低減)
2.ユニバーサルデザインを採用し、車内デザインや吊り手の高さの位置などを使いやすくする。
3.車両の加速性能の向上による到達時分の短縮。
4.車体強度の向上。
5.フルカラー行先表示機の採用(JR東日本の営業用車両では初)。
6.山手線用E231系や東急5000系同様、車内に設置した液晶画面により運行状況やニュースなどを表示。
こうして中央線系統のE233系は、2006年12月より順次運用を開始。201系同様、10両編成と6両+4両分割可能編成が用意された。続いて、京浜東北線・根岸線に209系を置き換えるためにE233系1000番台が登場したほか、2007年11月には東海道線向けに近郊型版3000番台も登場(2012年からは東北本線・高崎線向けに増備)。さらに2009年には、常磐緩行線用2000番台が登場。
続いて、2010(平成22)年には京葉線向け5000番台、2013(平成25)年には埼京線・川越線向け7000番台、2014(平成26)年には横浜線用に6000番台、南武線用に8000番台が登場したほか、小田急電鉄で導入された(新)4000形、相模鉄道の11000系はE233系をベースにしている。
●カラーバリエーション
中央線用E233系0番台。ドア部分にも帯を巻くようになり、これは全てのE233系で共通となっている。
(写真:中央本線 日野〜豊田間/撮影:裏辺金好)
同じく中央線用E233系0番台。2022(令和4)年7月からはグリーン車2両を組み込んだ性能確認試運転が開始されている。
(写真:東海道本線 辻堂駅/撮影:裏辺金好)
京浜東北線・根岸線のE233系1000番台。
0番台との違いは、前面の帯の塗り分けが反対、ドア脇にあったドアスイッチが存在しないなど。
(写真:京浜東北線 川口駅/撮影:リン)
常磐線(各駅停車)、東京メトロ千代田線用E233系2000番台。他線区向けとは前面貫通扉の存在や車体幅など大きく異なる。2016(平成28)年3月26日改正からは小田急線へも運転範囲を拡大。
(写真:常磐線 金町駅/撮影:裏辺金好)
2階建て車両つきの近郊型版E233系3000番台。初投入は東海道本線だが、その後は211系を置き換える形で高崎線などにも運行範囲を広げている。
(写真:東海道本線 田町駅/撮影:リン)
京葉線の新たな主力として登場したE233系5000番台。
分割・併合対応編成も存在しており、外房線などへも入線する。
(写真:京葉線 市川塩浜駅/撮影:裏辺金好)
横浜線用のE233系6000番台。側面にYOKOHAMA LINEのロゴや、投入当初は先頭車側面に編成ごとに異なる駅スタンプを元にしたイラストを掲出。
(写真:横浜線 十日市場駅/撮影:裏辺金好)
埼京線・川越線の205系を置き換えるために登場したE233系7000番台。ちなみに横浜線の6000番台よりも番台は後ろだが、先に登場したのはこちら。2019(令和元)年11月30日からは相鉄線への直通が始まり、海老名まで姿を見せるように。
(写真:埼京線 池袋駅/撮影:裏辺金好)
南武線の205系を置き換えるべく登場したE233系8000番台。側面には南武線のロゴマークやオリジナルステッカーなどが掲出されている。
(写真:南武線 鹿島田駅/撮影:裏辺金好)
2019(平成31)年4月から8月まで運転される中央線の201系復刻ラッピング。トタT24編成に施された。
(写真:中央本線 立川駅/撮影:裏辺金好)
おまけ。京葉線の車両に混じって埼京線が・・・!
(写真:京葉車両センター/撮影:裏辺金好)
●車内の様子
中央快速線用E233系0番台の車内。
(撮影:裏辺金好)
京浜東北線用E233系1000番台の車内。
(撮影:裏辺金好)
常磐線用E233系2000番台の車内。
(撮影:裏辺金好)
東海道線用E233系3000番台の車内。
(撮影:立川住民様)
東海道線用E233系3000番台のグリーン車(2階席)の車内。
(撮影:裏辺金好)
中央線用0番台の液晶ディスプレイによる案内。
(撮影:裏辺金好)
0番台以外はワイドディスプレイによる案内に変更(3000番台を除く)。写真は横浜線用。
(撮影:裏辺金好)
東海道線用3000番台は、E231系と共通化を図るためか、液晶モニターではなく普通のLED。
(撮影:立川住民様)
横浜線独自仕様の1つである駅スタンプを元にしたステッカー。編成ごとに違うので、コレクションも楽しかったが、現在は剥がされている。
(撮影:裏辺金好)
南武線用8000番台の側面ステッカーとロゴ。
(撮影:裏辺金好)